障害者シンクロは、障害者の「もっと、泳げるようになりたい。」「いろいろな泳ぎができるようになりたい。」という願いの中から生まれた。距離を泳いだり、タイムを競う以外の泳ぎとして、誰もが参加する泳ぎの分野として考え出されてきた。障害者シンクロは、水とどう関わるか、水中での自由をどのように獲得するかを考えてきた。「泳げるようになってからシンクロをしよう」ではなく「シンクロをしながら泳げるようになろう、シンクロしながら水中を自由に動こう」である。
障害が重度であればあるほど水泳、スポーツというものに関わることは難しい。だからこそ、シンクロを通して水泳に関わり、シンクロや泳ぎの技術を習得したり、スポーツの楽しさを味わってほしいと考えている。
*障害者シンクロの概要
・演技は、フリールーティンのみとする。
・演技の評価は、一人一人障害が違うので採点ではなく、シンクロ競技審判員による講評とする。(フェスティバルにおいては、一演技終了ごとに講評をする。)
・男女、年齢、障害の有無に関わらず演技することができる。
・種目は、ソロ、デュエット、トリオ、チームがあり、どの種目も演技者の半数以上が障害者で構成されていること。
・一人でプールには入れなければ、ペアーを組みパートナーと一緒に入ればよい。泳げなければ歩けばよい。受けなければ支えてもらい浮かせてもらえばよい。
◎基本的な考え方
1.障害のある人もない人も共に、シンクロナイズドスイミングというスポーツ・文化に親しみ共有する。
2.競技のシンクロと技術の違いや、できないこと・してはいけない技術(うごき)があるが目指すのは同じ、シンクロナイズドスイミングというスポーツ。
3.障害がどんなに重度であっても水の特性を利用しルーティンを泳ぐ。一人でできる人は一人で、一人で難しい場合はペアを組む。
4.ペアーを組んだ場合、ペアー同士の関係は、「介助してあげる・してもらう」という関係ではなく 共によきパートナーであり、演技者である。
5.障害のある人もない人も、泳げるようになってからシンクロを始めるのではなく、シンクロの練習をしながら泳げるようになり、水中での自由を獲得していくこと。シンクロの技術も身につけていこうとすること。
6.水と音楽と人と同調する「シンクロナイズドスイミング」らしさを追求する。
障害者シンクロは、以上の事柄を大切にし取り組みを進めてきている。
公式ホームページ
日本障害者シンクロナイズドスイミング協会
障害者シンクロナイドスイミングについて、詳しくは