[占星術ギリシア語用語集]
- Α Alpha
- [001]ajgaqodaimonevw アガトダイモーンのトポス〔第11トポス〕にある。
- [001]ajgaqodaivmwn XIトポス。始点( tvpoV ajfetikovV)として天の中央とホーロスコポスとにのみ劣る縁起のよいトポスである。
- [001]ajgaquvnw 善行する。 ajgaqopoievwと同義。対義語は kakuvnw、 kakopoievw。
- [001]ajqetevw 無効にする。
- [001]ai{resiV 本来は「党派」の意味。惑星は、以下のように、「昼間の」派か、「夜間の」派か、いずれかに属する。
昼間の派: 夜間の派:
太陽 月
木星 金星
明けの明星としての水星 宵の明星としての水星。
土星 火星
似た区別は、獣帯星座にもある。
昼間の宮:♇ ♊ ♌ ♎ ♐ ♒
夜間の宮:♉ ♋ ♍ ♏ ♑ ♓
しかし、一般的には "condition"()の意。
- [001]aiJretikovV 「党派(condition)」に属する。
- [001]ajkatamartuvrhtoV 〜にアスペクトをもたれない。
- [001]ajkontismoi; ajstevrwn 狙い撃ちする(星)。Ptol.Tetr.102.
- [001]ajkouvw 聴く。聴従する。(平分宮から等距離にある宮について)互いにアスペクトにある。→ 「見る(blepwv)」を見よ。
- [001]ajkronuktoV 日暮れに昇る。 ajkro;nuktoV (favsiV) 衝。
- [001]ajktinoboliva 1)光線の発出。
2)左からの角距離。座相。星位。
いずれも動詞は ajktinobolevw。惑星は公転軌道を「右から左へ」転回するが、その際、獣帯星座の順序で回転する宮に対しては、後続する宮に「光線を投げかける」。これが効果を発揮するのは、衝、四合、六合などのアスペクトにあるときである。
- [001]a{lwV (太陽や月の)暈。
- [001]ajmfilagcavnw (トポスを)交換する。
- [001]ajnabibavzwoJ ajnabibavzwn suvndesmoV 昇交点。
- [001]ajnairevthV 寿命を縮める惑星。Anareta。
- [001]ajnapodivzw (惑星の動きについて)逆行する。名詞は alnapodismovV。対義語は propodismovV。
- [001]ajnaforav 1)黄道の度数で測られた獣帯星座の上昇。
2)基本点に次ぐトポス。 ejpanaforavに同じ。
3)ascendant。対義語は ajpovklima。
- [001]a{nemoV 風。右図は、『気象論』にけるアリストテレースの風の分類。
- [001]ajjnqwposkopevw ホーロスコポスの対座にあること。
- [001]ajnwmaliva 不規則な動き。近点(籬)角。
- [001]ajpokaqivsthmi (惑星について)公転運動を完成する。(星について)元の位置にもどる=回帰する。
- [001]ajpovklima (4つの基本点のひとつが進行してさしかかる)下降面。 ejpanaforavの対義語。
- [001]ajpoklivnw 基本点を過ぎ去る。
- [001]ajpovkrousiV
- [001]ajporrovia 分離(separation)。「惑星が会合(assembly)やアスペクトでの結合(connection)を完成させ、お互い離れる時」(ダイクス)。 sunafhv(結合)の対義語。「会合」「出会い(meeting)」の類義語。
- [001]aujxifwtevw (月について)光満ちる。
- [001]ajfairetikovV (惑星の動きについて)逆行する。
- [001]ajfanismovV 掩蔽。
- [001]a[fesiV 生命の四分円を計算すること。ただし、 alpo; LevontoV then a[fesin poiouvmenooi は、単に「獅子座から始める」意。
- [001]ajfevthV 問題となっている人物の寿命を、ある惑星がいかなる順序で、どれだけの期間支配するかを決定する計算。この基点となるのは太陽(昼間に生まれる場合)か月(夜間に生まれる場合)であり、「」
- [001]ajfetikovV 生命の四分円を決定する。定命の(トポス)。対義語は” ajnairetikovV”。致死の〔トポス〕。
- [001]ajktinobolevw 惑星について、左からのアスペクト。 ejforavw の対義語。
- [001]ajnatolhv 1)天体が地平線上に昇ること。上昇。→ ejpitolhv
2)四分円のうち太陽が昇る方の1/4、日の出の方角、つまり、東。
3)東の地平線が獣帯を区切る地点、すなわち、上昇点(アセンダント)。
4)太陽から15度離れた時の新月の相。
- [001]+ajnairevthV 寿命を縮める惑星。Anareta
- [001]ajnairetikovV= +ajnairevthVの自然を持った
- [001]ajnapodivzw (惑星の動きが)逆行する。
- [001]ajnatevllw 上昇する。
- [001]ajnaforav 1)赤道の度数で測られた獣帯星座の上昇。
2)= ejpanaforav 基本点の次のトポス。
- [001]ajntigevnesiV 1年後の出生のつくりなおし。
3)アセンダント。 ajpovklima の対義語。
- [001]ajntanaluvw 相殺する。
- [001]ajnwmaliva 近点(離)角。
- [001]ajplavnh;V ajsthvr 恒星。⇔ plavnhtes ajstrevreV
- [001]ajpokatavstasiV 回帰。前年と同じ天体の場所への星々の帰還。宇宙の回転の周期的帰還。惑星について、以前のエポケーを占める天体の場所への帰還。獣帯星座の公転運動。太陽と月の蝕からの回復。
