物語実践の世界!
「ゆたみにょん!」

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 テイスト分類#MMMへのリンク

■ゆたみにょんの第2期プレリリース #BCDへのリンク

<処女作>
■奇跡へのプロローグ 
 ・女王のエチュード・Sの物語 #Oへのリンク

■番外編「25番目の競艇場」 #BBBへのリンク

<パラレルワールドシリーズ>
■図書士 紀子 #JJJへのリンク

<懐かしい昭和味>
■出たとこ千鶴ちゃん #MMMへのリンク

<外国映画化チャレンジ作品>
■コリアンレクイエム2009 #ZZZへのリンク

<SF小説>
■HEVEN  #YYYへのリンク

<博打シリーズ>
■賭けろ、辺景林!#HHHへのリンク 

<血潮の小説>
■工作員 李静蕾の人生 #EEEへのリンク
<その復讐編>
■THE HOPE FOR JIPAN #IIIへのリンク

<おとぼけ競艇女性レーサーシリーズ>
■浅草萌木シリーズ#Gへのリンク


<ビジネス小説> #AGEへのリンク
■超C級稟議を上げろ!
■経営シミュレは穴蔵で
■URI AGEAGE 経の真実(予定)
<ホラー>
■ゆたちゃんの恐怖劇場 <実作事例付き>#LLLへのリンク

<追跡小説&中国内地小説>
■シンガソングライター 萩尾朋の失踪 #KKKへのリンク

<さわやか野球小説>
■天然野球少女 葵 #DDDへのリンク


<殺し屋のブルースシリーズ>
■時計屋 #Pへのリンク

■番外編「殺し屋 ろーそく 母へ」 #SSSへのリンク

■べにとかげシリーズと今後の展開#Eへのリンク

<推理シリーズ>
■片桐佐里シリーズと今後の展開#Fへのリンク

<推理&資格シリーズ>
■花澤葉子シリーズと今後の展開#GGGへのリンク
<資格シリーズ>

■MR(水森礼子)シリーズと今後の展開#FFFへのリンク

■ぼつになった作品#ABCへのリンク

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<ゆたSSUNITによる戯曲シリーズ>
■気まぐれ風子の煙草部屋 (実作付き) #Kへのリンク

■ゆたみにょんBOOKとは#Mへのリンク

<最新作>
花澤葉子の〜町はバブルで大騒ぎ〜
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■付録〜自分でもお話を作ってみたい方のためのWORKSHOP#Lへのリンク 




特別シート 今のところの全作品リスト 上が全体表、下が内容







■第2期開始プレリリースです!(水島WORLD見たいやな!)


■「でたとこ千鶴ちゃん」の世界 2009年1月掲載

<製作動機>
これは結構煮詰めてから書いた作品。
動機もしっかりしていた。
懐かしい昭和味を出そうと思ったのだ。
力強く切なく、ちょっと暴力的な時代。

私が、一時住んでいた、群馬県総社にちなんで、岡山のもうひとつの総社市を取材した。何もないところが似ていた。
ただ、この地は横溝正史の八墓村のモデルとなった大量殺人事件が起こったところである。群馬県といえば、そこも木枯らし紋次郎、大久保清事件、浅間山荘事件と殺伐とした事件がよく起こったところである。

結果はユーモア小説としてはその暴力性が浮き立ち変なテイストとなってしまった。
サイドストーリーとして、円明寺団地の私の隣人として、浅草萌木さんが初登場する。
そして、昭和の時代設定で若き日の高木正勝組長や、殺し屋ろ〜そく、篝火響子がかっこよく登場する。

コリアンレクイエムに続き、ヒロイズムとは何かとということを問いたかった・・・
<当初のキャッチ>

ニューテレパスヒロイン小説 


<なつかし昭和味>
出たとこ千鶴ちゃん Y 小説シリーズZ 

(ビジュアルキャッチは力強さを出そうと思いトンカチにした。しかし、実はこれはワインの栓抜き)

水島 千鶴は24歳、大柄、シコメ
陽気ないじめられっ子

しかし、人には無いものを持っている。テレパス、、、、しかし、困ったことが、
使えるテレパスが日によって違うのだ
烏が鳴いた日はテレパシー(読心)
生理の日にはテレポーション(場所移動)雨の日にはサイコキンシス(物質溶解)父親が大穴取った日はタイムマシン(時間移動)

そして、さらに困ったことには、疲れると「人を殺したくなる」のだ!
殺し方は頭突き

子供からは「ぶすばあ」と石を投げられる。
千鶴をめぐって悲しきテレパス戦争が始まる。

<登場した昭和ガジェット>




■HEVENの世界 2009年 2月発表
〔製作動機〕
ここ両日発表した作品(コリアンレクイエム、出たとこ千鶴
ちゃん)はヒロイズムを追求する作品で、その作中で死んで
もらった。
そこで、工作員 李静蕾ともどもなんか別の場でけりをつける
べきだとの思いが早くからあった。
そこに自分の天国論を絡めた。
〔テイスト〕
前半はのんきなSF、後半は当時の作品のイメージの引きずり

〔ビジュアルキャッチ〕
自分の写真のモザイク、意外に気に入っている。
当時のビジュアルマーク
〔あらすじ〕
当初の言葉

天国とは、争いのない雲の上は本当に楽園なのか?
本当の天国って何?と問うSFです。あの李静蕾が再登場します。

第1部
李は天国にいた。
そこは悩みのない平和な世界、李は召使とともに、慰問に向かう。
しかし、天国ゆえ、一瞬でなんとでも解決できる。
車の安全設計が役に立たないと(死がないゆえ)なげく設計者
全てが当たる悩みの投資家
不幸になりたい人のため本を書くコンサルタント
迷い込んだアナウンサー

