伝言板


熟練工は養成出来るか!('97.9.18)
電子メールのネットワークって面白い('96.11)
日本と米国の起業家の違い('96.11)
頑張れ製造業('96.9)
空洞化って何だろう('96.8)
長野さん頑張って('96.8)
独立するタイプとは('96.7)
中小企業の環境への取り組みについて('96.7)
最近の景気動向について('96.7)
銀行よ倫理を持ってダメと言え('96.6)


銀行員よ倫理を持って「ダメ!」と言え
こんな銀行ゼッタイ許せん!(岡久雄著:kkロングセラーズ)という本があるが、最近の銀行は倫理を忘れているような気がしてならない。バブル時代の不良債権を減らすためのつけが、すべて中小零細企業にまわっている感じがする。先月まで割引していた企業の手形を急遽、割引出来ないと言い、それに加えて「先月に割引した手形を買い戻してほしい」という銀行の多いことに驚かされる。サイト4〜5カ月の長期手形をもらい、材料代は次月に支払わなければならない資金繰りに四苦八苦する製造業者の辛さを知っているのだろうか。融資担当者の何気ない一言が有望な中小企業を挫折させ、その家族を路頭に迷わせることも多いのである。「貸さない親切」は確かにある。しかし、倫理無く経済至上主義のマニュアルに基づいた対応はいかがなものか。倫理をもって「ダメ!」と言える銀行員が現れることを望んでいる。
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最近の景気動向について
最近、どうも少しおかしい?とお思いの方が多いのではないだろうか。5月の連休明けから仕事量がグッと減ってきているのである。ほんの数ヶ月前までは、単価の低い受注はお断りしなければならないほど仕事が溢れていたにも関わらずである。忙しければ先が見えなくても「景気が回復傾向にあるのでは」と考えることが出来たのだが、暇になるととたんに「不安」になる。大手メーカーは昨年度比で増収増益傾向にあるのに、中小企業はその恩恵を全く受けることなく不安な日々を過ごしているのだ。数年前、いや、昨年の今頃ならば「なぜ、仕事が減ったのか」を分析する事が出来た。しかし、現在は全く分析不可能な状況にある。円高の理由が一言で表現出来ない様に、暇な理由も一言で表現出来なくなってしまった。昨年の傾向としては、仕事の増減が工程ごとにやって来ていた。ストックできる材料(電気電子部品、プリント基盤)、切削加工部品、製缶板金加工の順番に好不況の波がサイクルを短くしながらやって来ていたのだ。簡単に言うと、切削加工業者が忙しい時は板金加工業者が暇で、板金加工業者が忙しい時は切削加工業者が暇だった。一言で表現出来ないということは、大変に深刻な問題である。それだけ様々な要因があって、容易に改善出来ないことを意味している。今後、数ヶ月の間に「最悪の事態(=倒産)」が増えないことを祈りたい。
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中小企業の環境への取り組み方について
環境問題という、自分一人では何もできないが、まず、自分一人から始めなければならないテーマにISO14000シリーズという国際規格が加わったため、ISO9000シリーズの「苦い経験」を持つ製造業界では戦々恐々とした雰囲気が漂っています。PL法施行前の様子にも似ていますが、具体的に中身がわからない内容について対応することの難しさを感じます。また、第三者監査に消費者が加わるのではないかといった懸念(消費者は最も進んだ状態を基準に考えます)や、経費増及び人材不足等も不安材料です。この様な状況の中で、中小企業は環境に対していかに対処するべきなのか。専門家には怒られそうですが、やはり会社としては「コストダウン」や「経費節減」につながる様に、また、お金をかけずに行うべきです。まず、社内環境の改善です。3S(整理、整頓、清掃)+騒音、粉塵対策+材料及び購入品の見直し+安全対策などです。これは生産性向上につながります。そして近隣地域の環境改善(=地域貢献)を考えます。これは徐々に範囲を広げ、「地域で一番店」というコマーシャルがありましたが、地域で一番会社を目指してください。これは企業の生き残りにつながります。他社より早く、職場環境と地域環境を考えて、結果的にそれが地球環境に良い影響を与える様につなげてください。地球環境の維持、改善は大手企業にまかせ、中小企業は自社の出来る範囲から始めては?そのためには、やはり最初に「理念」ありきです。
