野望のルーツ
フルスクラッチなんですけどね・・・

第7回

 一ヶ月も開いてませんが、続きです




 かなり完成に近付いて来たのと、問題は無いみたいなのでタイトルとキャラクター名を公表しますと、上がパワードール2からヤオ・フェイルン、下はメルティーブラッドからシオン・エルトナム・アトラシアです。細かい説明は省きますが、何れもパソコンゲームの主人公です。

 ヤオに関してはパーツが全部出揃っているので、後は何処までこだわるかと言う段階です。
 シオンは写真だと前回と殆ど変化が見受けられないと思いますが、頭や顔のジオメトリーを修正したり目を彫ったり足の角度を微妙に変えたり、色々しています。髪の毛は他の部分が仕上がってからの予定です。ホビージャパン1986年11月号別冊のALL THAT FIGUERによれば「髪の毛は一番最後に作れ」とあったので、手順としては間違ってはいない様です。タイはエポキシパテで芯を作ってポリパテて調整する予定ですが、その前に襟元と胸元をしっかり作り上げる必要が有るので、着手は髪の毛と同時でしょうか。





 使用工具や材料に付いてはあまり言及して来なかった事に気付いたので出来る範囲(気分の問題)で紹介します。
 先ず上の写真は切削の主力となっている、を付けたオルファのアートナイフプロ曲線刃を取り付けた物です。
 色々刃物を探した結果これに曲線刃を付けた物に辿り着きました。曲線刃は3枚で200円もしますが、刃の厚みがアートナイフやデザインナイフよりもある為、耐久性が高く力が掛け易くなっています。刃の切れ味はかなり良く、キット制作の際のバリやゲート落しにも使用しています。本当にスパスパ切れるので、ニッパーが無くても問題無いくらいです。勿論、ニッパーが有るに越した事は有りませんが。
 ノコギリ刃はかなり粗めで、一度曲線刃で当りを付けてやる必要は有りますが、ポリパテやキャストキットのウレタンを切るのには丁度良く、タミヤの小型ノコギリセットよりも短時間で切断出来ます。又、刃の厚みか薄いのも美点です。




 こちらは彫刻刀一式。何れもナイフでは行えない、或いは行うのが難しい切削に使用します。
 角張ったグリップの物は清水刃物店の版画刀で、1.5mm、2mm、3mmの間透と1mmの三角刀。 大体2,000円前後で三角刀のみ3,000円近くします。ウッドライク・マツムラで通販したのですが、画材屋で扱っている所も少なく無い様で、京都では画箋堂で販売していました。
 丸みを帯びたグリップの物はパワーグリップと言う銘柄で、1.5mmの三角刀と1.5mm3mmの平刀です。
 下のスタンダードな彫刻刀は9mmの浅丸で、近所の日曜大工店で買った1,000円程度の物です。




 主力素材のポリエステルパテ。通称ポリパテ一式。
 ポリパテはロックペイントのクイックパテ120HB。工業用の物で硬化が早く、気温が高ければ5分程で切り出しが、15分でやすり掛けが可能になります。冬の常温でも10分程度で切り出し出来るので、ドライブースの出番が全く無くなりました。
 これにスペスペの硬化剤を混ぜて完全硬化すると薄い黄色になるので、キット制作にも使ってます。ただ、その場合の硬化時間がかなり長いので、ドライブースで硬化促進させています。
 価格は写真の1kg缶の主剤が1,200円、20gk硬化剤が300円。量が多くなる程お買い得なのですが、以前3.5kg缶を買った時に半分も使わない内に溶剤が抜けて固まってしまった経験から、1kgの物を購入しています。

 白くて分厚い円盤状の物は、シリコン型を作った際に余ったシリコンゴムを缶の中で硬化指せた物で、友人からの頂き物です。この上でポリパテの主剤と硬化剤を混ぜ合わせます。

 爪楊枝はパテの取り出しと混合に混ぜるのに使います。本来はヘラで行うのですが、一度に使う量が少量の為、9割方爪楊枝で混ぜています。又、盛り付けも殆ど爪楊枝で済ませています

 木製グリップの金属ヘラはモデラと言って、粘土細工用品を専門に扱っているミニマムの通販で購入した物です。爪楊枝で盛り付けが難しい所に使います。価格は630円。
 モデラの隣の金属の耳掻きみたいな物はタミヤから塗料調合用として売られている物で2本要りで300円程度です。模型を扱っている大抵の店で扱っていると思います。これも爪楊枝で盛り付けが難しい所に使います。
 何れも、パテを盛り付けた後、すぐにティッシュペーパーで拭き取れば、ほぼ完璧に拭き取れます。

 一番右の物はロックのカンオープナー。塗料やパテの缶の蓋を開ける為の専用工具です。
 ポリパテや塗料の缶の蓋はかなり強力に閉まるので、これが有るのと無いのとでは、パテを使っての作業を始める取っ掛かりの気分が全く違います。

 シリコン台やヘラを置いているトレイはPP(ポリプロピレン)製でパテがくっ付いても硬化後にはがせる為、パテの盛り付けが終わったパーツを硬化するまで置いておくのに利用します。100均ショップで購入。
 ポリパテで平らな面を作る際にはここに押し付けて硬化させたりします、精度を求めるのであれば、日曜大工店でPP板を買ってきて、それで行うのが良いかと思います。


 模型材料としては少し珍しいインダストリアルクレイです。
 銘柄はアルテ65。今はネット通販で手軽に買えますが購入当時は取扱しているネットショップが殆ど無く、京都市内の画材店で購入しました。
 本来は円柱状なのですが、上の写真は作業し易い様にナイフでスライスしています。
 粘土なので分割線にテグスを巻いて縊ると簡単に分割できるので、原型向きではあるのですが、使い勝手がイマイチよくわからず、型取りして複製れば、少し修正して完成と言う具合には行かず、現状では複製してからもかなりの大手術が必要です。
 アルテ65の65は使用時の指定温度なのですが、ドライブースで加熱したり、熱燗器で湯煎したりと色々試してみているのですが、どれも全体を満遍なく加熱、保温する事がが難しく、又、中々良い方法が見付かず、普通に手で練って柔らかくするのが一番手っ取り早いと言う結論に達しています。

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