唯一、釣り人堀の内一子だけは釣竿一本で行きぬく覚悟を
していた。

次第に天国が嫌になる李

ここで場面は展開

中折り
俺は取材で北海道 ヘブン岬を歩いていた。
そして、天に向かって言った。
・・つうかよお、こんな天国、全然、
しあわせじゃ〜ねええええななあ〜と
なあ、李静蕾よ!そうだろう!
その時天からズキューンと愛の銃の音がした。

ズキューン、バキュ〜ン、バンバンバン
そうそうそれでいい!


第2部へ
天国でも李はチム総統軍団と戦っていた。
そこに落ちてくる、千鶴ちゃんと、ユ・ソンハ!
3人は軍団を組み、李の父母の捕らわれている
チム御殿まで快進撃するが
途中で、千鶴、ユ・ソンハは凶弾に倒れる

そして、とうとう敵の本丸にたどり着いた李は
・・・↓

〔ラストシーン解説〕




と、ごらんのようにそれほど、深い作品ではない。
ただ、当時の作品群のまとめの意味合いと、勢いでこのような形と
なったことには納得しており、その後、一連の流れは
ストーリー中心から、片桐、花澤、水森のキャラ中心主義にシフトして
いく。
〔トリビア〕
第1部、天国で、李を誘導する天使役ABCのモデルはキャンデイース
だった。

〔続編予定〕

なし



□「コリアンレクイエム 2009」の世界 2009年2月執筆公開
〔製作動機〕

この話の製作動機ははっきりしていた。
香港「男達の挽歌」韓国「トンマッコルへようこそ」へのオマージュであり、しめっぽい涙か?あるいは、お決まりパターンより
抜け出せない日本映画への警鐘・・・であった。
涙はあるが、湿っぽい涙でなくからっと乾いた涙を描きたかった。

当時キャッチで使っていた、このHPビルダーのこの絵は実は銃でなくヘアードライアーである。
〔あらすじ〕

映画企画 コリアンレクイエム2009
ユ・ソンハは友人の優男キムヨンチョンと詐欺師、シーハーチョンに悪の道に誘い込まれ事件を起こす。
それは友人、パクジンスクが管理している銀行のセンターを襲うことだった。
パクジンスクの活躍で3人は捕まり、牢獄に入る。
パク・ジンスクはユ・ソンハの刑期中にコリアンノワールで成り上がる。
ス・ヨンハとキムヨンチョンは刑期をあけ、刑務所を出る。
復讐を誓うキムヨンチョンはユ・ソンハの止めるのも聞かず、パクジンスクを殺してしまう。
パクジンスクの子供、パク・オスは、キムヨンチョンへの復讐を誓う。
その時、ユ・ソンハは・・・

4人を追う、カリーナ刑事の運命は?
愛犬チロの活躍は?
日韓の総理大臣の共同声明は?
日本の殺し屋、人見美麗(精密機械)が暗躍は?

今男達のプライドをかけた最後の戦いが始まる!

本小説は男のヒロイズムを思い出してもらう話です。
〔キャステイング〕

本作ではキャステイングと人物総合相関図を織り込んでみた。

この海外作品に過去寄与した人を特別出演の形で入れてあるのがみそ。
競艇レーサー清原樫美のモデル、三重の垣内清美は津のヒーローで過去、
垣内だけのカレンダーが発売されたこともある。



〔テイスト〕

全体的には成功作品。
ただユソンハが悪の道に誘いこまれる動機として、彼のペットが、キムに
人質に取られるとしたのが軽すぎるとの見方もある。
しかし、ここで重くならないゆた流を出したかった。

また当たり前のことであるが、映画のようなガンアクションの警戒さは書けないな
と思った。
結果、刑期明けに刑務所の前で出所を待っていたのはその犬、チロだけ
であった。
日本人記者、真鍋かおりのキャスト、釜山刑務所署長にチョウユンフアが
特別出演、総理大臣を暗殺者から守る官僚中村譲、釜山刑務所で、キムに
誘われ悪の道に落ちていく、冬ソナ好演のパクイルム(ソンガンホ 役)
も気に入っている。(中村譲が、自ら傷を追いながら小池総理を守った時の
言葉は「私は官僚です。」だった。)
ちなみに、ソンガンホとは名作映画、シュリの北の工作員で暗殺者の名前
である。
この作品はやがて、他作品が売れ出したときに真面目に韓国に映画シナリオ
で持っていくつもりである・・・
〔トリビア〕

この主役4人組はカンチュー小学校以来の友人である。
通常なら、過去のシーンと現在をクロスして、関係性を出していくのが
通常の手法だが、この作品ではエピローグで4人が全員死んでから、
小学校時代の悪がきの時代のリフレクションを出して、「俺達どんな大人
になるんだろうな」と言わせている。

これが!!!!今度の「男達の挽歌〜リメイク版〜」ではジョンウー製作
総指揮が全く同じ手法を使っていた。
感性が同じだとかなりうれしかった。ジョンウーさんは↑の下の方、キム
署長です。

