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ウリムとトンミム(Urim and Thummim)

 占い用の指関節の骨、すなわち「さいころ」dice で、ユダヤ教の聖職者が用いた。おそらく、ヘルメスが発明したと言われている神託用の指関節の骨をまねたものであろう。イスラエルの諸王は、ウリムとトンミムを用いた予言に従ってその行動を決定した(『サムエル記上』28:6)。レビ族の律法は次のごとく規定していた。すなわち、祭司は幕屋に入るときは常にウリムとトンミムをその「裁きの胸当て」に入れておくべし、さすれば聖所の「マナ」がそれらに入りこみ、正しい予言をもたらすであろうから(『出エジプト記』28:30)。


 


Barbara G. Walker : The Woman's Encyclopedia of Myths and Secrets (Harper & Row, 1983)



 なお、大祭司の胸当てについては、エピファニオス『12の宝石について』を参照せよ。