ウェッティウス・ウァレンス/断片集(2)
[底本] 8, 1 (163) 最高の知者ウゥアレースの、天球図と出生における星々の入座について。クロノス〔土星〕についてホーロスコポスに入る土星は、諸々の美しい支配を有する:諸々の組織sustavsiV)、有益さ、獲得(perikthsiV)をつくるからである:極端な事柄としては諸々の苦痛や有害さを通過して、これらのトポスに諸々の危険をもたらす:だがもし天の中央に至ると、ホーロスコポスに類似した事柄をつくり、諸行事や有害さの中には、より穏やかだが、力尽くでお節介である:下降点では、面倒で危険:なぜなら、喪失、涙、魂の落胆をつくり、余所者たちによる損害、雨による危難、固有物に対する嫌悪をつくるからである。地平下にあると、同じ事柄を成就する、但し、このトポスにおける病気も恐怖も危険であることを除いては。 だがもしゼウスの〔星〕に至ると、誣告、罰あるいは昔の諸行事の消耗、親密な者たちの死、(164) 余所者たちへの支出や、上位者たちへの恐れや負担を〔つくる〕:火星の〔トポス〕に入ると、身体的な危険、嫌悪、個人の雑、強奪と落胆、私的・余所者に対する敵意、裁判沙汰や陰謀をつくる。だがもし土星が単独で進むと、出郷の動きは無益だが、しばしば<悪に>まといつかれる: 出生天宮図についても:もし出生の四合に接近すれば、諸行為をばより解決しやすく、昔の諸行事の処理をつくるが、旅立ちは無益なものとなす:だがもし三合に入れば、行為や損に関する限りの行事はたやすく処理するが、友たちに関して進展しない限りの事を象徴する:だがもし出生の衝に入ると、万事において損、親密な者たちの企み、魂の失意、忘恩、固有事の離反、友たちの不敬、親密な者たちの敵意や (165) 困窮、有害、面倒、女たちの離反や攻撃を効験する。 ゼウス〔木星〕について。ゼウスがホーロスコポスに入ると、諸々の名誉、世評、群衆の中での周知、獲得、諸行事の成功、婚姻者にとっての生子を、だが流血に起因する〔事柄〕はその棄却をつくる。天の中央に接近すると、世評高い生活態度、諸行事の成功、より勝ったことや歳入や組織への変化を〔つくる〕。だが下降点にある宮に接近すると、生活と身体の不安定な苦痛、生子たちや必需品の変化を導く。だが、その隠れた宮から変化すると、この〔星〕はより勝ったものへと変化する。だが初めに地平下に接近すると、隠された諸行事の不完成、あるいは完成した事柄の所期の時間???、魂においては不足や余計事を象徴する。 だが、クロノスに接近すると、諸行事の無益な損失の棄却を成就する:なぜなら、その期間に処理される限りの事柄は、完全な損失であるか浪費だからである。だが、自身のトポスに接近すると、万事において無益である、ただし、諸々の中傷や非難が、無価値な行事の恩恵をつくるということ以外は。だがアレースに接近すると、善行と評判の機会が並行しないが、失意を伴うあらゆる行為と家政を効験する。だがアプロディーテー〔金星〕に接近すると、非婚の協和と結婚と知己をつくるが、結婚した者らには生子を、だが醜聞と苦痛を、だが生活の諸行為をより祝福され有益なものとする。だがヘルメース〔水星〕に接近すると、トポスに由来する有益な功績と動き、(166) 取得、贈り物、儲けになる共有を成就する:なぜなら、このような諸トポスにとって、このような諸行為を祝福されたものとなすからである。だが太陽に接近すると、危うい病気、水に起因する危険と難船と洪水の襲来を成就する:不利益な支出と苦痛を生活者たちに植えつける。 出生図についても:出生〔時〕に接近すると、未婚者の結婚は別にして、身体の緩慢さと行為の類似性をつくる。通常は、生子を与え、生活に援助をつくる。だが出生の三合に接近すると、諸々の支配を混乱させ、極端な場合には楽な生計や行為を植えつける:だが四合に接近すると、多面的行事の益を成就する:なぜなら、組織や名声に家政的で美しいからである。だが衝に接近すると、多面的な諸行事の益や獲得や、既婚者たちに生子を与える:また一部の者たちを苦しめる:だが魂に対しては諸行為を混乱させもし、恐怖を植えつけもする。 アレース〔火星〕について。アレースの〔星〕がホーロスコポスに入ると、流血に起因する諸行事の再開を成就する:なぜなら人生を、特に女のせいの〔人生〕を騒がすからである。だが女たちに対しては諸々の恐怖、病気をつくり、万事において悪い。だが天の中央に入ると、**先端部の破壊や眼の危険に有益である:また倒壊あるいは火事あるいは群衆あるいは四足獣の思いがけない危険を見舞うが、家政や有益さには役立たずである。