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フォント設定ツール使用マニュアル

三岩幸夫mituiwa@opal.famille.ne.jp
中谷千絵jeanne@mbox.kyoto-inet.or.jp

08 Dec.2000


これはフォント関連の設定を統合的に行うフォント設定ツール ttftool-4.* の 使用マニュアルです。

1. はじめに

2. 変更履歴

3. ttftool の設定とインストール

4. ttftool の操作方法

5. テンプレートファイルについて

6. 設定ファイルを使う

7. FAQ



1. はじめに

1.1 プログラム・パッケージの入手方法

ttftool の最新版は、
LINUX研究所で入手することができます。

     
最新版(2000/12/08現在)は、ttftool-4.3.4.tar.gz  です。

ディストリビューションごとのパッケージも用意しています。
         Plamo 2.0.0 用 バイナリ ttftool291.tgz 
         Plamo 1.4.x 用 バイナリ ttftool29.tgz 
         Vine Linux1.1 用 ソース ttftool-2.9-vl0.src.rpm 
         Vine Linux1.1 用 バイナリ ttftool-2.9-vl0.i386.rpm 
         Turbo Linux 4.x 用 ソース  ttftool-2.9-TL0.src.rpm 
         Turbo Linux 4.x 用 バイナリ ttftool-2.9-TL0.i386.rpm 
         Laser5 Linux  6.0 用 ソース ttftool-2.9-ls0.src.rpm 
         Laser5 Linux  6.0 用 バイナリ ttftool-2.9-ls0.i386.rpm 
         JRPM 用 ソース ttftool-2.9-jrpm0.src.rpm 
         JRPM 用 バイナリ ttftool-2.9-jrpm0.i386.rpm 



2. 変更履歴

このオンラインマニュアルの変更履歴 (2000/12/08)kondara用設定ファイルについて追加 FAQ の項目を追加

パッケージの変更履歴 (2000/01/08)type1 フォントの設定に対応

(1999/12/08)ttftool-3.0 で plamo2.0 への対応できるよう次の箇所を修正。



3. ttftool の設定とインストール

3.1 ttftool のコンパイルとインストール方法

ttftool-4.*.tar.gz を適当なディレクトリで解凍します。 ttftool-4.0には次のようなファイルが含まれています。

README          config.kondara  config.plamo2   getatminfo      kanji.tbl
README.vine     config.laser5   config.turbo    getttinfo       ttffiles
common.c        config.plamo    config.vine     kanji.c         ttftool.h

getttinfo ディレクトリはフォント情報を得る getttinfo のソースディレク
トリです。
ttffiles ディレクトリはフォント設定ツール ttffiles のソースディレクト
リです。
getatminfo ディレクトリは Type1フォントの内部情報を取得するためのツール
getatminfo のソースディレクトリです。

それぞれのディレクトリに入り、make します。
 cd ./getttinfo
 make
 su 
 make install
    getttinfo は /usr/bin にインストールされます。 

 cd ./ttffiles
 make 
 su 
 make install
      ttffiles は /usr/bin にインストールされます。

 cd ./getatminfo
 make
 su
 make install
     getatminfo は  /usr/bin にインストールされます。

config.* ディレクトリ
ご使用のディストリビューションに応じて
config.* ディレクトリにあるファイルを利用してください。
 config.laser5
 config.turbo
 config.plamo
 config.vine
 config.plamo2
 config.kondara

たとえば、config.plamo2 は Plamo Linux2.0 用の*.ttfdef ファイルがあります。
Fontmap.ttfdef      fonts.dir2.ttfdef   startup.ttfdef      wordfontrc.ttfdef
Tgif.ttfdef         install.ttfdef      vflib.ps.ttfdef
fonts.alias.ttfdef  instatm.ttfdef      vfontcap.ttfdef
fonts.dir.ttfdef    psfonts.map.ttfdef  vfontmap.ttfdef

それぞれ fonts.alias、vflib.ps、  wordfontrc、
         fonts.dir、  vfontcap、  Tgif
         vfontmap、   psfonts.map
を生成するためのテンプレートファイルです。

fonts.dir2.ttfdef は Type1用fonts.dirテンプレートファイルです。
ttftool-4.0 付属の wordfontrc.ttfdef は、Type1用wordテンプレートファイルです。

install.ttfdef は、TrueTypeフォントのインストール時に実行するコマンドを
記述します。
startup.ttfdef は、TrueTypeフォントのインストール先のパスを指定します。

それぞれのテンプレートファイルを /etc にコピーします。

必要なものを個別にコピーするか、
        cp config.xxxx/fonts.dir.ttfdef /etc
        cp config.xxxx/fonts.alias.ttfdef /etc
        cp config.xxxx/vflib.ps.ttfdef /etc
        cp config.xxxx/vfontcap.ttfdef /etc
        cp config.xxxx/Tgif.ttfdef /etc
        cp config.xxxx/vfontmap.ttfdef /etc
        cp config.xxxx/fontdesc.ttfdef /etc
        cp config.xxxx/wordfontrc.ttfdef /etc

        cp config.xxxx/install.ttfdef /etc
        cp config.xxxx/startup.ttfdef /etc

あるいはお使いのディストリビューションに対応したディレクトリに移動し、
まとめて /etc にコピーします。
      cp *.ttfdef /etc

フォント設定ツール ttftoolは、フォント関連の設定を統合的に行うツールです。

この設定ツールは、ユーザーがそれぞれの環境にあわせて fonts.dir vflib.ps vfontcapなどの設定ファイルのテンプレートを定義し、 それにしたがってファイルが設定されます。