□ゆたちゃんの恐怖劇場の世界
〔製作動機〕

これは、当初はある雑誌の賞金付き「ショートショート」に応募しようと、書き出したもの。
ホラーは悪夢をよく覚えておけばいいだけで、誰でも数編は書ける。
現在はネタ切れで休止しているがいずれ、再開したい。
私の得意ゾーンはユーモアホラーなので、少し本流からは外れている。

〔栄光なるイメージキャラを獲得したのは?〕

その道ではマニアックに有名な高橋真惟

ではどうぞ、お楽しみください。

さて俺の持論、ホラーは数行の方が面白い〜〜!!!じゃなくて怖い
〔いわゆるホラーの分類〕


〔発表作品リスト〕

悪夢の1〜悪夢の8までショートショート 純粋ホラー
他人格 ユーモアホラー
PATIO SFホラー
横菱軍団VS山地軍団 SFホラー

(発表以外にも雑誌投稿原稿はたくさんあります)
〔実作事例〕
ではユーモアミステリーの中から

他人格 
想定キャスト
西河 豊 黒田エル(その他何役か)

*)広田はかわせみ役、吹越満のもと妻である


他人格 

1.俺は長岡の精神系病院N病院の喫煙ルームにいた。
精神系病院はまだ、喫煙ルームがある、助かるわ〜
「ねえねえ、映画、20世紀少年見た〜?」と女が、俺に聞いた。
「見てねえよ」と俺は言った。「トモダチの顔がねえ〜わかったよ」
「ねえねえ、エルちゃん、俳優誰だった?」「い〜わない」
女は黒田エル、エルちゃんと読んでいる。黒田エルは喫茶ルームのソフアーの上に、自分の保険証を置いている。
そこには被保険者、「はりめあやの」とある。あれあれれ〜
そして、看護士さんが次の順番を呼んだ。「新道恵理奈さ〜ん、北先生の第3往診室へ」
「はい!」と黒田エルが立つ。あれ、あれれ〜?

2.1カ月後・・・目の前に、黒田エルが黒ぶちメガネをかけて、本を読んでいる。
俺は「ねえねえエルちゃん、昨日うめずかずお原作の「おろち」ってホラービデオみたらおもろかったよ!」
すると、エルちゃんは「あなた初対面の女性に失礼ね〜私は牧希よ!」と言った。
ええ???エルちゃんやんか〜癖のように、保険証が机の上に、被保険者名義は「村上真美子」だった???
そして、看護士さんは、「鳥谷貴美子さ〜ん」と彼女を呼んだ。あれ〜???
絶対同一人物やで〜

3.この1と2の現象は交互に現れた。
1も2もタクシーで帰る。俺は尻尾を捕まえてやろうと、車で両方の人格の後を追った。

4.結果は・・・別の家(マンション)に帰った。
しかし、その名義は黒田エル→東 和子(東 卓郎の妻)
牧 望→栄原 清美(一人住まい)だった。
いったい、何重人格や???

5.俺はもう、こうなったら他人のことに関わっても、しかたないので、俺もやってみることとした。
別人格を作ってみた。

石井伸:作家、黒いサングラス、トータルネックのTシャツ好き、文化人振る、女嫌い

名刺も作った、新しく行くところは全て、石井伸で通した。これは結構面白かった。
1カ月もすると石井伸になりきっていた。

6.今日は、石井伸として、AMは喫茶店で原稿用紙に小説を執筆した。
午後からは、西河に戻り、コンサルに行かねば・・・
帰ろうと思って、喫茶を立つと、ぐらぐらっと地震があった。

7.かなり大きな地震だったが、喫茶店に被害は無く、家に帰った。
鍵を開ける、がきっ、あれ開かないぞ、がきがきっ

8.すると中から、男が出てきた。「なんや、なんや、泥棒か?」
出てきた男は俺、???西河豊だった。ええ〜〜???俺がおる?じゃあ、俺(石井伸)の帰るところは?

9.しかたなく俺は、流浪した。
しかたなく、西成に流れた。缶拾い、タチンボ、肉体日雇い労働、そして、時間を見つけては道端に座り込み原稿用紙に小説を書き、浮浪者に読んでもらったが、不評だった。

10.今日も、浮浪者の泉 博に推理小説読んでもらっている。泉は路上に座り込み、真剣に読んでいる。
どうだろうか、どう言うだろうか?その時、ぽんぽんと肩を叩かれた。
「にいちゃん、火い〜もってへん?」女は黒田エルだった・・・

俺は、・・・火は貸してやったが少し、黒田エルにぼやいた。
「エル、お前のせいで・・・」と事情を話した。
女は「違うよ、私は、地堀美也子や、ずっとここおる!まあ、にいちゃん火借りたお礼や、なんでも愚痴きいたるがな〜」
と黒田エルは言った。



□天然野球少女 葵 の世界 (水島新司への尊敬を込めたオマージュ)


天然野球少女 葵の今後

この分野は、なめてはいけない。名作ものとなれば多くの人を動かすのだ。
例えば、WEB上のこの葵のフライヤー中の水島先生にいたっては、先生の漫画を読んでこの道を志望したプロ野球選手も多いし、残した言葉「球道」や、「球けがれなく、道けわし」などは座右の銘にしている選手さえいる。
(似たような事例では賭博系、福本伸行先生が、このレベルに近いところまで来ていて18歩地雷マージャン篇のトイレの張り紙「見えないものを見よ」は私の賭博標語である。)

(福本テイスト例)