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独立するタイプとは
最近、公的機関、民間機関を問わずに独立支援、いわゆるベンチャー企業育成が花盛りである。書店では独立支援のための書籍が山の様に積まれ、関連の講習会も多く、いずれも盛況と聞く。民間の独立支援事業に関わる友人に聞いた話だが、講習会等を開催した場合の参加者には2つのタイプがいるという。まず、独立心旺盛でもともと力のあるタイプ。このタイプは、仕事をあまりにも頑張ってやりすぎるため、周りから浮いてしまう。調和、協調といった日本独特の風土では、いくら会社に貢献しても上司の評価は上がらない。「あいつは仕事は出来るんだが・・」と言われてしまうのである。もともと、このタイプは唯我独尊であり、一従業員よりも中小企業の社長に向いているとのこと。もう一つは、命令されることが嫌いで、あわよくば独立したいと考えている楽して儲けたいタイプである。講習会に来ても顔に覇気がなく、質問もしない。どちらかと言えばニヤニヤしているらしい。相談内容も「何か良い仕事はないですか?」と聞いてくるので、友人は「教えられるぐらいの良い仕事があれば私がします。」と回答していると語ってくれた。しかし、どちらのタイプが成功するかわからないのが面白いところでもある。なお、「マイペースで出る杭になっても仕事を頑張り、楽観主義者」に独立してからの成功者が多いとのこと。あなたはどちらのタイプですか?
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長野さん頑張って
企業の環境対策:立命館編で紹介している長野真咲さんが、去る8月6日にカナダに出発しました。1年間の海外留学です。私の時代には思いもつかなかった、誰も行かなかった海外留学ですが、最近はチャレンジ精神を胸に秘めた多くの学生が留学している様です。時代の流れと言ってしまえば簡単ですが、学生が留学をして貴重な体験を積み、加えてISO規格さえも勉強する時代になっています。我々の頃は、社会勉強を主体に行っており(今でもほとんどの学生はそうでしょうが・・・。)、社会人になってからようやく様々な勉強を始めます。そして、その勉強を仕事に活用しながら知識や智恵として行く努力をしています。現在は驚異的に厳しい就職難の時代ですが、頑張っている学生には何とか就職先を見つけてもらいたいものです。我々よりも4年も早く勉強を始めているのですから。なお、ここで社会人の方々に一言。学生時代の勉強は「生きた勉強」では無いと言うなかれ、基盤なくして生きた勉強は身に付かない。周りを見渡すと、経験年数の多いベテランばかりでプロは見あたらず。
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空洞化って何だろう
世間で「空洞化」と叫ばれて久しい。毎日の様にこのキーワードが新聞や雑誌を賑わしている。講演会でもこれをテーマにしているものがかなり多い。しかし、空洞化とは何なのだろうか。最近、言われている空洞化の意味は、経済のグローバル化に伴う製造業の海外移転のことである。大手企業は東南アジアに安い人件費を求め、先端の工場、設備のみならず人材の派遣をも積極的に行っている。それに追随するかのごとく、中小企業においても海外に目を向けている企業が多い。これまで日本経済を支えてきた製造業がこぞって海外に生き残る場所を求めているのである。学識経験者と言われる人々は、口々に「海外に出ている仕事は技術レベルの低い量産品であり、高い技術の必要な小ロット、高品質、短納期の仕事は日本に残る。 したがって、中小企業と言えども特殊技術を持っているところは国内でも十分に通用する。 現在は空洞化ではなく、産業の高度化が進んでいるだけである。」と言う。しかし、そうなのであろうか。空洞化を地域レベルで考えると、京都では、はるか昔から空洞化が始まっている。京都に本社を置くメーカーで製造拠点も京都がメインという企業はいくつあるのだろう。考えると寂しい現状しか見えてこない。マスコミが空洞化を取り上げ出したのは、京都から地方に出ていった企業が「(中国と比べると)やっぱり熊本県や山形県も単価が高い!」と言い出してからなのだ。