テレカ・コレクター入門ページ(その11)

今まで発行されたテレホンカードの中で一番高プレミアムといわれているカードはどんなカードでしょうか。それはタレントのカードでもアニメのカードでもありません。
そのカードは以前、熊本日日新聞社が運営しているカルチャーセンターで生徒に配られたカードです。カードも特別目立った図柄でもありませんが、現在150万円とも言われています。なぜ、こんなカードにプレミアムがつくのでしょうか?

すべてのコレクターの心理として、完集してみたいという気持ちはあると思います。しかし、フリーカード全てを集めるには20万種類もありますし、あるタレント、アニメ作品等を集めるにしても、これから発行されるカードもありますから、完集することは事実上不可能です。
ところで熊本日日新聞のテレカは電電公社時代に作成されたフリーカードで表面に電電公社のロゴと表示があります。これら電電公社のフリーカードはNTTが発足する1985年4月以前に作成されたものですが、200種類弱しかありません。また、今後発行されることはありません。
すなわち、このジャンルは完集が可能なわけです。
その4でもお話しましたが、フリーカードは固有の番号があり、その番号にて識別ができます。たとえば<フリー110−1>は高島屋が発行したピエールカルダンのカード、<フリー110−2>は日本航空のカードです。
有名なところでは<フリー110−119>は一時30万円の値が付き、80年代後半のテレカブームのきっかけともなった「斉藤由貴の卒業」です。

これら電電公社のフリーカードが発行された当時はテレカブームも無く、当時は1種類につき、千枚以上発行されたはずなのですが、みんな使って捨ててしまい、現在残っているカードはわずかになってしまいました。
熊本日日新聞社のカード<フリー110−121>ももらった方は使って捨ててしまい、現在確認されている未使用カードは3枚といわれています。電電フリーカードを集めている方はそれよりも多くいますから、もし新たに未使用テレカが発見されれば、高プレミアムがつくでしょう。

現在もエヴァンゲリオン等アニメの一部のカードは高プレミアムがついていますが、アニメのコレクターはなかなか手放さないことが多いこともあり、オークションでもコレクター同士で競り合う場合が多いように思います。
その点、アイドルカードは業者が「お宝ブーム」に便乗しているとも考えられますので注意が必要です。お宝雑誌等に載っている価格はその業者の販売値、すなわち「売り気配値」であります。業者のなかには交換会の取引値の10倍以上の価格をつけている場合も多くありますから、これらの記事は一種全面広告と考えたほうがよいでしょう。また、インターネットじゃまーるなどでも圧倒的に売り物件が多いと言うことはプレミアムが安くなる要因の一つといえるでしょう。
一部の業者が便乗したということは今回が初めてではなく、以前にも最初は見向きもしていなかったWinkのテレカが人気が出て高騰したときに、「夢よもう一度」とばかりに、田村英里子や河田純子に目を付け(センスの無さに笑ってしまいますが)、値がつり上がったこともありました。
広末涼子にしても最初、テレコレからテレカが出たときにはさほどプレミアムはついていませんでした。もし、業者がそっぽを向けば暴落する危険性もあります(最も業者が損をすることになるので極力買い支えるでしょうが)。


電電公社のフリーカード
(左上)電気通信共済会東京支部<フリー110−76>、(右上)ナビオ阪急<フリー110−130>
(左下)日本生命<フリー110−190>、(右下)三菱未来館<フリー110−198>
テレカ・コレクター情報ページ(その10)
テレカ・コレクター情報ページ