葵である。まず、この話の名場面を

Epi1 運動神経抜群の葵とまったくだめな妹青葉、メンバーぎりぎりで、チームが出来上がり練習を始めるが、転校生の殿馬里子の登場により、青葉はベンチに下げられる。そこで、青葉がベンチから消え、いじけているのかと思わせておいて、青葉が応援旗を持って再登場、たった一人のベンチで「吹田レデイースがんばれ=」と熱血応援を行うのだ。こういうさらりとした話に弱く自分で書いていて目頭が熱くなった。

Epi2 大阪リトルリーグ決勝戦、今度は青葉はベンチ応援、しかし、チームメイトが相手のフエイクで、足を故障し、大事な場面で出番が回ってくる。ガチガチでライトを守る。そこでライバルの箕面ベアーズ、片桐涼子がライト狙い撃ち。(ここはリリシズムに流されず、あえて敵の弱いところをつくことで片桐の方も一種のヒール的かっこよさを書きたかった。)
青葉のところに飛んでくる、バックバックで精一杯ジャンプ、奇跡的にグラブに収まるが、そのまま片桐の球圧で青葉がぶっ飛び脳震盪、それでもチームのためにグラブから球は逃さない。しかし、(ここがツボ)ランナーは走り、ホームまで・・・
そこで、チームメイトはここまでチームを力つけた青葉の体の方を心配するのだ。(昔の阪神でこのシーンがあった。駆けつけて試合無視でタンカー呼ばせたのは佐野?フエンス激突が佐野?)

と言う風に結構、やりながら力が入ったシリーズなのだ。この話はいくらでも続きは書ける。

ここでの悩みは下らないこと、通常、こういうスポコンものはこういう終わり方すると、今度はアメリカへ選抜チームとして海を渡り遠征、そこで日本ではライバル同志だったものに奇妙な連帯感と友情が生まれ・・・というもの。

そこで、問題は敵役がジャパンより圧倒的に強くないと逆に面白くない。

なのに、今のアメリカときたらワールドベースボールでは、日本に連敗、女子ソフトでもヒロイン上野の出現で歯が立たず。
ついでに経済もダメ、強すぎるという前提が成り立たないのだ。

そこで、経済代理戦争として、中国&韓国連合軍と戦うと言うのも考えたのだが、^それもそこの浅い話だよなあ〜
おまけにライバルの名が、
リンダとかワンバックとかじゃなく、金(キム、キン)とか王(オウ)のようなラインナップになってしまう。
それも読者は覚えにくいしなあ〜で止まっている。

ナレーションは再開待っているのに

次に、これが、野球でなく今流行の女子サにして、仮定で「天然サッカー少女 誉稀」というのが書けるか頭の中でシミュレしてみたが、無理、見せ場が、
そこで強く蹴った〜ではダメでしょ!となるとどうしても必殺技、ということで、いかに野球と言うのが戦術や技術の選択や、優劣で書きやすい競技かを再認識した。


□25番目の競艇場の世界



そして、2012年、ふとまた24競艇場を巡りたくなり、シリーズ復活した!



名作、「幻の女」を特別掲載します。


幻の女 応治千代美

女子で最初にSGをとるなら、誰という質問に、今でも俺はこう答えるだろう。
「現役続けていたならば応治千代美である。」と・・・

俺は最近思うんだ。
女子オタのように思われているが、実際そうなのだが、
まだ、応治千代美の夢をまだ追いかけているんじゃないかと・・・

このレーサー、古い一部のフアンしか知らず短期間しか在籍しなかったので
各種の記録DATAから消えているので今回ご紹介しよう。
俺は当時サラリーマンでストレスに悩んでいた。もう20年以上前の話だ。
俺は夢のない毎日に住之江競艇によくいった。給料のほとんどを賭けた。
そして、女子レーサー松井繁と同期、応治千代美というレーサー走っていることを知った。
選手写真で言うと、いわゆるかわいい顔、ちょっとお公家さんのようなムードだった。
まったくのお嬢様風で当時整備時には帽子をかぶるのが流行っていたが、全然、似合っていなかった。

住之江の出走表の写真で見るとこんなほんわかした顔の娘が勝てるのか?と最初思った。
しかし、その実戦レースが・・・まさに・・・すさまじかった。
スリット全速、コーナー全速、命はなんていらないというレースだった。
そのレースセンスもぴか一
なにがすごいかというと、コーナー初動でカチンとスイッチが入るのが誰よりも早い。
そして、決め打ちで、コーナー回るのだが、その捲くり、差しの判断は、全て正しかった。

今、俺はそのころの選手手帳持っているが、デビュー2年でA2その勝率は松井繁とほぼ同じだったのである。
松井は当時枠なり、応治はアウト2本で同勝率だったのだ。
応治千代美の選手になる前のPROについては
まさに一家離散、父が家出、母が家出、弟が家出、一人部屋に残された。
最初選手募集のポスターを見たときは自衛隊募集かと思ったそうである。
その過去のストーリーが俺を更に熱くした。
そしてその応治の初優勝戦が桐生男女混合戦。デビュー1年半だったろうか、
6コースから強気に捲くっていってひと捲くり優勝。
当時はネットもマスコミもあまり競艇は発展していなかったので、俺は事後に知った。
その優勝戦に乗っていた、大阪、三谷征伸は後にこういっている。
スリットで半艇伸の出では、コーナー前にレバー緩めると思った。特に師匠の俺が5コースだったので・・・
応治は緩めてくれんかった。あいつはすごいと、あいつはすごいというレーサーがもう一人それは後で・・・