- [001]ajpovklima 獣帯星座の順序で進行するとき、基本点に先行する宮をいう。例えば、天の中央に金牛宮にあるとき、アポクリマは白羊宮になる。対義語は ejpanaforav。
- [001]ajpoklivnw 1)(惑星について)下降面(ajpovklima)に入ること。対義語は”ejpivkentriV ei\nai”。
2)基本点を過ぎること。
- [001]ajpovrroia 1)分離。 sunafhvの対義語。
2)天体が地球やその住人に影響すること。発出(emanation)。
- [001]ajpovstrofoV 合にならない。
- [001]ajposunergevw (惑星の影響について)邪魔する。
- [001]ajpotevlesma 人間の運命を決める星々の或る配置の結果。〔薬には薬効があるが、それが実際に効き目として現れる兆候がある。この、効能から徴候までを含めた語意ゆえ、「効験」と訳す。〕
- [001]ajpotelevw (星々の或る配置が定めを)予兆する。
- [001]a[fesiV 始点。基点。→ ajfevthV 生命の四分円を決定する天体。 ajfetikovV”は生命の四分円を決定する〔トポス〕」(形容詞)。 ajfivhmi(「放つ」意の動詞からから)。” ajfevthV”はラテン作家たちによって”prorogator”とか”significator”と訳された。テスターは「人を世界に放つ〔家〕”の意と成就している。ここでは「定命」と訳した。抽象名詞は” ajfethsivV”。
- [001]a[maxa 荷車座。メソポタミア時代の星座で、ギリシアでは大熊座にあたる。
- [001]ajmfhvristoV (星々について)位置が二重である。
- [001]ajmfivkurtoV 凸月。
- [001]oJ ajnabibavzsv suvndesnoV 白道が黄道を南から北に横切る点。昇交点。対義語は oL katabibavzwn suvndesmoV(降交点)。
- [001]ajnairevw なきものにする。名詞” ajnairevthV”は、「人間の寿命を切り詰める惑星」=Anareta。
- [001]ajnapodivzw 逆行する。名詞は” ajnapodismovV)”。
- [001]ajnatolhv 1)日の出の四分円=東。対義語は” duvsiV”。
2)上昇点(ascendant)、つまり、東の地平線が宮を横切る点。
3)太陽から15度離れたときの新月の月相(phase)。
- [001]ajnaforav 1)(均分円の度数で測られた宮の)上昇(Pool.Tetr.I,34)。2)基本点の次のトポス。
- [001]ajntimesouranevw (真夜中の太陽が)昼間の南中の反対側にある。
- [001]ajntimesouranhvma
- [001]ajphliwvthV 東風。 ajphliwtikovV 北東の。
- [001]ajplanhvV 恒星。” planhtvV”の対義語。
- [001]ajpovgeioV 遠地点。
- [001]ajpokatastasivV 回帰。(惑星の)公転。日蝕・月蝕後の復帰。
- [001]ajpochv 隔たり。
- [001]ajpovklima 4つの基本点に先んじて下降するトポス。 ejpanaforav の対義語。
- [001]aJpoklivnw (惑星について) ajpovklimaに入る。 ejpivkentros ei[nai の対義語。
kevntron を過ぎること。
- [001]ajpokatavstasiV (宇宙的周期の、惑星の周期の)回帰。動詞は” ajpokaqivsthmi”。形容詞は” ajpokatastatikovV, hv, ovn”。
- [001]ajpokroustivkoV 闕ける。動詞は” ajpokpouvw”「追い出す」。
- [001]ajpokuhtikovV 出産に吉の。 ajpokuhtikh; w{ra Palch. in Cat. Cod. Astr. 1. 114.
- [001]ajporroiva 1)分離。 sunafhv の対義語。2)影響。
- [001]ajpostrevfw (受身形で)連結から身をかわす。
- [001]ajpovstrofoV 〔宮〕。2分点・2至点を内包する獣帯星座。白羊宮・巨蟹宮・天秤宮・磨羯宮が該当する。
- [001]ajposunergevtw (惑星の影響について)邪魔する。反対する。
- [001]ajpotevlesma 「効験」と訳したが、ひとの運命における星々の或る配置の結果。つまり、前兆があり、それを前兆とする出来事があり、出来事の結末がある、その全体をさす概念。「成就」が本義。〔「天地有大美而不言、四時有明法而不議、萬物有成理而不説」荘子、知北遊〕
- [001]ajpotelevw 成就する。
- [001]ajpochv 隔たり。
- [001]ajskalabwvthV 蜥蜴座(Lacerta)。アンドロメダ座、はくちょう座の間にある北天の小さく目立たない星座。1690年にヨハネス・ヘヴェリウスが刊行した星図 Firmamentum Sobiescianum に初めて登場する。(Wiki)
- [001]ajstrolovgoV 初期においては、 ajstronovmoVとの区別は困難だが、次第に、前者が占星術師、後者が天文学者という使い分けがなされるようになった。学問は前者が ajstrolovgiva、後者が ajstrolmpomiva。訳では、占星術との区別がなされていない時代の ajstrolmpomiva を「星学」と訳し、近代以降の「天文学」と区別した。
- [001]ajstronomevw 星学研究する。
- [001]ajsuvndetoV (宮について)孤立している。
- [001]ajuqentikovV 権威ある。