本当は、気付いていなかっただけで、京都人として空洞化を叫ぶ時代はとうに過ぎている。もっと寒い話をしよう。空洞化を各企業レベルで考えてみる。私の会社は技術レベルが高いとお考えの方、自社の現状を考えてみて下さい。技術を持っているのは、高齢者のみではないでしょうか。若手は毎日、何十枚もの図面を見て部品加工をしていても、前段取りは高齢者や中堅クラスがやっているのではありませんか?最近の若手に聞くと、私は一人前と言わんばかりの口をきく。しかし、MCやNC機械は誰にでも使えるのだ。私にでも使える。誰にでも使えるから売れているのである。何でも出来るつもりの若手が辞めていく、技術を持った高齢者が退職していく。あなたの会社はその様な状況ではありませんか?私が会社に入った頃は、自分の髪の毛をさわらせて、「あんたの髪の毛と、あんたの彼女の髪の毛の太さの違い位はわかるでしょう。触れば彼女の髪の毛が細い事ぐらい素人にもわかる。貴方と私の違いは、鉛筆ぐらいの太さのモノでも髪の毛のごとく違いがわかるところだ。」と言っていた旋盤工がいた。ミクロン単位で違う鉛筆ぐらいの太さのモノを指の感触で感じることが出来た「本当の職人」が居たのだ。現在は、誰でも食べていくだけならどんな仕事でもある時代だ。油にまみれて製造業に来る物好きはいない。汚れない仕事は山ほどある。 また、汚れても楽しい仕事もある。貴方の娘や彼女に聞いてみて下さい。働くならガソリンスタンドと製造業のどちらが良いか。どんなにチャランポランでも働くところはある。そういった状況で、何でも出来るつもりの若手を育てて行かなければならない。残念ながら、空洞化は貴方の企業から始まっているのです。ISOは職人の良さを生かせない非人間的なシステムと言う人がたまにいる。しかし、2〜3ヶ月前にやった同じ製品を、前回どんな工程で、どれだけの時間をかけて加工したか全く覚えていない従業員が多いならば、マニュアル化しなければその企業の前途は真っ暗闇である。同じ製品を、同じ工程、設備で加工して、かたや職人は1時間、かたや若手は3時間かけて加工した。それでも職人が加工した製品が何となく良さそうだ。これがプロの技である。これは年数をかけなければ収得出来ない。加工している工程は「技術ではない」、機械がやってくれる。前段取りも最初は技術であっても2回目からは技術ではない。これらはマニュアル化出来る。そう考えて下さい。
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頑張れ製造業
またしても知っている企業が和議申請を行った。技術レベルは一級の企業である。詳細は言えないが、売上げ減少による資金ショートが原因だ。この会社は、昨年までは数社と取り引きしており、取り扱い製品も複数の業種に渡っていたのだが、昨年あたりから半導体という好調な業種に乗り換えた。ほぼ100%、半導体関連の仕事を行い、取引形態も1社依存に変えたのである。しかし、栄華は長く続かなかった。ご存じのとおり、半導体業界は、5月の連休明けから「少しおかしいな?」という状況になり、最近はバタバタするだけ、さらに10月以降の見通しは全く不透明である。単価は安くてもバタバタしている時は良かった。しかし、単価が安くバタバタも出来ない状況になると話は違ってくる。特に大所帯の企業になると、この状態はきつい。きついだけなら良いが、長く続いた不況で体力の無くなっている企業にとっては死活問題である。また、所帯が小さくても新鋭設備の導入によって技術なるものを作り出している多くの中小企業にとっても死活問題となる。この状況を、どうやって打破すれば良いのか?各企業によって形が違うので、ここで一つの答えを出すことは出来ない。しかし、必ずや道があるはずである。新分野進出なのか、多角化経営なのか、ネットワークの構築なのか、合理化なのか、設備投資なのか、そしてISO9000シリーズ規格の認証取得なのか・・・・。必ず道は開けるはずなのだ。私感であるが、この状況に置いても「何もしていない」企業が多い。いや、出来ないといった方が良いのかもしれないが。ISO関連で企業に社内講習等に行く機会も多いのだが、「やっていない」企業が多いのに驚かされる。やっていないから出来ない、出来ないからマンネリ化する、マンネリ化するから止めるの繰り返しを長年も続けている企業が非常に多い。面白い統計を紹介しよう。平成8年度版中小企業白書の432頁を見ていただきたい。