そのため、設定ファイルの内容は、ユーザーが自由自在に設定できます。 ただし、/etc/startup.ttfdefと/etc/install.ttfdefは特別の設定ファイルです。

/etc/startup.ttfdefでは、TrueTypeフォントのインストール先のパスを指定します。 デフォルトは、

path /usr/X11R6/lib/X11/fonts/TrueType です。

定義方法は、

path [TrueTypeフォントのインストール先のパス]
/etc/install.ttfdefでは、TrueTypeフォントのインストール時に 実行するコマンドを記述します。

この設定ツールは、ユーザーがそれぞれの環境にあわせて fonts.dir vflib.ps vfontcapなどの設定ファイルのテンプレートを定義し、 それにしたがってファイルが設定されます。 そのため、設定ファイルの内容は、ユーザーが自由自在に設定できます。

注意
ttffiles を実行すると、次の場所に fonts.dir, vfontcap, vflib.ps、vfontmap 等を 書き出します。

/usr/X11R6/lib/X11/fonts/TrueType/fonts.dir
/usr/X11R6/lib/X11/fonts/TrueType/fonts.alias 
/etc/wordfontrc
/etc/vfontcap
   /etc/vfontcap は /usr/share/fonts/TrueType/vfontcap.ricoh のような
   ファイルのシンボリックリンクになっている場合があるので注意しましょう、
/usr/local/share/ghostscript/5.10/kanji/vflib.ps
   /usr/local/share/ghostscript/5.10/kanji/kconfig.ps は
   vflib.ps のシンボリックリンクファイルです。
/usr/local/share/texmf/xdvi/vfontmap
/usr/local/share/dvi2ps/fontdesc
/usr/X11R6/lib/X11/ja_JP.ujis/app-defaults/Tgif

注意:plamo2.0 をお使いの場合は変更履歴を見てください。

これまでにフォントの設定をしたことがない場合はそれぞれのオリジナルファ イルを、すでにフォントの設定をされたことがある場合は現在お使いのそれぞ れのファイルを必ずバックアップしておくことをお勧めします。



4. ttftool の操作方法

4.1 フォント設定コントロールパネルを起動する

ttffiles & と入力すると、フォント設定コントロールパネルが起動します。 ttffiles は/etc にファイルを生成しますから、root 権限で使用してください。



5. テンプレートファイルについて

fonts.dir.ttfdefの設定例は以下のとおりです。

-----------------------------------------------------------------
%% ttftool-define /usr/X11R6/lib/X11/fonts/TrueType/fonts.dir %%
%% expr %c * 6

%% for %%
fn=%i:ai=0.2:%f -%v-%n-medium-o-normal--0-0-0-0-c-0-jisx0208.1983-0
fn=%i:ai=0.4:%f -%v-%n-medium-i-normal--0-0-0-0-c-0-jisx0208.1983-0
fn=%i:%f -%v-%n-medium-r-normal--0-0-0-0-c-0-jisx0208.1983-0
fn=%i:ab=y:ai=0.2:%f -%v-%n-obold-o-normal--0-0-0-0-c-0-jisx0208.1983-0
fn=%i:ab=y:ai=0.4:%f -%v-%n-obold-i-normal--0-0-0-0-c-0-jisx0208.1983-0
fn=%i:ab=y:%f -%v-%n-obold-r-normal--0-0-0-0-c-0-jisx0208.1983-0
%% end %%
------------------------------------------------------------------

基本的にテンプレートファイルの内容が出力されますが、 以下の書式は特別な意味を持ち、それぞれの文字に置き換えられます。

%t      拡張子(.ttf .ttc)なしのファイル名
%f      ファイル名
%n      アルファベットのフォント名
%j      日本語フォント名
%p      Postscriptのフォント名
%v      ベンダ名
%i      face番号
%o      汎用変数
%d      フォントの絶対パス名
%c      TrueTypeフォントの数 (ただし、expr式内のみ有効)
%a      Type1フォントの数 (ただし、expr式内のみ有効)
%s      スペーシング文字(face番号が0ならば「c」、それ以外は「p」)
%w      文字の重み(medium、boldなど)
%r      文字の種類(r、i)        
%%      %の文字を出力します

先頭行は、

        %% ttftool-define [出力ファイル先] %%

でなければなりません。 「%% for %%」までがヘッダーで、基本的にはその文字がそのまま出力されます。 「%% for %%」から「%% end %%」までがフォントごとの記述文がそのまま出力されます。 また、「%% for type1 %%」から「%% end %%」までがType1フォントごとの記述文がそのまま出力されます。 ヘッダ内もテンプレートファイルの内容が出力されますが、以下のコマンドでは そのコマンドに応じた動作をします。



6. 設定ファイルを使う

ttffiles を実行すると、 それぞれのディレクトリに以下のファイルを書き出します。

/usr/X11R6/lib/X11/fonts/TrueType/fonts.dir
/usr/X11R6/lib/X11/fonts/TrueType/fonts.alias 
/etc/vfontcap
/usr/local/share/ghostscript/5.10/kanji/vflib.ps
/etc/wordfontrc
/usr/X11R6/lib/X11/ja_JP.ujis/app-defaults/Tgif
/usr/local/share/texmf/xdvi/vfontmap
/usr/local/share/dvi2ps/fontdesc



7. FAQ


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