- [001]aujxifwtevw 月の光が満ちる。” leiyifwtevw”の対義語。
- [001]ajfaivresiV 消失。
- [001]ajfairevthV
- [001]ajfevthV ラテン語作家たちは「延長するもの(prorogator)」とか「指示するもの(significator)」と訳しているが、「放つもの」が原意に近い。「結局、この言葉によってプトレマイオスが何を言おうとしたかは、成就するしかない」(テスター『西洋占星術の歴史』)。
〔註〕
「矢を放つ(こと)」(iii,2,6)との用例あり。つまり、矢は、これを発射する弓の弦の張力に従って飛ぶが、どこまで飛ぶかは様々な条件(星の影響力)によって決まる、という意か。これを死に至らしめるのが致死のトポス( ajnairetiko;V tovpoV)である。
「放つトポス」を優先順に挙げると、天の中央、アセンダント、アガトダイモーンのトポス〔XI〕、下降点、神の家であるIXトポス。
- [001]a[cronoV 時間なき。瞬間的な。(嬰児について)短命な、つかの間の、はかない。
Β Beta
- [001]baqmovV 段階。獣帯を15度ずつに分けた単位。
- [001]bavsiV →籤( klh:roi)
→幸運籤( klh:roV tuvchV)
- [001]blevpw
見る。「もともと「見る」とは「光線を放つ」ことを意味し、対象を「把握する」ために目が光線を放つという非常に一般的な視覚理論に由来する用語であった。「聞く」は「従う、傾聴する」の意味であり、これに相当するギリシア語の2単語とラテン語のアウディーレ audire にはその両方の意味がある。だから、その基本的な考え方は、影響力の放射と受容ということである」(テスター)。
右図において、巨蟹宮と磨羯宮という2至点の宮から等距離にある宮は、互いに「見合い」、白羊宮と天秤宮という2分点の宮から等距離にある宮は、互いに「聴き合う」。とにかく、「見ること」と「聴くこと」の意味が何であろうと、図式的関係は単純であり、見ることと聴くこととの直線は互いに直角をなし平行になる。(テスター)
- [001]biaioqavnatoV 非業の死を遂げる(者)。横死者。
- [001]borrolibukoV 北西。 borrovliy 北西風。
- [001]boordovnion 騾馬座。???
Γ Gamma
- [001]galaxiav ” galaxivaV kuvkloV”銀河(the milky way)。
- [001]galevh 鼬座。???
- [001]genevqlion 出生。
- [001]gewvdhV (獣帯について)土性の。
Δ Delta
- [001]deuterovlepton second of a minute of degree. 度の1/2秒。
- [001]diavdosiV (天体の影響に関して)伝達。天分。
- [001]diavqema (出生時における星の)配置。
- [001]diametrevw 〔360度の〕二分の一〔黄経差180度〕対座〔「衝」〕を占める。
- [001]diametrhvsiV diametrical pisition(対座)。
- [001]diamhkivzw 直接的な反対の位置にある。〔「衝」は太陽をはさんで反対側である〕。
- [001]diamorfwtikovV
- [001]dievleusiV 通過。
- [001]dietbavllw 獣帯星座から連続して引き算する。
- [001]dievpw 司る。(日に対して)刻限を支配すること。 poleuvwと比較せよ。 ヘーリオドーロス/順行する星と司る星について
- [001]dicoto;moV selhvnh e v 「第5日の半月」。
- [001]dvswmoV 二重身の。
- [001]dokivV 一種の気象で火球。(Ptol. Tetr. 90.)
- [001]doruforiva 「槍持ち」。親衛する星。
- [001]dravkwn 竜座。
- [001]dunovn 下降点。ラテン語”occasus”。
- [001]dvsiV 上に同じ。
- [001]dwdekaethrivV 十二年周期。
- [001]dwdekathmovrion 原意は「1/12の部分」の意。この教義について「古代人は完全に混乱し、また人を混乱させている。……そもそも混乱は古代人自身によるものなのである」(テスター『西洋占星術の歴史』)。
1)バビロニアの伝統では、黄道の1/12の部分である宮全体がドーデカモーリオンと呼ばれることもあった(プトレマイオスの用法)。
2)各宮の30度が2+1/2度ずつ12に分割され、各部分が獣帯と同じ順番で12宮に割り振られ、この各部分がドーデカモーリオンと呼ばれることもあった。
3)いずれにしろ、そうやって決定された1/12部分を惑星が支配し、これを「惑星のドーデカモーリオン」と呼ばれることもあった。
4)さらには、「基本点のドーデカモーリオン」とか、「籤のドーデカモーリオン」も登場した。
Ε Epsilon
- [001]eJbdomavV 1)(数の)7。
2)⑴7という数。
⑵7日の周期(週)。
曜日の決定には2つの前提が必要。⑴1日は24時間(刻限)であること。⑵惑星の配列が決まっていること。その上で、曜日の決定は下図のように行う。
⑶7年周期。
- [001]ejkbavllw (天文学の計算で)数え始める。Prowl. Par.Ptol.252.
- [001]e[kkentroV 1)地球を円の中心としない円軌道、つまり、離心円の。
2)基本点を占めない。対義語は e[gkentroV。
- [001]e[kleiyiV 太陽ないし月の蝕。
- [001]ejktrophv 誕生の瞬間。
- [001]e[lafoV 牡鹿座。蠍座の頭あたり。
- [001]ejmfortivzomai 〔受身形で〕積載する(Tamae. Astr., in Cat. Cod. Astr. 1,98.)
