コンバージョンという戦略を使って、商品先物相場で儲ける方法を紹介する。
アメリカのシカゴで上場されているwheatの相場を例にする。今、残存日数が90日の先物とオプション市場で、以下の市場価格が出たとしよう。
先物 $3 (300 cents)
行使価格$3 コール 10 1/2 cents
行使価格$3 プット 10 1/4 cents
コンバージョンとは、以下の組み合わせによって成立する。
同じ行使価格のプットの買いとコールの売り
先物の買い
以下が、コンバージョンをTraderに入力した結果である。
短期金利、ボラティリティーなどは、適当な値を入れておけばよく、結果に影響はない。Traderは現時点において、収益が確保できるアービトラージ(さや取り)を目的として開発されたソフトなのである。
Bushelあたり1/4セント(ちょうどtick size分)の儲けなので、これに売買単位の5,000 bushelsを掛けると、$12.50の利益が確保できる。
コンバージョンによって儲ける公式は
である。上記の例ならば、
となる。
リバース・コンバージョンは、コンバージョンの逆で、
同じ行使価格のプットの売りとコールの買い
先物の売り
の組み合わせである。
以上、Commodity Trading Manual, Chicago Board of Trade編集,
1997年発行の188-190頁を参考にした。