アジア映画感想文

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マラソン
王様の漢方
僕の彼女を紹介します
私の頭の中の消しゴム
カンフーハッスル
嵩山少林寺
ションヤンの酒家
ラブストーリー

映画「マラソン」 ★★★★★

実話です。障害を持つある家庭の風景、母親の葛藤を見事に描いています。

自閉症の子供の純粋な生き方と、母親・家族をはじめとするその周りの人たちとの触れ合い、そして成長、などなどを見事に描いていた。
ちなみにこの話は実話で、チョウウォンはその後、フルマラソンに参加して、2時間台の最年少記録を出しているそうだ。
やっぱりCPしかり、自閉症しかり、母親は子供とどう生きていけばいいのかすごく悩むのだろう。
自分は子供よりも早く死んでしまう。それから子供はどう生きていけばいいのか。
母親として、子供を障害児として割り切ることは出来ないだろうし、過度の期待をかけて、それがいつしか、自分のエゴを満たすための行為になってしまうかもしれない。
温かく、面白く描いている映画であったが、その中身は一言では言い表せないものだった。
これはおすすめです。
(2006年1月)


ビデオ「王様の漢方」 ★★★★☆

中国の悠久さに・・・えーっと、癒されます。

朱旭主演の日中合作の映画。朱旭の年の流れや自然に逆らわない、いつまでも健康で元気でいる生き方に、訪れた日本人は感動する、というストーリー。農薬も使わずに10年もかけて育てる人参、など、そういう生き方をしたいと思った。(2006年1月)


ビデオ「僕の彼女を紹介します」 ★★☆☆☆

えーっと・・・・、もういいです。チョン・ヒギョンのプロモは観たくありませ〜ん。

ストーリーは、警察官のチョン・ヒギョンと気弱な男チャン・ヒョクのラブストーリー。純愛物だと思ったら、ガンアクションが始まり、挙句の果てにはチャン・ヒョクが死んでしまい、そして幽霊が現れるという面白いものはなんでも取り入れたような内容。ちょっと「猟奇的な彼女」が売れたからって同じ監督、キャストで作って客が喜ぶとでもおもってるのだろうか??内容はむちゃくちゃ。コメディーとしてみた方がいいかもしれない。(2006年1月)


映画「ブラザーフッド」 ★★★★☆+

ちょっと分かりにくかったが・・・しかし韓国人の儒教(?)家族を大切にする考えなどが分かった気が・・・

1950年、ソウル。ジンテとジンソクの兄弟は、家族で仲良く暮らしていたが、朝鮮戦争勃発で兄弟は徴兵されてしまう。弟ジンソクに期待と希望を抱いていた兄ジンテは、手柄を立てれば弟の除隊を認めるという上官の言葉を信じ、命知らずの戦士へと変貌して行く。
しかしジンテは北朝鮮へと渡り、韓国軍のジンソクと戦わねばならない事になる。弟と気付かずに、銃剣をむけるジンテ。彼らには悲しい結末が待っていた・・・とするストーリー。
日本でよくある戦争の虚しさを伝える映画。それらと違い、この映画は泥臭さ、血なまぐささがあった。プライベートライアンを意識しているが、すっきりとしない後味の悪さが残る。それは、この作品が綺麗なものを求めていないからだろう。(2006年1月)


映画「私の頭の中の消しゴム」 ★★★☆☆+

もしかして「泣き」のネタにした?若年性アルツハイマーを??でもこれを機にアルツハイマーの理解が広がれば・・・

スジンとチョルスは結婚して幸せな毎日を送っていた。しかしある日スジンは若年性アルツハイマーと診断される。
それ以来、チョルスとの思い出もだんだんと忘れて行き、徐々に徘徊、失禁、情動失禁などなどを繰り返すようになる。
愛する人にとってはショッキングな事だが、それでもチョルスはスジンを愛し続けるというストーリー。

ところどころほろっと来るところがあったが・・・・・しかし時折醒めてる自分にはっと気付くことも・・・・。(・・;)
泣ける純愛ストーリーを作るためにアルツハイマーをネタにしたな・・・とか。

けどこの映画を多くの人が見てくれることで若者にアルツハイマーの理解が広がればと思う。内容は悪くない(2006年1月)


映画「カンフーハッスル」 ★★★★☆+

普通のおっさんがむちゃくちゃ強いという設定は依然あり。とても楽しめた。
ずっと機になっていたのだが、周星馳?周星馳?馳星周?まあ、そんなことはどうでもいい。
豚小屋砦には、武術を極めた者達が住んでおり、斧頭会と戦ことになった。しかし誰も歯が立たない。シンという貧しい若者が実はカンフーマスターになる素質を秘めており、彼は力に目覚めて斧頭会をやっつける、というストーリー。
やはり特撮の面白さが最高。それもリアル・アクションがあっての特撮なのでよく出来ている。そして、前の少林サッカーにしてもそうだったが、貧しさ故にひねくれてしまう心や人の優しさに対する描写など、人間味溢れる非常にうまく、ほろりとさせる場面があった。こういうシーンが好きだ。(2005年2月)


 ビデオ「嵩山少林寺」  ★★☆☆☆

少林寺の武術を始めて映像に収めたビデオ(らしい)。
ドキュメント映像。今までベールに覆われていた嵩山少林寺の秘伝を映像に収めた、というビデオ。
武術に興味のある人なら面白いのだろうが、僕にはイマイチ。心意把や、飛毛脚などなら興味があったが、套路ばかりで正直退屈だった。(2005年1月)


 ビデオ「ションヤンの酒家」 ★★★★☆+

 幸せを求めて活きる女と、繰り返される毎日。
 ションヤンは屋台の看板娘。名物の鴨の首を出し、一人で店を切り盛りする美人女将だ。一見華やかな彼女にも悩みがある。父親が女に根を上げ失踪したこと、弟が麻薬中毒で刑務所に入っていること、兄の嫁と仲が良くなく、よく小競り合いをすること。そんな彼女を見初め、毎日店に来る一人の中年男がいた。彼とションヤンは恋に落ちるが結局別れてしまう。そしてまた今日も彼女にいい寄る別の男が現れる。そんな風にして過ぎていく重慶の夜。しかし彼女は自分の幸せを探しながら生きていく。傷つく事もあるが。
(2005年1月)


 ビデオ「ラブストーリー」 ★★★★★

まさに愛中心のストーリー展開。臭い話と分かっていながら泣いてしまう自分がいる。
主人公ジヘと演劇部の先輩との恋愛と、古き日のジヘの母親の恋愛が同時進行で流れていく。ジヘは友人から片思いの先輩へ手紙の代筆を頼まれる。自分も先輩の事が好きなのだが、彼女はそれを言うことが出来ない。彼女は家で手紙と日記を見つける。それは母ジュヒ、父テス、その友人ジュナとの日々の思い出を記したものだったのだ。ジュナはジュヒを好きになる。しかし、テスは政治家の父親の命令でジュヒと結婚を前提に付き合わされることになる。一方ジュナもジュヒを一目惚れ。テスはジュヒへの想いを持ちながらも、父やジュヒとの関係に苦しむ。ジュナもベトナム戦争に兵隊として参加し、戦いの中で失明してしまう。失意の彼は、ジュヒに別れを告げる。そして衝撃のラストシーンへ・・・・。
登場人物の細かな演技がすごく胸を揺さぶる。ストーリーは正直できすぎ。御伽噺みたいだが、それでも感動する。よかった。お勧めです。
(2005年1月)