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back.gif占星術断片集

ギリシア占星術文書目録4351_005

出生天体図の例、パルコスから





[底本]
TLG 4351 005
Exempla geniturarum ex Palcho (fort. compilatore Eleutherio) (e cod. Vindob. phil. gr. 108, fol. 299)
Astrol.
A.D. 8/9

W. Kroll, Codices Vindobonenses [Catalogus Codicum Astrologorum Graecorum 6. Brussels: Lamertin, 1903]: 63-67.
Cross Reference



6.
(63)
 ディオクレーティアノス〔帝〕の204年、トート月第7日、土曜日、昼の第1刻限、受取人の思いにことごとく反する苦痛な内容の書簡がある人にもたらされた。そこで見出されたカタルケーは以下のとおりである:太陽は処女宮10度に、月は天秤宮4度に、土星は人馬宮5度56分に、木星は天秤宮7度55分に、火星は磨羯宮8度に、金星は獅子宮8度に、水星は処女宮25度に、ホーロスコポスは天秤宮0度41分に、天の中央は巨蟹宮0度41分に、幸福籤は天秤宮25度に、昇交点は (64) 2度24分に。そしてわれわれが見出しのは、木星が度数的にホーロスコポスにあり、〔獅子宮にある〕金星が女主人として — つまりホーロスコポスの{また月の、また木星の、また幸福籤の — 要するにアガト・ダイモーンにあるものらの}吉星であるのを、明け方に上昇し、第3〔日〕目に月〔の位置〕を超え、その〔金星ないし月の〕1/12が天蝎宮にあり、またこの刻限の通過星である木星が付加的に吉凶を決めているのを見出した。これらの星位に解釈を誤って、実際は正反対の内容だった手紙を、美しい文面だとわたしは云ってしまった。すなわち、後でカタルケーを厳密に考察して、わたしが見出したのは、〔獅子宮にある〕金星は、カタルケーの家の君臨星ではあるが、〔天秤宮の〕ホーロスコポスに対していかなる道理ももっていない。月も木星も幸運籤もそうであるのは、ドーロテオスの謂うとおり、これらは〔磨羯宮にある〕火星によって介入されているからである。そこでわたしは、〔磨羯宮にある〕火星と〔人馬宮にある〕土星が、アンティゴノスの教えるとおり、〔処女宮にある〕水星とつきと木星に包囲されているのを見出した。かてて加えて、〔巨蟹宮にある〕正中は〔磨羯宮にある〕火星に対座していた。それゆえあらゆるカタルケー上に、太陽と星々の干渉も、ホーロスコポスと月と、カタルケーの家の君臨権に道理を有する星との包囲をも探究するのが必然である。なぜなら、ホーロスコポスと〔天秤宮にある〕月が〔人馬宮にある〕土星と〔磨羯宮にある〕火星とに囲まれているのみならず、金星が火星のカタルケーにおいてより多くの道理を有している。例えば、〔磨羯宮にある火星が〕〔正中にある〕天秤宮〔巨蟹宮の間違い〕と対座し、〔人馬宮にある〕土星が処女宮〔にある太陽と水星〕と四分の一対座した場合には、ほとんどすべての星々が2つの凶星に取り囲まれているのが見出される。この星位はアンティゴノスの第3巻の第6天宮図に言及されている。だがもし汝が形相的〔〕をも探究するなら、水星が〔人馬宮にある〕土星に害され、第12トポスにあるのを視よ。

L487.jpg O. Neugebauer and H. B. van Hosen, Greek Horoscopes (Philadelphia, 1959). p.149-150

小女の紛失した亜麻布の別のカタルケー
 ディオクレイティアノス〔帝〕の195年、トート月第1日、第2刻限に、夜間の第4刻限、太陽は処女宮14度、月は双魚宮9度、土星は処女宮11度、木星は人馬宮26度、火星は天秤宮〔双子宮の間違い〕20度、金星は処女 (65) 宮24度、水星は獅子宮18度、ホーロスコポスは金牛宮28度、南中は宝瓶宮<14度>、昇交点は白羊宮に、幸福籤は天蝎宮に。幸福籤が下降点〔天蝎宮〕に沈むと、質問が見えなくなったもの〔についてであること〕を象徴し、発光体がホーロスコポスとその主星〔処女宮の金星〕を右に観ることが、盗人が家内にいて外にいないことを象徴した。また〔双魚宮で〕満月の月が、夕方の下降点で土星〔の対座、すなわち、処女宮ー双魚宮〕と合になることが、盗人が老人であることを象徴した。かくして、土星は水星の家にもあるのだから、〔これが象徴するのは〕盗人は学問教養のある者でも狡知に長けた者でもあり、交際の妨害者であるということである。さらに月の区界〔金星〕が明らかにするのも、盗まれたのは女の物だが、その女主人は月の区界とホーロスコポスに属して失墜宮にあり、紛失した女が卑しい女ないし奴隷女であり、それ〔金星〕が夕暮れの位相をなしていることから、紛失物が古物でつまらぬものであることを明らかにした。しかし、その〔紛失物の〕発見をもたらしたのは以下の星位である。先ず、月がその迎え入れる宿〔白羊宮〕の支配星〔双子宮の金星〕の方へと動き、〔天蝎宮にある〕幸運籤の支配星つまり火星およびその類似〔?〕を右に観る。また〔処女宮にある〕太陽もホーロスコポス〔金牛宮〕を三分の一対座、〔天蝎宮にある〕幸運〔籤〕を六分の一対座、ホーロスコポスの支配星〔金星〕と合、〔双魚宮にある〕月の対座すべての星位において素速い発見がなされた。そしてホーロスコポスの主星〔金星〕は固有の三分の一対座〔処女宮・磨羯宮・金牛宮〕に、〔双魚宮にある〕月の宿の支配星〔木星〕はその固有の家〔人馬宮〕にあることから、発見が起こることになった。[uJperbohqei: gavrL484.jpg O. Neugebauer and H. B. van Hosen, Greek Horoscopes (Philadelphia, 1959). p.149-150

