ストロンボリ火山(イタリア)の夜の噴火

 イタリアのストロンボリ火山は現在も噴火を続けています。火山の噴火の様式の一つ、「ストロンボリ式噴火」の名称のもとになった火山で、数十秒から数時間の間隔で小さな爆発とともに赤い溶岩を噴き上げます。
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 「地中海の灯台」とも呼ばれ、毎晩、噴火見物の観光船が港から出ています。時折起こる噴火に、海上のあちこちの船から歓声が上がりました。夜の闇の中に、赤い溶岩を噴き上げる姿は、まるで打ち上げ花火のようです。そう、闇の中、今か今かと噴火を待つ気持ちは、花火がいつ上がるかワクワクしながら待つときの気持ちと全くよく似ていました。ただ、花火と違って、「次」がなかなか来なくって、だんだん睡魔が襲ってきたりなんかして・・・!

(でも、待っている間にいやというほど見ることのできたストロンボリの星空は、降ってきそうなほどの満点の星にときどき流れ星も流れて、とっても美しかったです。天の川もさそり座もくっきり見えました。ちなみに、ストロンボリ島の緯度は北緯約38.7度。日本でいえば山形県の北部あたりに相当します。)
 

 噴火している山に登ることもできます。夏は暑いので、夜の間に登って噴火を見学する人が多いそうです。火口の近くに人がいっぱいいるらしく、フラッシュを焚く光がピカピカ見えました。

 噴火の後、溶岩が山の斜面を流れ下る(というか、赤い噴石が斜面を転がり落ちる)様子もよくわかりました(写真5)。山の形が浮き上がって、それはそれは美しかったです。
 
 

(写真はすべて、ビデオからとったものです。だから、あまりきれいではありません。闇の中でのビデオ撮影も、これまた大変でして、噴火が始まってからビデオをまわし始めたのでは遅くて写りません。だから、ビデオをまわしっぱなしにしていたのですが、普通に写すとファインダーの中に山が映りません。だから、赤外線モードで山をファインダーの中に捉えておき、噴火が始まるとすぐに普通のモードに変えるというめんどくさいことをしてました。赤外線モードでは、溶岩の色が写りませんので。また、ファインダーが妙に明るいので、ファインダーをのぞいた後は山がどこにあるのかわかりません。星を見るときに明かりを点けてはいけないのと同じ原理です。なんか、目がヘンになりそうでした!)


 

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