ソロモーンの聖約／７つの嵐

［人物］
　Philosophos〔哲人〕(866-912)。東ローマ帝国（在位886-912）。法学、神学に造詣深く、〈哲人〉の異名をもつ。法的には帝位簒奪者バシリウス１世の子、事実はミカエル３世の子（バシリウスは前帝ミカエル３世を暗殺し、その妃を娶ったのである）。バシリウスは東方教会離反の主張者フォティオスをコンスタンティノポリス総主教に復帰せしめたが（877）、彼は即位後ただちに再罷免した（886）。その治世下にブルガリア人の教会の離反を見た（889-97）。４回結婚してようやく嫡子（コンスタンティヌス７世）を得たが、ギリシア教会は２回の結婚しか許さないので物議をかもした。法典註釈集《バジリカ》(Basilica, 887-93)がある。（『キリスト教大事典』）

［底本］
TLG 2944
LEO VI SAPIENS Imperator Phil., Poeta, Scr. Eccl.
vel Leo Philosophus
Constantinopolitanus
A.D. 9-10
Discipulus Photii, Imperator

TLG 2944 003
Sententiae (exordium) (e cod. Petropol. XX Aa-8, fol. 65v) [Dub.]
Astrol., Orac.

M.A.F. Sangin, Codices Rossici [Catalogus Codicum Astrologorum Graecorum 12. Brussels: Lamertin, 1936]: 105.

哲人レオーンの諸々の宣言

　諸々の宣言。知者レオーンの作品は、次のように a.a.a.g.g.e.e.e.z.q という10個の数字を有し、以下のような意味である：これら10個の文字は合計の数40を形成し、5文字が別々に20を形成するものとして？？？、語るに価値がある。

　同じ人の別の宣言。我は f.w.s. という３つの文字として、地と極点の中央に立ち、３文字１音節の者であり、わが数価は1500〔500+800+200〕、われに気づく者は諸々の文字の知者だが、存知せぬ者は(e[fa)？？を知らず。

　同じ人の別の宣言。我は５つの文字 a.g.a.p.h. として人間どもより高く、太陽より輝かしく、５文字３音節から成る者であり、わが数価は9３〔=1+3+1+80+8〕である。

　a.g.a.p.h. の別法。我は人間どもより高く、太陽より輝き出る（我が言う意味はクリストスのおかげによってにあらず、パナギア〔神の生母の添え名〕のおかげによってにもあらず）。５文字の文字の数価は93。書かれたものはかくの如くであった。

2019.10.22.　訳了

［数秘術］
・10個の文字 a.a.a.g.g.e.e.e.z.q はすべて奇数から構成されている。合計40は、ヘブライ語のメム、水、キリスト教における洪水の日数、荒野でイスラエル人が過ごした年数と、荒野でキリストが過ごした昼と夜の数である。
　合計40=20ｘ２であるが、数価は20はヘブライ語のカフ、手の掌、癒しのエネルギー、生と死、多くの計算体系の底。ピュタゴラス的三つ組20-21-29における最初の数、タロットにおける「隠者」。（ジョン・キング『数秘術』）
・3つの文字 f.w.s. とは fw:v〔「光」〕。数価は1500。 ・５つの文字 a.g.a.p.h. とは、もちろん、ajgavph〔「愛」〕。数価は93。