- [001]ejnallavssw (惑星について)宿を替わる。
- [001]ejnalloiwvsiV 交替(Ptol. Tetr. II-9-19-3)
- [001]ejnantiovomai 反対のアスペクト(衝)になる。
- [001]ejnapolambavnw 有害な影響で無効にする。
- [001]ejniautokpavtwr カルデアの12年周期にしたがって、1年を超えて君臨する獣帯星座。
- [001]eJxavgwnoV 六分の一対座の。
- [001]ejxaugovV 太陽の15度以上にある天体。 u{paugoVの対義語。
- [001]ejpagovmenai ( hJmemevrai) (1年360日に付加される5日の)閏日。オシリス、イシス、大ホルス、セト、ネフティス〔「ネフティスはゲブとヌトの末娘であるため、象徴的に太陽年の終わりを告げる」(『エジプトの神々事典』)〕の祭日にあてられる。
- [001]ejpambavsiV 時の君臨星(cronokravtwr)がいずれかの宮に入る(=入場)すること。
- [001]ejpanafevrw (受身形で)基本点に続く位置を占める。名詞は次項の ejpanaforav。
- [001]ejpanaforav 獣帯星座の順序で進行するとき、基本点に後続する宮をいう。例えば、天の中央に金牛宮にあるとき、エパナポラは双子宮になる。対義語は ajpovklima。
- [001]ejpei:don 見そなわす。
[001]ejpembaivnw 〜(dat.)より有利に立つ。
- [001]ejpembavsiV プトレマイオスにおいては、時間の君臨(cronokratoriva)の開始(commencement)を意味する。したがって「入座」。「これは本来の“入場”と”通過”、すなわち惑星が宮に入ることとそれを通過することに関係していると思われる」(テスター)。つまり、ウァレンスでは”e[mbasiV”「入場」と同義に使われる。動詞は” ejpembaivnw”。
- [001]ejpiblevpw 〜とアスペクトにある。
- [001]ejpibolehv 概観。
- [001]ejpidothvr (惑星について)たくさん〔の子を〕与えるもの。対義語は” ajfairevthV”。
- [001]ejpiqewrevw 右からのアスペクト。
- [001]ejpipavreimi 同様に位置を占める。
- [001]ejpivtasiV 引き締め。対義語は a[nesiV。弦楽器からの発想された比喩。
- [001]ejpembavsiV 入座。ひとつの宮を通過すべく惑星によって取られる時間。「開始」。 cronokratoriva〔時の支配〕の開始。ドーロテオスによると問題はこうである、「その行為の期限が決まっているかどうか、その行為がその初め、真ん中、終わりの何処で終わるか、そしてその際に起こることが善いことなのか悪いことなのか、ということである」。
- [001]ejpiqewrevw 右からのアスペクト。
- [001]ejpiqewvrhsiV 星相。
- [001]ejpikrathvtwr 君臨する星。
- [001]ejpimarturevw アスペクトによって扶ける。名詞は ejpimarturiva。
- [001]ejpimerismovV 割り当て。動詞は elpimerivzw。-
[001]ejpiskiavsma 食のときに投げかけられる蔭。
- [001]ejpisumferoV その影響をもたらす。
- [001]ejpitevllw (受身形で、星々が)昇る。
- [001]ejpiqewrevw 右からアスペクトにある。名詞は”ejpiqewrhvsiV”。
- [001]ejpiporeuvsiV (惑星の)軌道。
- [001]ejpiskothvsiV 太陽ないし月の蝕における不明瞭さ。
- [001]ejpitolhv 星の出。天に星の現れる季節。→ ajnatolhv)
- [001]ejpochv 1)経度と緯度で決まる位置。
2)時間の基準点。元期。
- [001]e{pw (天体の日周運動において東方で)随う(地点)。東方の(地点)。
- [001]ejforavw (受動態で)〜とアスペクトをなす。 ejpiblevpw に同じ。
- [001]eu[kratoV (情け深い惑星の影響について)節度ある。
- [001]eu[odwsiV 順調な進歩。
- [001]eujpoihtikovV (惑星の影響の)吉をもたらす。
- [001]eujprofavsistoV 尤もらしい()。
ΖZeta
- [001]zwivdion 獣帯の部分。
- [001]zwvnh 圏層。7つの惑星がそれぞれ領する圏層。
- [001]zw/ofovroV 「生き物を運ぶ」。” oJ zw/ofo;roV kuvkloV”とは獣帯、黄道帯のことである〔アリストテレース『宇宙論』392a11〕。
- [001]
ΗEta
Θ Theta
- [001]qevma 誕生天宮図。小辞は” qevmation”。
- [001]qewrevw = ejpiqewrevw 右からのアスペクト。
- [001]qhluvnw (惑星について)貴婦人気取りである。
ΙIota
- [001]ijdioqronevw (惑星について)固有の権威を享受する。
- [001]ijdioproswpevw (惑星について)〔太陽と月に関係して〕固有のアスペクト〔つまり、その「宿」のそれ〕を保持する。
- [001]iJevrax 鷹座。???
