- 字体
筆画の組み合わせによる骨格のことで、抽象的な概念
個々の文字を識別する要素としての点画の組み合わせ
これが異なれば通常「字種」も異なる
手書きの文字と活字ではこれが異なるが、「字種」は同じとみなす
- JIS X0208による定義
表現された字形の基礎にある文字観念で、個々の文字を識別する要素としての点画の組合せをいう。すなわち、字体は抽象的なものであり、具体的には字形として実現する。
- 字種
文字コードはこれを特定するものである
- 字形≒グリフ
出力装置に送る(視覚化される)文字の形状で、「字体」を具象化したもの
これを実装データ化したものが「フォント」
- JIS X0208による定義
実際に文字が書かれたり、印刷されたりしたときに実現する図形。
- グリフ
「字形」とほぼ同じだが、組版処理や出力されるときの位置(グリフ座標)、形状の概略も含んでいる。一貫した組版出力ができるための決まりごと。
- 書体
活字書体の様式を表す用語
- 広義
書家や一般の人が書く文字も書体であリ、また古来より変遷を重ねてきた字体の種類、篆書・隷書・楷書・行書・草書なども書体と言われるものである。
- 狭義=タイプフェース
印刷文字の様式の異なるものを指して書体という。これにはカテゴリ別に分類して、明朝体・ゴシック体・筆字系の三種類に大別することができる。文字セットの筆画デザインポリシー。
- フォント
「書体」を表示、印刷などの具体的な表現に利用できるように、文字の形状の集合体として媒体に記録した情報
同一の「書体」に関して複数の「フォント」があり得る
(例)細明朝体、平成明朝体
- ビットマップフォント
ドットの集まりで字ができている。
- ベクトルフォント
線分情報から字ができている。
- ストロークフォント
プロッタなどが書く骨格線で表現した文字。
- アウトラインフォント
形状の全てをデータ化した文字。
- PostScriptフォント
パソコンの本体上でアウトラインフォントをラスタライズするのがATM(Adobe Type Manager)で、OSの外側で機能拡張するものである。
- Type1
PSの標準フォント
ATM(Adobe Type Manager)によるラスタライズが可能
ヒント情報の付加ができる
- Type3
公開フォント
ヒント情報を持てない
- Type0
コンポジットフォント
Type1をベースとして、それを束ねたフォント
日本語フォント(2バイト)が含まれる
- Type42
アウトラインデータをTrueType形式で定義
- TrueTypeフォント
アップル社が開発し、MacintoshおよびWindowsで標準にサポートされているが、フォーマットの互換性はない。
モニタやプリンタに対するラスタライズはOS内で行われる。
- Mac用
- Win用
- Unicode
- 高解像度での使用ができる
- 画面用の文字としてビットマップファイルがエンベッドできる
- 等幅フォントの拡張子は.ttf(TrueTypeFont)
- プロポーショナルフォントの拡張子は.ttc(TrueTypeCollection?)
- OpenType
TrueTypeを拡張してType1フォーマットも同様に扱えるように開発されたもの。Type1の字形はそのまま使えるようになるが、フォント実装用パッケージやインストーラは新フォーマットにしなければならない。
- 多バイトコード文字への対応
- OCF(Original Composite Font)
Old Composite Fontとも・・・^^;
従来の日本語PostScriptフォントはふつう数十ファイルの1バイトフォントの集合から構成されている。
- CID(Character IDentifier)
文字の形ごとにIDを持ったフォント
- CIDフォントファイル
文字のグリフを記述したアウトライン情報が格納され、各グリフごとにCID値がつけられている
- CMapファイル
文字コード体系(エンコーディング)とCIDとの対応が記述されている
- マルチプルマスターフォント
幅・太さを無段階に調整できるフォント
- 異体字
「字体」の異なる文字
- 新字体
当用漢字/常用漢字が示すもの
- 正字体
康煕字典に記載されているもの
- 使用可能字種
- PC系機種依存文字のうちわけ(ここから抜粋)
- NEC特殊文字 13区
- NEC選定IBM拡張文字 89区〜92区
- IBM拡張文字 115区〜119区
- 機種依存文字のmac←→win対応(ここに画像あり)
- macでwinの機種依存文字を見ると、別のものになるかトーフ(縦長の四角)になる
- winでmacの機種依存文字を見ると、別のものになるか・(中黒点)になる
- 和文書体
- 楷書体
名刺や案内状に用いることで日本ではポピュラー。中国の唐代に頂点に達した書家の文字をベースにした、最も古い字体のうちに入る。
- 明朝体
中国の宋の時代の木版の書物をもとに、日本にそれらの書物が持ち込まれた時代を反影したもの。版木を流れ作業で効率的に彫ることから、起筆/終筆、タテ/ヨコの形状が整理されている。宋朝体は明朝体に似ているが、一般に縦長にデザインされている。
- ゴシック体
西欧の活字の書体体系に合わせようとしたもので、西欧ではサンセリフに分類されるデザインを日本で活字化したもの。タテ/ヨコのステム幅の比率が近いデザインで、ハライ部も等幅線となり、線分のデザインは整理され、起筆、終筆、曲折が角張っていて、一般にウロコ(セリフ)はない。
- 江戸文字
日本独自の漢字文字文化が発達した江戸時代に起源を持ち、歌舞伎、相撲、ひげ又は寄席などのディスプレイの総称。楷書などの伝統書体とは区別し、通常文章表記には使わない。
- 丸ゴシック体
角ゴシック体をベースに、筆法や画数の判別がつかないほど線分のパターンが単純化されて、起筆/終筆の区別がないもの。