だが下降点に入ると、不快さはひどい、というのも、家や生活を乱し、争い、企み、魂の恐怖(特に女たちが原因の)を、だが結婚した者たちには女たちの危機をもつくるからである。だが地平下に入ると、時宜を逸した旅立ちや無益な動き、隠れた諸行事ゆえの醜聞をつくり、生活、行事、組織に対しても万事において悪い。 (167) だが、クロノスの〔星〕に接近すると、万事において活動的、快活、生活に有益となる。だが、ゼウスに接近すると、ひどく混乱的、損失的、臆病にさせるものとなる。 出生図について。もし出生時に接近すると、万事においてこの星を象徴する。なぜなら、病的、損失的であり、不活発、危険であって、空虚、魂の争い、親類の不安定を猜疑へと導くからである。だがもし出生の三合に入るなら、無駄な行事、特に女のせいでせいで騒動が起こる:なぜなら、思い上がりや時宜を逸した憂慮をつくるからである。だがもし出生の四合に入るなら、女の顔に対する言い争いや、生活の有害や身体的欲求をつくる。だがもし出生の衝に入ると、悪さと邪悪さはより少ない。 太陽について。太陽がホーロスコポス内にあると、病弱さ、妄想、危険、衝動をつくる:だがそれが固有のトポスに入る前に既に被っている者たちは元気にさせる:*** だが固有のトポスに到達すると、憂慮、魂の苦難、混乱、曖昧な恐怖、親しい者たちからの動きをつくる:だがクロノスに接近すると、雨に起因する (168) 危険、病あるいは流出の攻撃を仕上げる:だが諸行為に対しては効果的である。だがゼウス〔木星〕に達すると、群衆に対しても諸々の行為にとっても不快である。また友たちや中傷や非難を***するが、生活の諸行為を仕上げることができる???:だがアレースに接近すると不和、醜聞、群衆の企み、危険、火事、流血や高位、厄に由来する呼吸困難や、特に高所からの、あるいは四足動物の襲撃による突然の危険、親しい者たちの恐怖、思いがけない出郷という移動と誓約の危険をつくる。だがもしアプロディーテーのもとにあると、女たちを有する者たちには女たちをめぐる危険をつくり、女たちによる不和と非難を〔つくる〕:だが生活の行為に対しては実践的である。だがヘルメースに達すると、隠された事柄を明らかにし、家の混乱や、家の統制に対する争いを〔つくる〕:だが諸行為にとってはつまらなくはないが、しかしながら鈍い。 出生図について。だがもし出生に入ると、不安にさせ心配させるものになるが、さらには病弱さをも仕上げる:だが長い間未完成だった生活の諸行為をば退場の前に処理する。だがもし出生の矩に入ると、眼の苦痛、水に起因する危険を〔つくる〕:だが諸行為に対しては劣悪ではなく、より解決しやすい。だがもし三合に入ると、活動的で解決容易な時間を有するだろう。だがもし衝に入ると、あまりに不快である:なぜなら、宙に吊し、魂の苦痛、汚名、内緒、脆弱、親族の余所余所しさを植えつけるからである。 金星について。アプロディーテーの〔星〕がホーロスコポスに入ると、快活さの上機嫌、諸々の収入、諸知識を効験させる。そして、他の〔星〕が他の組み合わせにおいて悩ますこともなければ、あらゆる完遂事においてさらに有利である:だがその星が天の中央に生じて不活動を効験する場合には、魂の虚勢、不安と女たちによる無益な非難を効験する。沈む宮にあると、諸行事の不安定さ、醜聞、(169) 姦通、結婚した者たちには女たちの騒ぎと流産を〔効験させる〕。この星はこれらのトポスにおいてあまりに悪い:しかし地平上に入ると、下降点にあるかぎりの事柄と同じ事柄を効験させる。 出生天宮図に関しても。もし出生に入ると、諸々の迷惑、動揺、女たちの苦痛、時宜を逸した浪費、女たちの不安あるいは身体的な弱さ、主権者たちからの非難、困窮、不活動をつくる。だがもし出生の矩に入ると、好機嫌と支配における益をつくるが、後はつまらぬ人間を効験させる。だがもし出生の矩ないし通常年に入ると、あらゆる点で美しく、有益で、婚姻、あるいはまた女たちの習慣を与え、既婚者たちには生子の授精を〔与える〕。 〔アプロディーテーが〕クロノスに近づくと、取得、発展、益の動きを(但し疲労困憊とともにということを別にしてだが)効験させる:なぜなら、諸利益を涙とともにつくることしばしばだからである。だが、星がゼウスに近づくと、かの時間を有害、不快、特に親族に対して混乱的となす:あるいは女のせいで待ち伏せ、陰謀、誣告をつくる。