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back.gif045 水銀の製法

ギリシア語錬金術文献集成

TLG4319

ゾーシモス

046
焙焼された銅の違いについて






焙焼された銅の違いについて
(Peri; diafora:V calkou: kekaumevnou)

(fort. pars operis Ceirovmhkta)
(e cod. Paris. B.N. gr. 2327, fol. 249v)



046 2 222 18t
焙焼された銅の違いについて

 焙焼された銅を、一部の人たちが硫黄によってつくることは、他の人たちの223 1 論文が不明瞭に言っているとおりだが、デーモクリトスのみは惜しみなく……。

 蒸気は、ランビキを使って、コバルトの硫化砒素(kobavqia)の細い火で焙焼されると、できる。凝結した〔溶解金属の〕浮き滓の凝固については、古の預言者たちがこれを見ることを、いや、砂についても万人が配慮することを熱望した。諸々の体の質料は4つの金属の合金(tetraswmiva)と言われるということ。黒い鉛をもアイギュプトス人たちは見ることを熱望したが、制作過程においては、白化(ajpomevlansiV)である、ということ。そこで、浮き滓も全体が神秘であることを知るべきである。というのは、古の人たちは黒い鉛について、有性によるものであることを知っていた。いったい、いかにして生じるのか? あなたが諸体を非体化せず、2を1にするのでないなら、期待できるものは、何もないであろう。そして、万物が[何かあるものによって]極微に縮小されるのでなければ、そしてまた気化された蒸気が凝固もするのでなければ、何ものも究極に導かれることはあるまい。かくして、2つの浮き滓の処理が、銅であり、鉛であるということである。そこで、鉛から染水(zwmovV)を準備せよ。〔すなわち〕硝石4個、球体の明礬1個、ミシュ2個、カッパドキア産の塩4個を取り、ひどくきつい酢の中に入れ、染水をつくれ。そうすれば、それらの中を薄片で曇らせられよう。というのは、そうやって、染水は初めにして終わりであると審査されるからである。すなわち、すべてのものらが灰になるのを目にしたら、そのとき、それらを火によって美しく準備したと考えよ。この浮き滓を美しく搗き砕き、水銀を抜き、6度精錬、また甘い水の中で7度〔精錬せよ〕、それぞれのたびに溶錬しながら。というのは、砂の力によって溶錬もされるからである。すなわちこの精錬によって、混合物は甘くなるのである。こうして、イオス化の目的達成後、そのつもりがあれば、それと黄化の確定が起こる。そしてこれを行えば、内に隠されたものを外に取り出すことができよう。というのは、「自然が転回すると」と彼は謂う、「もはや白いものは目にされない」と。

2010.04.29. 訳了。

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