こどもが中学生ぐらいになると、親は学校を終えた後のことを考えだします。また、もう少し先では、どなたかのサポートが無いと生活できません。こどもが、社会にどのように受け入れられるか、親の心配事のひとつです。そんなユウを、療育キャンプで知り合ったお姉さんが、岡山の実家に招いてくださり、ご家族で歓待していただきました。こんな風に受け入れてくださるご家族があるとは、少し前なら信じられないことです。
本当にいたれりつくせりで、まず旅程をFAXでくださり、当日は、ユウ用の冊子まで。ちょうど、自閉症の療育キャンプに頂くものを、一人のために作っていただいたようです。そのお陰で、ユウも落ち着いて二泊三日の旅行が過ごせました。
実は、お姉さんとユウが、太地でのイルカと泳ぐ(遊ぶ)ことを入れた南紀への旅への予行演習だったのですが、そちらの方はスケジュールの都合で、取り止めになりました。
一人のために作っていただいた、旅程の小冊子より
2月23日(金)
祐くんは日記帳があるようなので、私がここに様子を書かせてもらいます。
電車は瀬戸までずっと座れました。
家につくとピアノがあり、私の友達に次々リクエストをして、色々弾いてもらっていました。人数が多いので、祐くんは色んな人に話すのが、忙しそうでした。
父が11時頃、帰ってくると”おにぎり””おにぎり”(注1)というので、祐くんが食べるのかと思い作ると、それを父に持っていき食べさせようと、うれしそうにしていました。
一応11時過ぎに布団に入ったのですが、興奮していたのか眠ったのは、1時前でした。つけたし・・・祐くんは、今日、おフロに一人で入りました。途中、父が一緒に入ったのですが、嫌がらずに仲良く入っていました。
2月24日(土)
お昼のご飯のやきそば作り、一生懸命していました。ニンジン、キャベツを、包丁で上手にきざんでいました。祐くんの包丁さばき、みんな感心していました。祐くんの作ったやきそばを、みんなで食べ、予定変更で、私と祐くんは、近所を散歩し、庭で犬と遊び(ちっともこわがっていませんでした)、プールへ行きました。このプールは、温泉が併設されており、プールでしっかり泳いだ後、父と合流し、温泉に行きました。温泉に入ったのですが、”家のシャワー”とずっと言うので、祐くんは、家について、もう一度、おフロに入りました。入浴が好きなのでしょうか。
祐くんは、私の父と母のことを、”おじいさん、おばあさん”と言います。彼の中では、お父さん、お母さんは一人なので、私のお母さんは、”おばあさん”になるのかなと、私は思いました。夜、私のおばあちゃんが来たので、ゆうくんは、おばあさんが2人になり、ポカーンとしていました。
祐くんが来て、家の中は笑いがたえず、楽しい雰囲気でした。祐くんは、父の車(ワゴン)を大変気に入っているようです。
2月25日(日)
9時頃、ゆうくんの好きな、大きな車で、みんなで岡山駅に向けて出発。岡山には、10時頃着き、祐くんと私は、市電に乗って遊びました。市電はめずらしく女性の運転手さんでした。”ももたろう電車”に40分程ゆられ、祐くんも満足そうでした。
お昼は、マクドナルドにしました。
両親共に、祐くんが来てくれたのを、喜んでくれ、私自身、ホッとし、又、うれしく思いました。
ただ、急な都合により、ばたばたとしたせいで、祐くんと、あまり遊べなかった父は、くやしそうでした。
車中より
注1-ユウは、お米は食べられませんが、父におにぎりを食べさせるのは、大好きです。