それから俺は近畿で走るときは追っかけ。
琵琶湖で応治は6号艇だった。そのレースは先述の桐生のような展開だった。
半艇伸の出、俺は応治だけを見ていた。すると彼女は、スリットで大時計を見ずに、内5艇の男性レーサー
を一瞬にらんだのだ、あれは確かににらんだ、デビュー2年半の新人がである
そして、コーナーでの全速戦、その身のこなしは、なんの迷いもなかった
レース結果は阿波のような捲くりにいったがセンター勢に突進され岸壁のほうまで・・・

女子リーグを三国まで車を飛ばして見に行ったこともある。
その時は最終日選抜戦だった。応治は3号艇、その時は逆に1艇出遅れた。今日はさすがにだめかと思った瞬間、
4カドをへさきでガードして、そのまま、全速で内3艇を綺麗に抱き舞いしたのである。まるで他選手とはふところの深さが違うというように
このレース、今でも目に浮かんでくる。
そして、伝説はこの話で突然終りを告げる。当時、一部では話題になり、週間ポストだったか写真入の彼女の特集を組んだ。
彼女を最後に見たのは、正月のオール大阪、最終レース予選特選、
当時、最盛期の鬼の野中が4コースにいた。特に住之江では野中が勝つのがお定まりだった。
まず、住之江の最終レースで野中と同じ番組に2年目の女子が組まれるていることが異例だった。
応治は6コース、野中が当然のようにローリングダッシュでまくる。
その瞬間、俺は正に奇跡のシーンを見た。
99%お定まり、予定調和で終るこの世の中でそれが崩れる貴重な一瞬を!

6コースから狙っていたように、コーナー出口で応治が捲くりざしたのだ。いやあれは捲くりざしではなかった、
カド艇に完全に仕事させてから、出口で差すという岩口昭三が良くやった出口差しだった。当時の住之江の空気は信じられない、という感じ。
赤が応治、青が野中である。見ている俺を示したつもりである。

俺は思う、あれは応治は絶対狙っていた。野中に捲くらせてからコーナー出口で射止めてやろうと・・・当時、まだ、モンキーターンはなく、お地蔵さんターンでこれをしたのだからすごい。
当時ビッグマウスだった野中も素直に「あいつはすごい」と認めた。
俺は暮れなずむ住之江に立ち尽くした。 野中
こいつは女子で始めてG1、SG取るんじゃないかと本気で思い出した。
電光掲示板はその驚きを示すように
5万台を赤々と点滅していた・・・

そしてある日、突然彼女の結婚引退の報を聞いた。

伝説の大阪のレーサー応治千代美、俺の中では今でも女子最強である。

横西選手か平山選手がSGとれば、この幻のレーサーは俺の記憶から消えるかもしれない
G1ではだめだ、多分、応治なら軽くクリアーしていたと思う。

やはりあったのだ、時々俺の夢の中で幻のレーサーが走る25番目の競艇場が・・・


赤が応治、青が野中である。見ている俺を示したつもりである。


□図書士紀子 パラレルワールド 2010の世界!
〔製作動機〕
「時計屋」以降、久々に不思議ノワールを書きたくなった。ただ、このSTORYのキャッチはパラレルワールド!
最初にこれは不思議な話だよ、と断っておいてから、それでも、逆に現実にクロスさせていくという手法をとった。

CO1 遭遇編  CO2 お別れ編 CO3 ダラス研修編 CO4 昭和の群馬編 CO5 歴史操作編 CO6 夢の景勝編
と一気に書いたが、最初から予定通り、CO5の歴史操作編だけは飛ばした。もう終わっている物語だが、歴史操作編も史実を調べていつか書きたい。
CO2では、大山崎聖天さんあたりから大阪を見て、いい景色だとと俺が言うとその景色を「破り」紀子がそこから顔を出し、これは、漫画だよ、という。
要するにあなたの周りの出来事、風景、歴史さえも誰かが作ったものだよ、という仮想をしてみたかった。というか、俺はそう思っている。
歴史編も、誰かが全てのシナリオを書き、ある歴史途中のある一定の時期から、がリアルな史実、それ以前は、偽の史実という論に俺は立っている。そうでない?そうでないあなたの先祖は、じゃ猿だ、俺の先祖は人間だ。

〔構成〕こういう構成としました。

〔ビジュアルキャッチ〕
図書士 紀子  
とあっさりしたもの・・・

これは、CO& 夢の景勝編 このドアを開けるとあの世

かなりはまった、FIn 画像!

〔あらすじと途上人物〕
〔主なキャスト紹介〕



図書士 紀子シリーズの増筆について

ともに終わった作品である。(と言っても、浅草萌木シリーズは結婚して浅草さんが円明寺団地を出て行くがハイソな地域(京都東山区)には合わず戻ってくると言うとところでぼかして終わっている。)

