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ギリシア語錬金術文献集成

TLG4319

ゾーシモス

人物






[人物]

 正当の化学者とされる中で、最も古いとされるパノポリス〔ナイル川中流域の都市〕人(p.11)。彼は一種の化学百科辞典である理論と実践に関する総合的な書物を執筆した(p.165)。
 パノポリス人ゾーシモスは、まさしく彼の手になる著作品が今に残っており、確実に存在していたといえる錬金術著作家の中で、最も古い人物である。彼は、8世紀と9世紀の多作家、侍僧ゴルギオスとフォティウスによって、その本の中に引用されている。すべての錬金術の著作家は、深い尊敬の念をもって、ゾーシモスを語っている。例えば、彼は哲学者の主であり、その言葉は果てしない深さをもっているなどと書かれてある。
 スーダによれば、ゾーシモスは、デーモクリトスや、メンデスのボーロスによるものとされた書物と同じタイトル、キロクメータのもとに、錬金術についての28冊の書物を書いたのである。彼はまた、プラトーンの生涯についても書いた。残念なことに、今日、それらは残っていない。しかし、それらの幾つかの要約を我々はもっている。それらのタイトルは、その漠とした、大袈裟な表現により、オリエントの著作品を想起させる(p.166-167)。
 (ベルトゥロ『錬金術の起源』)

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