イカの塩辛
きれいな色の塩からができました。辛くなく、イカの微妙な大きさと箸でなめたワタの味が『たにし』と同じでした。
おばさんの作り方を復習
イカとわたと塩だけでつくります。かんたんで、あきがこないおいしい塩辛です。今は冷凍イカが一年中手に入りますから、随時作れます。
イカ………………………………5はい(約1.5Kg)
塩…………………………………65g(約4.5%)
柚子の皮…………………………1/2個分
塩辛は、わたのよしあしが決め手。油のってむっちりした、水けの少ないわたが適しています。イカは新鮮な大ぶりのものを用います(冷凍の方が大きいものを選べます)。イカがあまり小さいと、わたを買い足さなくてはならなくなります。脚とわたをぬき出し、縦に包丁を入れて開き、中をきれいにします。皮はぬれ布巾を当ててひくと、かんたんにスーッととれます。
エンペラの皮は包丁で筋を入れてむきます。わたのすみをとり、脚についている目玉をとり、脚先やゴツゴツしたところもとり除きます。脚を一本一本切り離し、適当な長さに切ります。
エンペラは縦に細切り、胴は縦に三つに切ってから、横に細く包丁します。細切りのイカをボールに入れ、上に裏ごし(ふるい)をふせ、イカのわたをつまんでしごき出します。手のひらでキュッキュッと押して裏ごしします。(わたは袋から出したままでは固まってしまいます)
柚子の皮をへぎ、細かく切ります。イカとわたをまぜたところへ塩を加えてまぜます。よくよくていねいにしないと、塩が固まっていることがあります。
柚子の皮をちらして、瓶に詰めます。四〜五日して上がブクブクしてきたら上下まぜてやります。
十日位から食べられますが、その間塩をなじませるため、一〜二回かきまぜます。この塩辛は塩が少なめですから、冷蔵庫に入れ、二十日位のうちに食べきってしまいます。
●準備
新鮮なするめイカ(刺身・塩から用)、柚、塩
するめイカは5ハイ程度では500円以下で買えます。また使う食塩は天然塩を使いました。柚はスーパーで100円程度でしょう。
刺身・塩から用のするめイカ
冷凍するめイカ(塩から、刺身用)
生の生きの良いするめイカが手に入らない場合は、冷凍のするめイカが便利です。値段も安く、解凍は水道水でイカをさばきながらでよい。冷凍の場合は、腹を割いてワタを取り出しやすい、スミ袋なども凍っているため取りやすい。
●イカをさばく
包丁を良く研いでから、まな板に流水を流しながらイカをさばきます。まず、イカのぬめりを水で洗いながらの作業になります。まず足を丁寧にワタを壊さないようにイカの胴から抜き取ります。この時、指を胴の中に入れてワタと胴をはずしながら取り出すとワタやスミ袋が壊れずに取れます。
1.ワタの取り出し
取り出した、げそ(足)とワタを包丁で切り離してスミ袋を注意深く取り除きます。
スミ袋はワタの横にあります。
スミ袋が破れないように取り除く。スミ袋は少量でも一度破れるときれいな塩からの色が出ません。(細長く、銀色に光っているのがスミ袋です。)
スミ袋を取り除いたワタを一時皿にのせておきます。
2.胴体をさばく
胴体に包丁を入れて、中に有る物を流水できれいに洗い流します。
エンペラをはずしてから胴体のイカの皮を向きます。この時にキッチンペーパーを使うと、滑らないためきれいに身から取れます。皮をむいてから水洗いをして、胴をまな板の上で胴を縦に3つに切り、後は刺身と同じ様に横に切ります。エンペラも同様に皮を剥いてから切ります。
→あとで食べてから分かったんですが、この縦に3つに切ることが『たにし』の塩からの基本の大きさであり、それがこの塩からの味の基本でした。
胴を縦に3つに包丁をいれます。
それぞれに包丁で横に切ります。
このまま食べると、イカのお刺身として食べることができます。その時はおろし生姜がとても合います。
横に切ったイカを容器にいれます。この容器はガラス瓶でも良いと思いますが、今回はプラスチックの保存容器を使いました。
3.ワタをまぜる
先ほど皿に取って置いたワタを”ふるい”でこします。この時に包丁でワタの袋に軽く切り目を入れておくと、簡単に裏ごしすることができます。
ワタを”ふるい”で裏ごしをします。丁度その”ふるい”の下にイカを入れた容器を置いておくと便利です。
柚の皮を包丁で細かく切る。柚を入れるのがおばさんの塩からのポイント、柚の香りで塩からが一躍上品なものになる。
このワタ、イカ、食塩、柚を混ぜ合わせます。塩が固まらないようによくかき回して冷蔵庫に入れ、数日ごとにかき回せます。2〜3日後には食べるられますが、美味しくなるのは1週間後くらいです。
おばさんの塩からはあまり辛くないのが味の特徴、おばさんの作り方にあるように塩を計って入れました。最初は味見をしても、まだイカに塩が回っていないためなかなか塩加減が分かりませんが、私の場合は食べて塩からが減ってきた頃合いを見て、イカとワタを追加しながら調整して微妙な塩味になりました。イカやワタが小さい場合は、5はいのイカでも65gの塩の量では辛すぎる場合もあるので目安の量として考えてください。