ここでま、来たらひとつの作品としてまとめないとだめだと思っている。というのは、2つともトータルな作品としては抜けがあるのだ。

まず、「図書士紀子」、これはパラレルワールドSTORYとして、開始しそれなりのテイストは出せたと思うのだが、ワープしての歴史編纂と言う本命の編がまだ書けていない。
(アメリカの昔についてはCO3にて書いた。)
日本の過去を避けていたのはちゃんとした歴史考証がいると思ったからだがそんなこと考えていたらいつまでも書けない。
そこで、12月にその部分を埋めようと暇を見つけてはプロット作成をしている。
ネタは夏に読んだ忠臣蔵であだ討ちを果たした47士のうち、実は一人が江戸で恋人ができていて、死ぬのはいやだ〜と預けられている藩を抜け出し、逃げると言う話。
大石主税にして、恋人は商家の「お清」にしようと思っているのだが・・・
ワープするのは、私と霧島紀子なのだが、何気ないもので、実は過去に行くと(あるいは行かなくても)武器として通用するものを持っていくという展開。
で、痴漢撃退機などは十分に武器になると思う。
こういうGOODSで、二人がプロらしく協力し合って歴史を修正するという話にすれば、面白みが出るのではと思う。
この作品は当初からその予定だったのではめ込むだけでよい。





□「殺し屋 ろ〜そく 母へ」の世界(新殺し屋のブルース番外編
〔製作動機〕

〔製作動機〕
沈んだトーンのものを作ってやろうと思った。
また、ある意味ラストも救いようの話・・・でありながら、余韻はそんなに悪くないとい難しい線。
(まったく分からないだろうが、劇団「PM飛ぶ教室」の蟷螂さんの世界)
この話は再演しそうです・・・

〔当時ビジュアルキャッチ〕



〔テイスト〕
・暗いトーンのままで進行する物語にしようと思った。
・宝子が神殿にプレゼントする「労働者、ヒップポップ」はARB「HOLIDAY」のイメージ
・ラストのイメージは踏み切りのか〜んか〜ん
〔キャスト〕
神殿瑞穂・時計屋・・・イムシュジョン
篝火響子・ろ〜そく・・・西尾まり
篝火宝子・・・

○関東軍
高木正勝・・大杉漣
水島千鶴・・・キャンデーズしずちゃん
○関西軍
新倉秀雄・かわせみ・・・吹越満
貴志川五郎・ごろやん・・・森脇健二

殺し屋決戦立会人
名古屋・小山田正絹 ・・・木村一八

TOMOちゃん・・・宝子の友達

西河豊   


そして、今読み返すと、浅草萌木さんが特別出演していた。
〔トリビア〕
ラストは、「もう楽しかったあの浅草に帰ろう」と宝子が大山崎の踏切から線路を歩いていくという設定で終わるが
大山崎駅→浅草駅は線路上つながっているわけはない・・・


■賭けろ、辺景林!の世界
[製作動機&あらすじ]
この動機は結構単純であり、尊敬する、漫画家、福本伸行先生の話に切れがなくなってきたので、自分で書こうと思い立ったのだ。
それと自分の博徒感

当初ビジュアルキャッチ

これは韓国、コロボックルに
ようこそでラストシーン
南北兵士が村が守れて
よかったなと死んでいく有名な
カット

博打は、つまるところ感覚以外の何者でもない、プロローグの中国大小博打では、辺に11回連続の目にはらせている。
というのも2進法さえも、人間の勝手な都合で作った理論であるといいたかったのだ。
その他、辺の日本での博打勝負は、
4回、平和島競艇、若松競艇、住之江競艇、そして、中小企業M&A
辺と途中合流した西河は高木組長に相場の暴落勝負(売り勝負)を仕掛けられている。
後半は、投資、経営さえも博打であるといいたかった。こっちは、異論あるだろうが、じゃあ、経営理論のとおりヒンコウホウセイに事業していたら成功するのか?いや、生き残れるのか?と問いたい。

こんな、話面白いのか?とう気もしたが結構フアンから面白いといわれ、博打小説フアンっているんだな、と思った。

[テイスト]
実は、目指していたテイストは辺と私のメインブラックのコンビ勘。



それと中国人の根っからの博打好き。

しかし、物語そのものはあっさりとした展開を目指した。
ラストは結構好きで、成功したかに見えたM&Aが西河の経営の管理不足で失敗に終わり、株を社員に譲って撤退、クリスマスの夜、八幡の街を二人寂しく歩いている風景
辺が俺を慰める。「西河、また、面白い勝負一発やろうや〜」
俺がうつむきながら「そうやな」

で八幡の街にもクリスマスイルミネーションが輝いていた。で、Fin

***よく使う、余韻を残して後は勝手に想像してもらう、「体言止め」である。

       +X'MUS イルミネーション

[キャステイング]

辺景林・・・トニーレオン
高木正勝・・・大杉漣(高木組長初登場)
山野悪美(正)・・・竹内力
サングラスのすり・・・山崎邦正
タクシー運転手・・・三木崎美雪

上田知美・・・西河が採用した、秘書・・・青木さやか

三光プレス社長
河村富雄・・・M&Aされる在日韓国人・・・田口トモロウ

曲げの坂巻・・・頑固な職人・・・桂ざこば

[トリビア]
辺の高木組長からしかけられた一発目勝負は若松競艇、MB記念だったが、その選手紹介式が、「工作員 李静蕾の人生」の後半で、TDLを張るNシステム屋の布富の部屋のTVで放映されている。その後の展開で、辺と西河はコンビで、李と遭遇するので、時間的には整合性を保っているのである。

〔今後の展開〕
当分、辺の出番はなし、最終話、「未来」で超意外な人物と差違いする予定

□奇跡へのプロローグの世界

□時計屋の世界


べにとかげシリーズの紹介と今後の展開


今後の展開紹介 

CO3 策謀 を掲載予定。
前章の最後に、夢の華 荒神教の「ZAC 松清」と「ルメール天昇」という適当につけた名前の宗教の祖を2人だしたしたのと、治安を心配する小池真理子総理をこれも気まぐれで特別出演させたので、これらを使い、