- [001]ijsanavtoloV 上昇の時を同じくする。 ijsanavforoVに同じ。
- [001]ishmelino;V 昼夜平分の。 ijshmlino;V kuvkloV 天の赤道。
- [001]ijsoanafovroV 等速で上昇する〔星〕。
- [001]ijsoskevleia 文字どおりには「等しい脚( skevloV)で」。しかしテキストは” kat= ijsoskelivan”「三分の一対座のアスペクトに」。中天あるいは天底から等距離にある宮の間の関係(バートン『古代占星術』)。例えば、月が白羊宮経度10度、北緯3度、土星ないし火星が天秤宮の10度、南緯3度にあるとき。(Robbins〕。
Κ Kappa
- [001]kairikovVw|rai kairikovV 季節によって長さの変わる通常の時間、対義語は”w|rai ijshmerinaiv”(昼夜)平分時間。
- [001]katavdusiV (星の)入り。対義語は” ajnatolhv”
- [001]katastavsiV 天候。
- [001]kavqugroV 水と結びついた〔宮〕。
- [001]kaquperterevw (惑星の影響について)圧倒する。名詞は kaquperterhvsiV。 ejpidekateuvwに同じ。圧倒は、①惑星が他より上にあるか、②天体の日周運動で「右」にある、つまり先行しているときに生じる。
- [001]kakuvnw 損害を与える。 ajgaquvnw の対義語。
- [001]kaquperterevw (惑星の影響について)圧倒する。
- [001]oL katabibavzwn suvndesmoV 白道が黄道を北から南に横切る点。降交点。 oJ ajnabibavzsv suvndesnoV(昇交点)の対義語。
- [001]katarchv もと「端緒」の意。
- [001]katavstasiV 体制。条件。
- [001]katavsthma 1)気候。2)(天体の)定位置。
- [001]kataugavzw (太陽や月について)掩蔽する。
- [001]kataugavsma 光輝。
- [001]kataklivsiV 病床に就く刻限にホロスコープを占うこと。
- [001]kataforav (太陽が)沈むこと。(宮が)沈むこと。
- [001]katopteuvw 縁起の悪いアスペクトを行使する(窺う)。
- [001]kaumatwvdhV 1)= kaumathrovV 焼けつく暑さ。2)= kauswvdhV 熱病を惹き起こす。
- [001]kauswvdhV 干あがらせる。(宮について)熱病を惹き起こす。
- [001]kenodromevw 付き添いのない惑星となる。
- [001]kevntron(Pl. kevntra) 黄道上の基本点。基本点は4つ 黄道と東の地平線との交点=上昇点、黄道と西の地平線との交点=下降点、南中する黄道点=天の中央、これの反対側の子午線と黄道との交点=大地の下である。ラテン語で”centrum”(中心)あるいは”cardo”(基本地点)。
- [001]klh:ros ラテン語”sors”。「箭とは弓につがえる「矢」のことであり、アラビア語でも”sahm”(矢)と言う」との山本啓二の訳註であるが、ギリシア語では(ラテン語でも)「籤」の意味で、「矢」の意味はない。
- [001]klivma 傾き→緯度。「太陽の地表に対する傾きを意味し、二つの緯度の平行県にはさまれた地帯をいうのであり、地表上の諸地点における1年のうちの最長の昼間(夏至の日)の時間をもって決定された」(織田武雄『古代地理学史の研究』)。
- [001]klimakthvr 人生の危機。厄。形容詞は”klimakthrikovV”。
- [001]krokovdeiloV 鰐座。
- [001]kollhvsiV 恒星と惑星との目に見える接触。(同じ子午線上で2つの惑星についても)。
- [001]kiovrax からす座(Corvus)。Arat. 449, Ptol. Tetr.27.
- [001]kr;siV 混和。占星術では、様々な影響の混和の結果として生ずる性質を意味する(Robbins)。
- [001]oJ kw:noV th:V gh:V 大地の円錐形の影。
- [001]krivsimoVkrivsimoV hJmevra(危機、峠)。
- [001]kruvyiV (星々について。地平線下への)消失。 favsiVの対義語。掩蔽。heriacal setting.(新月の)消失。
- [001]kunokevfaloV 犬猿座。現在の大犬座と子犬座を合わせてキュノケパロス〔犬猿〕とし、子犬座α星〔シリウス〕を燈火と見立てた星座。「邪悪な獅子」座と呼ばれるのは、ペルシア語で「サクサル」と呼ばれるからだと、アポマサル。
⎣ Lamda
- [001]lagwvV 兎座。
- [001]lamphvnh ある縁起のよいアスペクトにあるときの惑星について。屋根付き戦車。
- [001]leiyifwtevw 月の光が闕ける。” aujxifwtwvw”の対義語。
- [001]loxwvsiV 黄道傾斜。
- [001]luvkoV 狼座(Lupus)。ふつうは、野獣座( qhrivon)と呼ばれる。
Μ My
- [001]marturevw 証言する。証人に立つ。〜と(dat.)アスペクトにある。
- [001]marturiva アスペクト。
- [001]meshmbriva 南。
- [001]mevsoVoJ di;a mevswn tw:n zw/divwn kuvkloV 獣帯星座の中央を通る軌=黄道。ただし、 oJ mevsoV [kuvkloV] とは、赤道のこと。
- [001]mesouranhvma 天の中央。ラテン語”Medium Caeli”(MCと略記)。
- [001]mesouranhvsis 正中。南中。
- [001]mh:koV 縦。 kata; mh:koV 緯度。
- [001]mesouravnhma 天の中央。
- [001]metavbasiV 移行。
- [001]metochv 2つの惑星による共有・共占。
- [001]moiroqesiva 度数の決定。
- [001]monomoiriva 獣帯星座の各度に対する諸惑星の割り当て。
ΝNy
- [001]nefevlion ( nefevlh「雲」の小辞)。星雲。
- [001]notaphliwvthV 南東風。
- [001]notaphliwtikovV 南東の。 notaphliwvthV 南東風。
ΞXi
- [001]
Ο Omicron
- [001]oijkeivwsiV 親密さ。諸宮や諸惑星と宇宙あるいは相互との関係から導き出される様々な関係、例えば「アスペクト」〔→ schmatismovV〕を意味する(Robbins)。
- [001]oi\koV 「宿」。ラテン語”domus”。現代の用語では”house”。各々の惑星は巨蟹宮と獅子宮(これらはそれぞれ月と太陽に関係する)に配置される2つの宿を対照的に持っている。右図参照。Cf. Tetrabiblos I, 17.
