Spaceで明日の相場を読む

Spaceを使って明日の相場を予測してみよう。データには、日経平均オプションの終値を使った。短期金利にはCD3ケ月物の0.53%を使用し、一年の日数は365日とした。

1998年12月7日月曜の日経平均は終値で14723円であった。行使価格が14000, 14500, 15000, 15500のコールとプットの終値から、インプライド・ボラティリティー(IVと略す)を求め、その平均値(平均IV)を使って明日の相場を予測したものが、インプライド・プライスレンジ(implied price range)である。これは2/3の確率で的中する。この計算には、京大名誉教授・伊藤清の確率過程論[5-12](1998年度京都賞)を応用した。Dataを使えば、もっと長期的な予測が同様の計算方法によってできる。残存日数は4日である。

このような4つの行使価格を採用した理由は、コール、プットともに取引がもっとも活発だからである。アットザマネー近辺の取引に出来高は集中する傾向がある。



予測結果であるが、12月8日火曜の終値は2/3の確率で、14195と15250の間といえる。予測値の幅が大きいのは、ボラティリティーが大きいためである。インプライド・プライスレンジは、ボラティリティーから相場がどのくらい変動するかを把握するための指標である。

実際、12月8日の日経平均終値は、14808であった。

予測は的中した!

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