・新勢力→宗教法人 人の心に巣くう 殺し屋 代理 べにとかげ
・旧勢力→技術屋 つぼを知っている 殺し屋 代理 かわせみ ごろやん(奈良県人)
・国家権力→暴力装置付き 小池総理&関東高木組 (+官僚らしい官僚 コリアンレクイエム2009に登場 中村譲)というタッグの戦いにしよう、しかし、ここで、この精力の殺し屋がいない。

コスプレ○子というのを新登場させよう、これは、何とかという映画?何だったかな〜確か、コスプレの殺し屋は西園寺レイカだったよな?違ったかな?
この面白さは、タフネス、鉄の棒で頭叩こうが、電気ショック与えようが、へらへら笑って、全然通じない。

一説には、コスプレ葉子として、花澤葉子をそのまま使うという説もある。

また、技術屋集団には、李静蕾の人生にチラッ登場した、機械屋、岡野なにがしの再登場もありえる。

この話は、機械的トリック使わなくていいので楽です。

*)麻布の殺し屋喫茶「カノン」の沖縄出身、天串典子も登場させたいが先ほど、今回は休ませて欲しいのメールが入りましたので今節は休場です。

ああ〜そうそう、いよいよ、Dの教典の内容が少しだけ(覆面レスラーが覆面剥がされそうになる程度に)暴かれます。

こうご期待!

特別出演
俺も野尻誠人として
でるかも
官僚中村譲 天串典子

CIAに派遣され
殺人パンチ習得する

ゆたさん、お店が
不景気で今回は
休むわ!
↑殺人技はこれ、出る液体は毒液でなく、惚れ薬
べにとかげ(別称:殺し屋のブルース)シリーズの今後




(今後の予定)
実はこれが再開の具体的目処が立たず往生している。
CO2の対決篇で長谷川進をマージャン対決・コンビナート迷路対決で下し、師匠かわせみとも分かれ次のステージへというところでいったん終わったのだが、エンデイングに夢の華、荒神教という宗教団体をからめ、ルメール天昇(宮崎葵想定)を登場させた。

かわせみらの旧殺し屋軍団と、べにとかげと宗教勢力合体の新勢力、それに加え、小池真理子首相の国家権力グループと3つの軍団の策謀戦にしようと企画してそういう終わりにしたのだが、どうやら、それが大舞台装置となりすぎたようで全く書く気が起こらない。


(想定した今後の構図)




本命作だけに、重く感じてしまうという現象はあるのだが、事前設計に失敗した。というのは、殺し屋小説と言うのはもっとマニアックな設定のものであり、そこでプロの味が出るので面白いのだ。
私の殺し屋小説は大昔のVシネの木村一八主演「TUFF」を執筆の動機としているのだが、その中で、正体不明の第4の殺し屋というのが、トイレの中である男の頭をトイレの壁にぶつけて殺すシーンがあるのが、殺した後、さっと手際よく変装や殺人道具をかばんに仕舞い込みトイレから逃亡する。その一連の動作がすんだ「後で」殺された男の血が上から下に流れてタイルにぽたっと落ちるというシーンがあり、いたく感動した覚えがある。(原田眞人監督)

そういう乾いたムードの中での職人技が面白いのだ。

解決策が見つからなかったところひょんなことから展望が開けた。
仕事の帰りラジオをつけていたらKBSラジオで演歌特集をやっていて、森進一の「港町ブルース」が鳴ったのだ。
これが・・・いい!・・・実にいい、演歌は今面白い。



ということで、なぜか殺し屋のブルースと結びついた。
その刹那


という構図が浮かび上がった。

このコンセプトならなんか書けそうな気がする。
宗教団体と宮崎葵はどう登場させるか?西河得意のご都合主義でどっかにはめ込みます。

港〜港、舞鶴〜じえい〜たい


べにとかげシリーズはCO4 師弟 で第一期終了です。
いよいよ、べにとかげがかわせみが対決します。
その舞台は名古屋市栄!


□李静蕾の世界  

[キャステイング〕

〔動機〕
2008年の秋、町長との込んだ時だった。
質問攻めにされる町長を見て、この人も十字架を背負っているんだな・・・と思いを巡らしていたとき・・・
十字架、十字架に義のために磔にされる女、その時、女は
「討つならば、国家の義で討て、信念は曲げん、討て!」と叫ぶ。
当初は、国ところは実際の国名が入っていた。
この発想がひらめいたとき、頭が真っ青になり、「うおおお」か「うあああ」か叫びそうになった。
ここまで、強烈は2回目、200走以上勝てなかった、Sがトップに立ち「うおおお〜」といいながらモンキーターンをしているシーンを思いついたとき以来だった。(その時は車の中で本当に叫んだ。)
ということで、信じられないかもしれないが、この話のポイント、下にも掲示した通り、磔される場面から、磔される女の歩んだ道はと一節ごとに逆に書いていって、李が北シンギの寒村で生まれる場面まで戻った。
長い旅路だったがインパクトがきつく、必死で書いた。
その他のイメージとしては、パク総統を無理を承知で討ちにいく場面は、男組最終回の流全二郎(男組はそれで、結局どうだったの?と疑問が残ったので、完全に李を殺して、西河と辺があだ討ちに行く結末とした。
(あだ討ちといっても殺人じゃないよ、拉致された加賀さんを救出に行くと言う話し。)
そして、話はもっと戻って、李の収容所での場面は東映映画のイマージュ、卒業試験の丁度運(チョンドユン)との対決もよかった。
中間の人物交差も、↓のように趣向を凝らした、1代目からの日向時子イメージを作り、いかにも「いた」そうな雰囲気を出した。