- [001]ojligoanafovroV 素速く上昇する〔星〕。
- [001]oJmovzwnoV 宿を同じくする。
- [001]o[rqrw/ 真っ直ぐ(垂直)に。天体のうち、遅く上昇して地平線により直角に近づこうとするもの。 plagiva/の対。北半球では、山羊座から双子座が斜めになる(南半球では真っ直ぐになる)。蟹座から射手座が真っ直ぐになる(南半球では斜めになる)。(ダイクス『伝統占星術入門』)
- [001]o[noV 驢馬座。蟹座の中央にあるプレセペ星団を飼い葉桶とみなし、これを囲む星(γ星・δ星)を驢馬とみなした。Ptol. Tetr. 23。
- [001]oJriokravtwr 区界(o{rion)〔次項〕に君臨する星。
- [001]o{rion 獣帯十二宮の下位の区分で、惑星に割り当てられる区分。フィルミクス・マテルヌスは"finus"、他の者は"terminus"。惑星が支配権( oilkodespotei:a)を行使する範囲である。
「区界に関しては、2つの主要な体系が使われている。ひとつはエジプト人によるものであり、惑星の支配権に基づいている。もうひとつはカルデア人によるものであり、三角宮に基づいている」(『テトラビブロス』IV, 10)。エジプト人の体系では、各宮が5つの不等な部分に分けられ、各部分が5惑星(太陽と月は除外)のひとつに割り当てられる。カルデア人の体系では、三角宮に基づいて、最初の三角宮(白羊宮・獅子宮・人馬宮)には木星、次の三角宮(金牛宮・処女宮・磨羯宮)には金星、3番目の三角宮(双児宮・天秤宮・宝瓶宮)には、昼は土星、夜は水星、最後の三角宮(巨蟹宮・天蝎宮・双魚宮)には火星が割り当てられる。この惑星の順序は支配力の順番であるという。そして各宮は8度、7度、6度、5度、4度(合計30度)という不等な区界に分けられ、最初の8度には、その三角宮の支配惑星が割り当てられる。この数を各惑星について合計すると、土星57,木星79,火星66,金星82,水星76、総計360度になる。(これらの数はウェッティウス・ウァレンスによって、惑星の「周期」として与えられたものである)。 (テスター『西洋占星術の歴史s』)
- [001]o[rniV 白鳥座。
- [001]oJrivzwn 地平。(sc. kuvkloV)
- [001]ojfiou:coV 蛇遣い座(Ophiuchus, Serpentarius, Anguitenens)。Ptol. Tetr. 26, etc.
- [001]o[yimoV 後の雨〔パレスティナで春の収穫前の三、四月に降る雨〕。
Π Pi
- [001]palirroiva 上げ潮。
- [001]parabavllw 同じ光で昇る。
- [001]paradovsiV 引き渡し。
- [001]paralavmbanw 継起する。
- [001]parallavx 視差。
- [001]paravllhloVoJ para;llhloV kuvkloV 緯(度)線。
- [001]paranatevllw (星々について)連れ立って上昇する、あるいは。見えること。
- [001]parodeuvw 立ち寄る、あるいは、通り過ぎる。
- [001]paraporeuvomai (星について)(宮を)通過する。
- [001]paravtasiV 時間の長さ。
- [001]parhvlioV ” parh;lia nevfh”で太陽のそばの雲。
- [001]parodikovV 時間の支配にしたがう。対義語は” kata; gevnesin”「出生の際の」。
- [001]
- [001]perivgeioV 近地点。
- [001]perivodoV 周期。
- [001]peripavtoV 順行(progression)。籤を決定するため獣帯星座に沿って進行すること。⇔ ajnapodismovV 逆行。← ajnapodivzw逆行する。
- [001]peripolevw (土星と木星と火星について)巡行する。
- [001]peristavsiV (天体の)位置。星位。
- [001]ph:xiV "fixing", "root"(固定、根源)。「別のチャートにとって基準となるものとして使われるチャート。独自の具体性があると考えられるものを表す。例えば、出生図は日時選定の根源として扱われる。したがって日時選定を考える時、出生図と調和しなければならない」(ダイクス『伝統占星術入門』)。" kata; ph:xin" 基点的(基点となる)。
- [001]pivqoV = piqivaV 甕形をした彗星。Ptol.Tetr.90.
