ヘーパイスティオーン／抜粋(1)

［底本］
TLG 2043 HEPHAESTION Astrol.
Astrol.
TLG 2043 004
Excerptum (e cod. Marcian. gr. 334)
Astrol.

D. Pingree, Hephaestionis Thebani apotelesmaticorum libri tres, vol. 2, Leipzig: Teubner, 1974: X-XI.
Cross Reference

　この者は、明白な者らの中から明白な者として、権力者として生まれ、すこぶる有用な者として、不正にして非難される者として多くの懲罰を加えた？：この者がすこぶる有用な者となったのは、（木星と月が同じ〔トポス〕で）３合だからであり、不正にして非難される者であったのは、火星と水星の両者が中天で太陽の15度以内にあって衝突したからであり、明白な者であったのは、4つの星が中天に遇在して、前述の合のゆえである：というのは、前述の合が基本方位、つまり、とくにホーロスコポスと中天に遇在する場合は、その力は小さくない故である。女との交合に対し不用意で汚いのは、火星が金星や木星とともに、淫蕩な獣帯星座である白羊宮において反乱を有し、土星によって対座に立たれる〔星〕から見られる〔アスペクトに立たれる〕ゆえであり、加えるに、これらの星すべてが、男性的獣帯星座にある故である。しかし太陽は高揚と中天にあり、これより先に昇った〔星々〕によって、同じ獣帯星座と、宝瓶宮にあるゼウスの〔星〕とによって親衛されていると（というのは、先にもたらされた反乱の４合までつねに親衛するから）、この人を照り輝やかしく有名な人として効験する。同様に月も、土星と木星に対して３合の形態〔アスペクト〕にあると、幸福な者にして大金持ちとして仕上げ、祖国においても多数の奉納物と贈り物をつくりこむ。だが汝にも、この人にも、あらゆる星ないし稲妻が、固有の獣帯星座ないしトポスにおいて価値ある優れた男たちをつくることになるが、この人の獣帯星座の〔星々〕は太陽のアペレシス？とその四合の反乱から予言されるのは、それが適所にあり、同じ〔トポス〕に先に起こった合が認識される故である。

　この人は大いなる生まれや明らかな者の出だが、わたしが言うのは、最も名誉あり、［このような仕方で］横死する者たちの父と母との〔子〕だということである：というのは、この者は大いなる希望と名誉をもって生まれ、すでに (xi) 王位に就き、愚か者となって、自分の？？？？ そこで、彼が明らかな者になったのは、太陽がホーロスコポスにあり、親衛される故だが、愚か者になったのは、火星と太陽が土星とともに火星の宿にある故、また、それの氏族の誰かをも老齢で破滅させたのは、土星がこれといっしょにある故だが、この者も切り刻まれたのは、月が肢体を切断された獣帯星座にあり、火星がホーロスコポスのアセンダント上に左からのアスペクトをとる故だが、天からも害があったのは、火星が人間の形をした獣帯星座にある故：だがこの者は恋情的で隠修士好きになった、恋情的であるのは、木星と金星の故、隠修士好きなのは、中天と、水星との基本方位に後続する位置に火星がある故であり、25歳ぐらいで彼が死ぬのは、金牛宮と宝瓶宮が基本方位に後続する故である。

2018.01.31.　訳了