ダニエルの黙示（序と首巻）

［底本］
TLG 4362 005
Apocalypsis Danielis (excerptum) (e cod. Berol. phil. 1577, fol. 71)
Alt. Title: Peri; brontismou: a[gan)
Apocalyp., Apocryph., Astrol.
Date of manuscript = A.D. 15
F. Boll, Codices Germanici [Catalogus Codicum Astrologorum Graecorum 7. Brussels: Lamertin, 1908]: 173.

予言者ダニエルの黙示録から。
第13。猛烈な稲妻について

　しかるべき月に猛烈な稲妻が起これば、それが示しているのは、その月の第1日か第4日に稲妻が起こると、大きな人間が死ぬか消えるということである。その月の第5日か第6日か第7日に雷鳴が起これば、指揮官たちや太守たちが同時にみな蹂躙される。秋には、大麦や小麦や豆類が豊かに出来るか、あるいはまた、葡萄の枝も繁茂するだろう。その第8日に稲妻が起これば、その秋は木々に満たされるだろう。その第9日に稲妻が起これば、人間どもは混乱と受苦に陥るだろう。そして種子や葡萄は良好となろう。その第10日に稲妻が起これば、豊饒さは法外であることを示すだろうが、王はその要塞の中で力尽くで打倒されるだろう。その第12日に稲妻が起これば、イナゴが出現し、種子を害し、〔イナゴ〕自身も罰を受けるだろう。その第13日に稲妻が起これば、この時に全人類にとって良好であるが、大麦や小麦は豊作であろう。その第14日に稲妻が起これば、同じ地方の王国は？？？。第15日に稲妻が起これば、イナゴが出現するが、それほどの害はなさないだろう。その第16日に稲妻が起これば、その月の終わりまで稲妻が起き、万事が美しく、全世界に有益だということを示す。そこで、学者たちは次のように謂った、— 稲妻が起き、月が満ちてゆくときにあたるなら、その時期に風と雨と湿気を明らかにするということを知るがよい。もし穂の出るときにあたるなら、続く時期は同じものらを豊かにするだろうことを悟れ。

2018.03.20.　訳了