ネパールの世界遺産
 
カトマンズの谷

中世マッラ王朝以来の町並みが残り、多様な民族文化や宗教文化が息づくネパールの世界遺産「カトマンズの谷」。現在のネパールは国民の9割近くがヒンズー教徒だが、古来チベットとインドを結ぶヒマラヤ越えの中継地であったこのカトマンズの谷にはチベット仏教の寺院も数多い。
中でも最古の歴史を誇るのがスワヤンブナートで、チベットからインドへ向かおうとした文殊菩薩が創建したという伝説もある。今も境内では、朝な夕な、全身を大地に投げ出し来世の生まれ変わりを願うという「五体倒地」を行う信者の姿がよく見られる。
仏教は大きく大乗仏教と南方上座部仏教(小乗仏教)に分けられるが、チベット仏教は大乗仏教の流れをくむ密教であり、日本でも真言宗や天台宗がこの流れを受けている。