中小製造業の品質管理に対する認識で、

「早急に向上を図らねばならない」が13.9%、

「中長期的に向上を図るつもりはない」60.2%、

「向上を図りたいが出来ない」が18%となっている。

 白書では、品質管理システム向上に向けての意識が高まっていると述べているが、私はこの統計に日本の技術に対する奢りがあると見る。前号でも述べたが、現在言われている技術は新鋭設備が造り出している。これは誰でも出来る。本当の技術は「しくみ」が無ければ生まれない。日本では、品質管理という語彙が非人間的にとらえられているが、「しくみ」こそ「技術」を生み出す源泉なのである。

ちなみにISO9000については「関心がある」が49,2%である。しかし、「取得したいが無理である」が23.5%、「取得するつもりはない」が50.9%を占める。

その理由は、(重複回答)

「社内体制を抜本的に見直す必要があり、簡単に取り組めない」   65.8%

「認証取得まで専任担当者を置く必要があり、人的余力がない」   53.8%

「生産ライン改善のために新たな資金投入が発生する等費用がかかる」27.6%

となっている。まさしくその通りである。しかし、ISO規格の取得と下請選別基準の関係を見ると、

●下請企業から見た下請選別基準

 取得が下請選別基準の

 「大きなウエイトを占める」13.4%

 「ある程度のウェイトを占める」30.4%

 「大したウエイトではない」25.0%

 「全く関係ない」31.2%

●親企業から見た下請選別基準

 取得が下請選別基準の

 「大きなウエイトを占める」31.8%

 「ある程度のウェイトを占める」46.7%

 「大したウエイトではない」12.9%

 「全く関係ない」8.6%        この認識の違いはどうであろうか。

ちなみに来年度の通産施策には「環境対策」が盛り込まれる。一刻の猶予も無いのだ。次々とクリアしなければならない問題が発生してくる。確実に今以上に製造業を取り巻く環境は厳しさを増す。もう一度考えていただきたい。出来ないのか、やっていないのか。「出来ない言い訳は、やりたくない弁解だ」という格言がある。※久保敬雄著:生産革新成功の法則・PHP研究所発行から抜粋