だがこの星がアレースに接近すると醜聞的で、時間は混乱的である:なぜなら、時宜を逸した旅立ち、曖昧な浪費、女たちの欲望をつくるからである。だが固有のトポスに近づくと、万事において陽気、快適となる:だが生活の諸行為に対しては効験的で、手がけることすべてに対して有効となる。だがヘルメース〔水星〕に到達すると善くなり、生活のすべてにおいて、つまり名声、取得、諸行為、共有、手仕事にとって有益となる:またひとが善人であろうとする限りのすべてに事にとっても。だが太陽に近づくと、生活のも魂のも宙ぶらりんのことをもたらすだろう。同族や愛友たちに対して不安定ないし身体の脆弱さを〔もたらすだろう〕:なぜなら、不平不満や恐怖をつくるからである。だが一般的にはこの星は、これらのトポスを退場するまで。混乱的で有害である。 (170)水星について。ヘルメースの〔星〕がホーロスコポスに接近すると、諸々の組織、知識、偶運、家政や昔の行事の完成をつくる。だがもし天の中央に昇ると、昔の行事の完成、思いがけない???、主権者たちとの交際をつくる。だがもし沈む宮に星が入ると、罰もあまりに悪い:なぜなら、讒言、暴力的非難、高慢、陰口をつくるからである。また宮のすべてにおいても劣悪な時間を〔つくる〕。だがもし地平上の宮に入るなら、隠された行事あるいは盗賊的行事から、醜聞や不和を伴う益、また出郷に際しては時宜を逸した出発をつくる。 だがもしクロノスに入ると、昔の行事からの益と組織、利得、消費をつくる。だがもしゼウスに到達すると、その時間を快活、より陽気なものとする:だが組織をももたらす。だがアレースに近づくと、あまりに悪い:なぜなら、魂と生活の脆弱さをつくるからである、ただし、諸行事の短縮による切断、厄介さや罰や害を伴う名声を効験するのは別である。だがアプロディーテーに接近すると、快活、益、女たちに対する成功と活動は甚大である。だが固有のトポスに接近すると、邪悪な時間をつくる:なぜなら、固有事や家族のことの敵や疎遠、愛友たちの企み、盗み、攻撃をつくるからである。だが太陽に接近すると、不快、心配、恐怖、脆弱、無駄な出郷をつくる。 出生図についても。出生に入ると、万事において魂的・生活的に苦痛である:なぜなら、病弱さ、非難、忘恩、喪失をつくるからである。だがもし出生の矩に入るなら、女の顔からもあまりに苦痛である:さらには無駄な支出をもつくる。だがもし出生の三合に入ると、益は甚だしく、特に昔の行事について着手するのは悪くない。だが出生の (171) 衝に入ると、時間を無効・危ういものとし、あらゆる人間どもに対して虚偽、詐欺師となる。 (240)第19章。宿の支配星を欠いた出生について、ウゥアレースによる。オイコデクトール(oijkodevktwr)〔他の星を受け容れた宿の主星〕と区界の君臨星()とは、光源体とホーロスコポスとの宿の主星を把握しなければならないが、これらが太陽の15度以内にあるか、下降面にあるか、宮の数日後に入りの出現をなすと、その出生は宿の主星を欠いたものになる。だがもし光源体が下降面にあるなら、ホーロスコポスの区界の君臨星が宿の主星となる。だがもしこれが外れるか、太陽光線の15度以内にあるなら、今度はその出生は宿の主星を欠いたものとなるだろう。区界の君臨星ないしオイコデクトールの党派の光がしばしば美しい状態にあるとき、別の星が宿を支配し、これが出生に対してより多くのロゴスを見出し、出現、位置、組み合わせの点で美しい状態にあることがある、例えば、太陽が双魚宮の20度、クロノスの区界43度に、月が天秤宮6度、クロノスの区界に、クロノスが天秤宮の25度、アプロディーテーの区界に、ゼウスが金牛宮28度、クロノスの区界に、アレースが双魚宮29度、クロノスの区界に、アプロディーテーが金牛宮の15度、ゼウスの区界に、ヘルメースが双魚宮の20度、アレースの区界に、ホーロスコポスが処女宮の6度、ヘルメースの区界に、天の中央が双児宮2度、ヘルメースの区界に、幸運籤が双魚宮2度、区界が…… クロノスは太陽のみを区界に受け容れ、月は太陽、アレース、ヘルメースを区界と三合と昂揚に〔受け容れる〕が、三合にはホーロスコポスを〔受け容れる〕。だから、クロノス、アプロディーテーは同宿支配し、これら2つは同じ時間に、刻限からの算出によって各々が死を効験する。この内容が含まれるのは、育たない者らに関する要点の第4である。 (249)第175章。王の支配の年数について。
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