- [001]plavnhtes ajstrevreV 惑星 ⇔ ajplamh;V ajsthvr
- [001]plavtoV 横。 kata; plavtoV 経度。
- [001]plavtoV 黄緯。
- [001]pneumatwvdhV 風模様。
- [001]poleuvw 順行する。惑星が日を支配すること。 dievpwと比較せよ。 ヘーリオドーロス/順行する星と通過する星について
- [001]pollaplasiavzw 掛け算する。
- [001]poluanavforoV 上昇に暇どる〔宮〕。
- [001]potamovV エリダノス河座。
- [001]proanafevrw (星について)先立って上昇する。
- [001]provsneusiV 傾斜(inclination)。
- [001]prohgevomai ” ta; prohgevomena zw/vdia”=天の日周運動で、先導する宮。つまり西方の宮。opp. eJpovmena。
- [001]prosaugavw Antiochus(Cat. Cod. Astronauts. I.111.) の用法。 marturevw に同じ。
- [001]prosqetikovV (惑星について)進展(する)。”ajfairetikovV”(退行)の対義語。「惑星がアングルやサクシーデントにある時(ホールサインや四分円の区分に関して曖昧な時がある)で、望ましいのは、日周運動によって時計回りにアンギュラーの軸や支柱に向かって動く時。後退と撤退の対義語」(ダイクス)。
- [001]provsneusiV 1)傾斜。2)(惑星の)接近。
- [001]provswpon 惑星の「宿」と考えられたデカン。
- [001]protevlesiV prognostication.(予報)
- [001]protevlesiV 予知。
- [001]provsqevthV (星について)加速する。
- [001]provsneusiV 傾き。傾角。(惑星について)接近。
- [001]prosplevkw 交錯する(Vett. Val. 119.27)。
- [001]provswpon 原意は「顔」だが、惑星の宿とみなされるデカンをいう。TABLE 6を参照せよ。
「もしある惑星のある家と太陽と月のある家が、その惑星自身と太陽か月と同じ関係にあれば、その惑星は自分の「顔」にあることになる」。しかし、これは「4世紀のパウロス・アレクサンドリノスの概念とは完全に違っている。後者によれば、「顔」とデカンは同じものであり、したがって火星はおひつじ宮の最初の10度にあるとき、それ自身の「顔」にあることになる」(テイラー)。
- [001]protevlesiV 予知。
- [001]protrughthvr 「葡萄摘み教え」〔乙女座ε〕。Ptol. Tetr. I,9.7. Arat. 138.
ΡRho
- [001]
Σ Sigma
- [001]salpivgx 「喇叭」(一種の彗星)。Ptol. Tetr.90.
- [001]seismwvdhV 地震を惹き起こしやすい。
- [001]shmei:on 星座の徴。宮。
- [001]sterea; zw/vdia 不動宮。「この宮を通じて物事が動かなくなって、その性質が継続される。金牛宮、獅子宮、天蝎宮、宝瓶宮」(『伝統占星術入門』)。2分2至を内包する「転換宮( ta; tropika; zw/vdia)」、両方の性質を発揮する「共通宮」の対。
- [001]suzugiva syzygy。2つの星のうち、
- [001]sfai:rahJ jorqh; sfai:ra 赤道から見られた天球。
- [001]summesouranevw 同時に南中する(Ptol.Tetr.79)。
- [001]sunanatevllw (星々について)〜といっしょに上昇する。
- [001]sunoikeiovw 同宿する。
- [001]sunoikeivwsiV 同宿。
- [001]sunoikodespotevw (惑星について)宿をともに支配する。
- [001]stereovVsterea; zw/vdia 固定宮。
- [001]sthrigmovV 基点的(Ptol. Tetr. 22)。
- [001]sthriktikovV (惑星の相について)静止している。
- [001]schvma 星位(aspect)。→ suschmativzw (天体について)星位(configuration)にある。
→合(conjunctions)。
→二分の一対座。衝(oppositio)。
→三分の一対座。三分(trinus)。
→四分の一対座。矩(quartos)。
→六分の一対座。六分(sextus)。
- [001]suschmatismovV 星位(configuration)。星団。
- [001]suvmdesmoV 1)交点。
2)天体間の結びつき。
- [001]sumpareimi (惑星について)いっしょに位置を占める。
- [001]suvmptwma 徴候。
- [001]sunanthvsiV 会合。
- [001]sunastriva 友愛。Ptol. tetr. 193. 2)星々の縁起のよい合。
- [001]sunapokatavstasiV ともなる回帰。Ptol. Yetr. I, 11,16.
- [001]sunafhv = suvndesmoV 結合。(天体について)他の天体と同じ経線上にあるか接近すること。動詞は sunavptw。対義語は ajporrovia。
- [001]sunastriva 星の縁起のよい合。友愛。対義語は ejnantiwvsiV”。 sunastrevw”は、同じ星の下に生まれること。
- [001]sundiazwvnnumi (受身形で)或る惑星(とくに月)とアスペクトで関連づけられる。
- [001]sunevleusiV 交わり。tw;n ajfrodisivwn「性愛の交わり」。
- [001]sunepimerivzw (星の影響)もまた寄与する。
- [001]suvnodoV 同道。合(conjunction)のことだが、太陽と月の同道は「新月」のこと。
- [001]sustrevfw (月について)身をまるめる。
- [001]suschmativzw 〔受身形で〕似た星位になる。
- [001]sustrofhv ( nefeloeidh;V sustrofhvで)星雲(nebula)。
- [001]sustrevfw (月について、パルコスでは二重の意味)収縮する。
- [001]sfai:ra 天球。
上昇時間は、赤道の何度が、宮と同時にその土地の地平線と交差するかを示す。だからある宮の上昇時間とは、同時に昇る赤道の度数のことである。赤道上にいる人にとっては、例えば牡羊宮30度の間のどの地点の上昇時間もその赤経と同じになり、これが古代人が「直立宮( hJ ojrqh; sfai:ra)と呼んだものである。 赤道から北か南に移動するにつれて上昇時間も変化するが、これが「斜行宮」sphaera obliqua の上昇と呼ばれたものである。
赤道上ではすべての宮の上昇時間が等しく、極点では同じ6宮が常に地平線上にあることになる。図10a は、牡羊宮の初点が緯度45度の地平線を昇ろうとしている状況を示している。10b では、牡羊宮30度全体が地平線上に昇るまで赤道が回転しており、同時に昇った赤道の度数は太線で示されている。
10cと 10d は、天宮の反対側で牡羊宮が沈むところである。牡羊宮は天秤宮の反対側にあるので、牡羊宮の上昇時間を天秤宮の下降時間とみなすことができ、逆もまた同様である。宮の上昇時間を正しく計算するには球面三角法が必要になるが、プトレマイオスは『アルマゲスト』でそれを扱っており、その結果は II. 8 の表に説明されている。(テスター『西洋占星術の歴史』)
- [001]sch;ma 組み合わせ。星位・アスペクト(aspect)のこと。しかしプトレマイオスでは、次項の”schmatismovV”。動詞は”schmatvizw”
- [001]sxhmatismovV 組み合わせ形体(configuration)。組み合わせ形体を共有する星が”suschmatismovV”である。
- [001]sxhmatografiva 図形。Ptol. Tetr. I42.