適は内にあり、頑張れ製造業である。なお、ISO9000関連であれば、私の勤務する公的機関で社内講習等うので(無料)、ご連絡いただきたい。私がおうかがいします。一緒に頑張りましょう。
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日本と米国の起業家の違いとは?
先だって、米国の起業家の講演会に行って来た。皆、自信に満ちて恰幅も良い。堂々としている。内容は、約4時間に渡って米国の起業家支援の施策などが述べられた。泥臭い話はなく、その話をそのまま日本の施策と言い換えて米国で講演しても良い様な話であった。ぼんやりと、その話を聞きながら思ったのだが、米国では、本当にいろいろな人々が起業家精神に富んでいるのであろうか。起業家について様々な人達と語る機会があるのだが、結論的に、日本で起業家に適した人間とは、30歳から45歳までの若い人材で、10年以上同じ企業に勤めていることが第一条件となる。これは、仕事に余裕が出来、アイデアも豊富で、そこそこの人脈もあって小金を貯めているのがこの世代だからである。第二の条件は、人間的信用として、妻と子供がおり、借金してでも家を持っていることである。日本では、どんなに信用のおける人物でも、30歳を越えると「早く落ち着きなさい」と言われる。米国事情は知らないが、40歳で事業に成功し、結婚しないでガールフレンドがいる人は、日本では女たらしと呼ばれるのだ。※若者からは別として…。この様に、日本で起業家に適した人材は、その暮らしと信用を守るため、ハイリスクハイリターンの独立は出来ないのである。独立しようと思って妻や親戚に相談すると、「お願いだから止めて!」と言われ、知人に相談すると「もう一度、よく考えなさい」と言われるのがおちである。土壌として独立出来る国ではないのだ。しかし、一つの救いとして共稼ぎの増加があげられる。実際、我が家でも嫁さんの方が給料が高い。私が辞めてもやっていける。※ただし、子供の面倒を見なければならない。嫁さんは、「残りの住宅ローンを貴方の退職金で返せる目処がついたら独立してもいいよ。」と言ってくれている。まだまだ先は長い。トホホであるが、同じ様な境遇の方も多いのでは…。はたして、米国では、どうなんでしょうか?。
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電子メールのネットワークって面白い
ご存知の方も多いと思うが、京都には機会金属関連中小企業の2代目が 集まる京都機会金属中小企業青年連絡会(略称:機青連)という組織がある。結構、先進的なグループで、ホームページ(※これがなかなかの優れもの)を持っていたりして話題に事欠かない。そういった先進的な動きをしているため、グループ以外のネットワークも様々な広がりを見せつつある。東京都墨田区のラッシュすみだにも勝るとも劣らない「面白い」グループだが、後一歩、マスメディアへの登場が少ないのが今後の課題だ。ところで、この機青連が、電子メールでのネットワークを構築し始めた。ある特定の電子メールアドレスにメールを出すと、それが登録されているメンバー全員に届けられる仕組みである。これが井戸端会議的な要素が多くてなかなか面白い。毎日、山のように届くメールを見ていくと、まるで皆が集まって喋っている様な感じがする。しかし、飛ばし飛ばし面白そうな人のメールだけしか読まないと、何のことかわからなくなる。これが、まるで、とぼけた会話の漫才みたいで、たまらない。主語、述語がなくて、いきなり「どう思いますか?」と聞かれる様なものだ。しかし、内容的に面白そうなので、ついつい詳細を聞きたくなる。本物の手紙なら駄目だろうが、私は電子メールではこの「とぼけた味」を楽しんでいる。意見は色々あろうが、電子メールではいきなりテーマをぶつけ、回答をぶつけ合う気軽さがあって良いと思う。あなたも機青連のネットワークに参加してみませんか?もし、ご希望の方がおられれば、ご一報ください。一緒に楽しみましょう。
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熟練工は養成出来るか!
某経済新聞に、熟練工の養成が急務であるとの特集記事が掲載されていた。

伝統的技能に関する熟練工の養成には約16年の期間が必要で、現在、活躍しているベテラン達の大量定年がピークに達するのが10〜15年後。

しかし、養成すべき対象である若手がモノづくりの現場に居ない(入ってこない)現状を訴える。

大手企業は、定年退職者の再雇用や定年延長などで急場を凌いでいるが、それでも根本的な解決にはならないと嘆く。

某メーカーの生産を集約する工場が火事になった際に社外から工作機械の確保はしたものの、それを調整して効果的に稼動させる技能者不足のため苦労した体験談も掲載されていた。

本記事では、「モノづくりの現場は基本的に面白い。しかし、給料が安すぎて若手が入って来ない。」と、30代のリーダー格社員に1千万円の賃金を支給する企業や、職場環境改善のために敷地内でゴーカートのレースが出来るようにした企業を紹介する。

これらは特異な例ではあるが、モノづくりに魅力を持たせるための非常に有効な手段でもある。

現在、伝統的技能に加えてハイテク機器も使いこなせる熟練工の養成のため、大手企業を中心に積極的な取組みが始っている。

一方、腕を頼りにモノづくりに携わり、長年に渡って産業基盤を支え続けて来た老職人が低単価と仕事量の減少、そして何より環境の変化から息子にはこの仕事を継がせたくないと語る。熟練工の養成を含めたモノづくりを取り巻く環境の見直しは待った無しの状況だ。
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