車いすハンドボールのルール

車いすハンドボール競技規則

平成2年9月1日改正
平成3年11月1日1部改正
平成4年10月1日1部改正
京都障害者スポーツ振興会
1.施設・用具・服装
(1)コート
原則として、次の通りとする。
(2)ゴール
原則として、高さ128p×140p〜153pのゴールを使用し、エンドライン後方30pのゴールライン上に設置する。
(3)ボール
原則として、直径16p〜18pのソフティボールを使用する。
(4)服装
原則として、チームは同一のユニフォームまたはゼッケンを着用する。
2.チーム
・ゲームは車いす使用者6名(フィールドプレイヤー5名、ゴールキーパー1名)で行い、上肢に障害を伴うもの2名以上を含むものとする。
・交代競技者の数は、特に定めず、ボールデッドの時点で、審判に申し出て自由に交替できる。
・ハーフタイム・休憩の時、審判に申し出てポジションチェンジができる。
3.試合時間とタイムアウト
・ゲームは、ハーフタイム10分をはさんだ、前・後半20分とする。
・同点の時の延長時間は、休憩5分後、10分とする。
・チームは前後半各2回(1回につき30秒以内)作戦タイムをボールデッドの時点で要求できる。
・レフェリータイムアウト・作戦タイム・競技者交替の時は時計を止める。
4.競技の開始
・両チームの代表によるトスを行い、勝ったチームがボールの所有かコートサイドのどちらかを選択する。
・ボールを所有したチームのセンターラインからスローで競技を開始する。後半は相手チームのスローオフとし、延長の場合は改めてトスで決める。
・得点後のスローオフは、ゴールキーパーからのスローにより行う。
5.得点
・得点は、ゴールごとに1点とする。
・ボールが半分以上ゴール内に位置すれば得点とする。
6.ボールの扱い方。
(1)許されるプレー
・下腿、または足以外の身体(車いすを含む)の部分でプレーすること。
・ボールを保持し、車いすを連続3回プッシュ(ブレーキは含まない)すること。電動車いすの場合は、最高3秒間移動とすること。
・ボールを一方の手から他方の手へ持ち替えること。ジャッグルも許される。
(2)禁止されるプレー
・下腿、足でプレーすること。
・腰を浮かせてプレーすること。
(3)エリア内でのゴールキーパーのプレーは(2)以外制限はない。
・ゴールエリア外でのゴールキーパーのプレーはフィールドプレーヤーと同様の制限を受ける。
7.ボールの動き
・ラインアウトしたボールは、最後にふれたプレーヤーの相手のチームのボールとなる。
サイドライン  サイドからのスローイン
エンドライン オフェンス側のプレーヤーが触れた時、ゴールキーパーボール
        ディフェンス側のプレーヤーが触れた時、コーナーからスローイン
ただし、ゴールキーパーに触れてエンドラインをラインアウトしたボールは、ゴールキーパーボールとする。
・ボールの、ラインアウト・インの判断は平面とし、ゴールエリアに関わる判断も同様とする。
・センターラインをはさんで見方にスローインはできない。
・オフェンスの時、自コート・相手コートそれぞれにおいて、味方どおし、最低1回パス(ワンパス)しなければならない。プレーに再会される位置により、自コートでのパスは必要ない。また、サイドラインからのスローインもワンパスとみなす。
・オフェンスの時、故意にセンターラインをはさんで自コートにバックパスすることはできない。
・ゴールキーパーは、自コート内にパスしなければならない。ゴールキーパーの自コート内へのパスはワンパスとしない。
・ゴールエリアライン付近のオフェンス側の反則は、ゴールキーパーボールとする。
・ゴールキーパ−ボール及びペナルティースロー以外の反則は、その時点における最も近いサイドラインから、相手チームのスローインとする。
・ゴールエリアライン付近でのディフェンス側の反則に対して、ペナルティースローが与えられる。方法は、ゴールエリアラインから3名による10秒以内の攻撃とする。
・ゴールに当たって再度コートに入ったボールは、インプレーとする。
・イーブンボールに対して、両チームのプレーヤーが同時にコンタクトした場合は、その場所のコート側のチームのボールとする。
8.反則
トラベリング:ボール保持者が車いすを連続4回プッシュした時(ブレーキングを含まない)電動車いすの場合は3秒をこえて移動した時。
5秒ルール:スローインの時、ホイッスルが鳴ってから5秒を越えた時。ゴールキーパーが5秒をこえてパスしなかった時。
30秒ルール:1回の攻撃で、センターラインを超えてから30秒を越えた時。
ハッキング:相手の保持するボールを、奪い取ったり、手でたたき落とすこと。
ブロッキング:過度に身体や車いすに触れて、相手の動きを妨げること。
プッシング:故意にボールをぶつけたり、突っ込んだり、相手に対して危険な動作をすること。
フロアータッチ:ボール保持者の身体のいずれかの部分が床に触れた時。(ただし、足で車いすを操作する者の足をのぞく)
フロントピックアップ:床のボールをフットレストの前から拾った時。
ストップボール:車いすの下にボールが入り停止した時。
ゴールエリアイン:フィールドプレーヤーがゴールエリアには行った時。
エンドラインアウト:ゴールキーパーがディフェンス中エンドラインを出た時。
ストーリング:故意に試合の進行を遅らせていると、審判が判断した時。
9.その他
(1)判定に関すること
・審判の判定には、絶対に従うこと。
・アンフェアーなプレーについては、警告する。警告を2回受けたプレーヤーは退場しなければならない。
・ボールデッドとは、ボールがラインアウトしたり、反則があって攻撃権が移動する時の状態をいう。
・審判はプレーの進行中プレーヤーがけがをした時、あるいはけがをすることが予想されると判断した時、車いす等を修理する場合にレフェリータイムアウトをとる。ただし車いすの修理に2分以上要する場合は、交替競技者を出すか、チームとして作戦タイムをとらなければならない。車いす交換は認める。
・両チームのプレーヤーが同時に反則した場合は、オフェンス側の優位を認める。
・試合の進行上、支障がなければ反則をとらない場合がある。
(2)チームの編成については、当分の間、申し合わせ事項によるものとする。