クイックベータは、「EXCELで学ぶファイナンス」シリーズのDとして「ポートフォリオ理論の実践〜5銘柄のポートフォリオをつくろう〜CD-ROM付」(きんざい)のCD-ROMに収納されてますので、この本をお買い求めください。本についての詳細はきんざいのサイトで見れます。http://store.kinzai.jp/book/11199.html もちろん、この本は書店やアマゾン等でも購入できます。(商願2006-83124)
例えば、こんなことができる:
使い方
簡単、実に簡単。価格と日付を入れて、スタート・ボタンをクリックするだけ。
ヘッジ比率、β、α、相関係数などがすぐに出る。
推定方法
最小二乗法による回帰分析
森永製菓(銘柄コード2201)のβを計算した例。β=1.43で、市場平均に対し相対的リスクは高めであるが、
長期的には市場平均の期待収益率を上回る可能性がある。
このソフトで個別銘柄のβを計算すれば、保有している銘柄のポートフォリオ全体のβを求めることができる。シャープ(1990年度ノーベル経済学賞)などによるCAPM(資本資産評価モデル)によると、
チャールズ・エリス著「敗者のゲーム」(日本経済新聞社1999年)によると、β>1の株式ポートフォリオを保有し、銘柄の変更を頻繁に行わず取引コストを最小にすれば、長期的にみると個人投資家は市場平均以上の期待収益率を確保することができる。これに対し、膨大な資産を預かり運用する信託銀行や生保などの機関投資家は、機関投資家自身が市場平均になってしまい市場を出し抜くことは、ほとんど無理。
このソフトを使って、以下の条件を満たすポートフォリオを作成すると、長期的にみると個人投資家として市場平均以上の期待収益率を得ることができる。
MPT(現代投資理論)の先駆者マルコビッツのポートフォリオ選択理論(1990年度ノーベル経済学賞)によると、株価どうしの相関が低い銘柄を集めての分散投資は、個別銘柄特有の変動要因を軽減する。このようなリスクは分散可能リスク(非組織的リスク)などと呼称される。
これに対し、市場・経済全体の動きに追随するリスクは、分散不能リスク(組織的リスク)やマーケット・リスクなどと呼ばれ、β(シャープ・レシオ)によって個別銘柄と市場リスクとの相対的リスクとして定義される。(日本経済新聞社編「株価の見方」日経文庫1998年などを参考にしてください)
このように、個人投資家であっても、MPTとCAPMの理論を応用しての長期的投資は可能で、市場平均を出し抜くような収益率も期待できるのだ。
日経平均先物で現物ポートフォリオをヘッジした例。
99年2月限米国産大豆価格と3月限トウモロコシには、8日間のタイムラグを入れると高い相関が出る。(大豆価格を左へ少しシフトすると、大豆とトウモロコシは、ほぼ連動する)
そこで、トウモロコシ相場から8日後の大豆相場を予測した。
予測価格は\22860で、実際の価格\22730に近い。
また、サヤ取りでは、同じような値動きをする銘柄のサヤが拡大したときに、割高の方を売り、割安の方を買う。このソフトを使うと、相関係数を簡単に求めることができる。