Τ Tau
- [001]tapeivnwma 「失墜」。「高揚( u{ywma)」の対義語。
- [001]teknosporiko;V topovV 子づくりにふさわしいトポス。
- [001]tetarthvmorion 四分円。象限。
- [001]tetragwnivzw 〔360度の〕四分の一〔黄経差90度〕対座〔「矩」〕を占める。
- [001] 諸々の領域における天体の位置、配列。
- [001]tmh:ma (2つの宮の間の)区分。
- [001]tovpoV トポス。ラテン語”locus”。黄道円を分割する「宮」と並ぶ1。人生のさまざまな領域を支配し、この「世界」で起こることに関係する。” klh:roV”はトポスの下位概念。
- [001]tragelavfoV 東方産の絨毯などに見られる空葬上の動物「山羊鹿」。
- [001]trigwnivzw 〔360度の〕三分の一〔黄経差120度〕対座〔「三分」〕を占める。
- [001]trivgwnoV 三角形の。 trivgwnon三角宮。
- [001]trivgwnoV 三角座(Triangulum)。北天の星座で、トレミーの48星座の1つ。牡羊座・魚座・アンドロメダー座・ペルセウス座に囲まれている。
- [001]trophv (転換点)点。2分点と2至点。
- 「tropikovV」ta; tropika; zw/vdia 至分点を内包する宮。広義には2分点・2至点を内包する宮。「この宮を通じて新しい状態が素速く形成される」(『伝統占星術入門』)。
Υ Ypsilon
- [001]uJdatwvdhV (宮について)湿った。
- [001]uJpantavw (天体について)出会す。名詞は uJpavnthsiV
- [001]u{paugoV 太陽の15度以内にある(天体)。 ejxaugovV の対義語。
- [001]uJperochv 上昇時間(これについては本文 I. 21. とその註を見よ)。
- [001]uJpovgeion 大地の下。ラテン語”Imum Caeli”(IMCと略記)。
- [001]uJpovkirroV (星の色について)幾分黄色い〔現在なら「赤い」と言われる〕。Ptol. Tetr. I,9.3.
- [001]uJpoleivpw (恒星について)天宮の位置の東にある。Arist. Mete. 343a24, al.
- [001]uJpovleiyiV 直線運動〔黄道に沿って東方に〕。
- [001]uJpomerismovV 下位区分。時間の君臨の区分。Heph. Astr. 2. 27.
- [001]uJpopodivzw (惑星について)自分の走路を引き返す= ajnapodivzw.自分の走路を引き返す。
- [001]u{ywma 「高揚」。 対義語は「失墜( tapeivnwma)」。
- [001]uJyou:mai 高揚する。行道の北に登る。対語語:失墜する( tapeinou:mai)。
Φ Phi
- [001]fartavria おそらくはギリシア星学の perivodoV(周期)、 periovdion(小周期)に淵源し、アラビア星学で独自の発展をとげたものと考えられる。そこでは、何十億年にもわたる世界周期から個人生活における数ヶ月や数日にまで及ぶ「時の分割」を意味する。アラビア占星術における「千年周期」、ファルダール、その下位区分であるフェルダリアに由来する。
- [001]favsiV 1)(星々について)出現。2)heriacal rising. 3)(複数形で。月の)相。位相。opp. kruvyiV
- [001]Favtnh 「飼い葉桶」座(蟹座の星雲M22)。
- [001]favsiV 星々の表れ。相。
- [001]fau:siV ( favsiV に同じ。
- [001]forav (宇宙や天体の)運行。
- [001]fanevrwsoV 眼に見えるようになること。
- [001]fwsthvr 光を与えるもの=星、とくに太陽と月。
Χ Khi
- [001]celwvnh 亀座。???
- [001]Chlaiv 「蠍の鋏」座=天秤座。
- [001]crhmatistikoV tovpoV 営利のトポス。
- [001]cronokravtwr 時の君臨星(特定の期間、君臨する天体)。
- [001]crovnoV equatorial degree。
Ψ Psi
- [001]yhfoforiva 算定。
- [001]yulakhv 夜警時。夜間を3つ(ユダヤの場合)、4つ(ローマの場合。Ev. Matta. 14:25)または5つ(ステーシコロス55、シモニデース219A)に区分した時の区分。
Ω Omega
- [001]wJrimaiva (sc. a[fesiV or mevqodoV) 刻限からの算出。
- [001]wJronomevw アセンダントにある。吉凶を定める。
- [001]wJronovmoV 1)時計。2) wJroskovpoV1)に同じ。
- [001]wJroskovpoV 1)ホーロスコポス。誕生時に昇る宮ないし度数。上昇点。ラテン語”horoscopus”、”ascendens”(ASCと略記)。
2)後に、誕生図。
動詞は” wJroskopevw”は、誕生時に昇る宮によってその時間を記録する。その道具が” wJroskovpion”。その1種が” ajstrolavboV”。