小さなライオンについて、馴れるかどうか
 <ディオクレーティアノス〔帝〕の199年>、エピピ月第4日、昼の第1刻限、太陽は天秤宮18度、月は宝瓶宮10度、土星は天蝎宮11度、木星は双子宮19度、(66) 火星は天秤宮6度、金星は獅子宮7度、水星は巨蟹宮18度、ホーロスコポスは獅子宮2度、正中は白羊宮24度、昇交点は磨羯宮23度、満月が磨羯宮11度、幸福籤は宝瓶宮29度。ホーロスコポス〔獅子宮〕は獣の自然本性を徴表した。もちろんホーロスコポス、太陽〔獅子宮の〕、月〔宝瓶宮の〕、火星〔天秤宮の〕の1/12も四足動物〔宮〕に落ちて、カタルケーは四足動物であることを明示した。だがホーロスコポス〔獅子宮〕にある金星、吉星に属する木星〔双子宮の〕は月の合を期待して温和さを明示した。特に月の第3(?)と金星からの第7(?)とがそうである。以上すべての点が、〔ライオンが〕馴らされ、人間どもとともに育つだろうことを明示した。他方、月と幸福籤が下降〔宮=宝瓶宮〕に入って、下降宮が水性であるので、外国に船旅することを明らかにした。また〔宝瓶宮にある〕月は〔獅子宮にある〕金星から離れてしまい、木星と合になっているので、送り出す者と迎え入れる者との運を結びつけた。というのは、これを送り出す者は執政官職に就き、迎え入れる者は執政官となったからである。 L483.jpg O. Neugebauer and H. B. van Hosen, Greek Horoscopes (Philadelphia, 1959). p.146-147

<アンティオケイアにおいて花冠を受けたレオンティオスのカタルケー>
L484.jpgO. Neugebauer and H. B. van Hosen, Greek Horoscopes (Philadelphia, 1959). p.147-148  ディオクレーティアノス〔帝〕の**[200]年、エピピ月24日、昼の第1刻限の初め、太陽は巨蟹宮23度に、月は天蝎宮7度に、土星は天蝎宮15度に、木星は巨蟹宮5度に、火星は巨蟹宮5度に、金星は双子宮26度に、水星は獅子宮19度に、ホーロスコポスは巨蟹宮23度に、正中は白羊宮に、昇交点は磨羯宮14度に、合は巨蟹宮に、幸福籤は天蝎宮17度に、ダイモーンは白羊宮に、昂揚は白羊宮に。カタルケーを与えた者たちをはなはだ惑わしたのは、太陽と木星と、ホーロスコポス〔巨蟹宮〕にある火星と、基本宮に続くトポス〔獅子宮〕にある水星と、〔天蝎宮にある〕土星と〔巨蟹宮にある〕木星に対して(第5トポスである)善運の内にある月である。しかし彼らは先ず、〔獅子宮にある〕水星が進んで通過して、受難に陥ることに傾注しなかった。というのも、〔火星は〕太陽からの最大の離隔を (67) 保ち、〔天蝎宮にある〕土星によってのみ観られる。これが成就することこそ、横死である。なぜなら、〔双子宮にある〕金星だけでは受難を手当てすることがきないのは、〔巨蟹宮にある〕太陽がそれらに介入しているからである。さらにまたわたしが観察したのは、月は太陽の、ホーロスコポスと木星と火星との、〔巨蟹宮にあるすべての〕合の主星であるが、〔天蝎宮にある〕失墜と〔第12トポスにある〕 凶星である、ということである。 しかしこれらの図形に何ひとつ属していないためには、太陽・ホーロスコポス・木星が遇在することを取り壊す必要はない。ドーロテオスの要約もそれらをいかに到達したか? そこで彼は言う:

〔詩9行〕

2019.12.13. 訳了



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