[あらすじ〕
北シンギ人民共和国の寒村で、運命の少女は生まれた。テノン収容所に強制収用された李静蕾は範美麗に命を救われる。そして、JIPANに工作員 日向時子として渡り、壮絶な殺し合いが始まる。

〔リライト作品〕
2010年にビジュアルリライトして、再演したがだめだった、初期のインパクトには勝てないの代表例のように・・・






  ARB的で出し     映画的プロローグ           ↑悪魔の金曜日も発登場

まだまだ、書きたい毒魔対決のことや、プロの職業軍団(Nシステム屋、地味屋)のことや、丁度運対決や、北野教授殺しのことも李静蕾については語りだしたらきりがない。
〔顛末〕

そして、話は{THE HOPE FOR JIPAN」に引き継ぐ、また後日掲載します。
李は登場人物としてはあまりにいとおしく、結局殺せなかった。
記憶を消され工作員として、中国にひとわれることとした。
名前を荘美花として、その登場が、「シンガソングライター萩尾朋の失踪」にちらっとある。荘は西河と共に是永銀二の策謀でケイマン諸島の精神病院に送り込まれる。
その李=荘=当初、チャンツイー主演→釈由美子に変更は「べにとかげ」CO3 策謀に記憶をなくしたまま登場予定

どうなるのかっ、最も好きなキャラ、李静蕾、釈ちゃんの運命

は!!!こうご期待!

こんだけ書いていいたかったことは、釈由美子が好き!
ということだけとは・・・


釈由美子が医者に振られて、ひとつ学んだことがあるという。
女性が、男性に「好きだよ」と言われて、「私も」と返しちゃいけない・・・
どういう風に返すか!というと
男性「好きだよ」
女性「ありがとう」



■THE HOPE FOR JIPAN (原題 「賭けろ!辺景林 国際謀略編」)の世界
〔製作動機〕工作員 李静蕾の人生の決着編、頭の中には、ぼんやりと結末はあったが、1カ月ほど寝かせて書いた。
原稿用紙でわずか30枚、忘れもしない、11月の診断士の会員研修、松野講師の時、ああ〜今が書くときだとその2時間だけで書いた。一回もペンが止まることなく。
〔ビジュアルキャッチ〕
当初ビジュアルキャッチはなし。後に作ったのがこれ写真は李のお墓のつもり。



↓上より有名になった、Finのシーン

〔あらすじ〕
北シンギ人民共和国の異変に気付いた高木組組長、高木正勝は、西河と辺景林を北シンギに医療団に紛れ込ませ、潜入させる。既に李静蕾は処刑されていた。2人は捕えらえられるも、事変が起こり脱出する。最後は、北シンギ共和国、ルシアン連邦、思わぬ殺し屋がアンサンブルし、範美麗=加賀智美の捕えられていた、テノン収容所で物語りのラストを迎える。
〔テイスト〕
このパーツで、新たな手法を学んだ、話を頭の中でびっしり煮詰めておいて、それを全て書かずに行間を飛ばして書くと、なんか「懐かしい文章」になるということを・・・ある意味予定調和の結末であるけれども、俺は満足
こんなかんじ↓
〔トリビア〕
@私と辺が加賀さん救出途中に北シンギ衛兵に捕まったときに、画面左右から2人が、空中回転しながら、現われると言うのは、小説と映画手法をミックスしたら面白いだろうと浮かんだ。
(初期原稿では、かわせみと時計屋、リライトBARでは千鶴ちゃんと時計屋。
Aラストシーン、李の仕業と思える天災、そして、李の「カムサハムニダ」の天からの声は、体験した話。
愛犬が死んだとき、空に祈るとかなたから「うおおお〜」という遠吠えが聞こえた。
〔キャステイング〕
中国人ギャンブラー 辺景林 トニーレオン
経営コンサルタント 西河豊 渡部篤郎
関東暴力団 高木組組長 高木正勝 大杉漣
NGO 国境なき医療団 医師 塚原栄治 吉川浩次 
防衛省 高原芳子副参事官 加藤登紀子
技術師 タネや 勝山雅彦 勝谷雅彦
熱き韓国人 ユ・ソンハ ビヨンホン
北シンギ入国管理審査官 チェリウ チェジウ 
北シンギ 地下刑務官 舞単(マイタン)高橋真惟
北シンギ タクシー運転手 奏水面(チエンスイミエン)水野裕子

行方不明になった少女 加賀智美 (範美麗)梶芽衣子           
その母  加賀房江 中村玉緒

北シンギ共和国大統領 チム総統 大川豊
北シンギ共和国 工作員 李静蕾 この時点チャンツイイー 
殺し屋 時計屋 神殿瑞穂 仲間由紀恵
殺し屋 かわせみ 新倉秀雄 吹越満 
殺し屋 悪魔の金曜日  渡哲也

初の女性JIPAN国総理大臣 小池麻里子 名前よく忘れるこの女優さん

□「シンガソングライター 萩尾朋の失踪」の世界
〔製作動機〕

なにかのコーナーにふざけて、第一話だけ書いてしまったため、責任を取って
完結まで持っていった小説。
決まっていたことは最後の萩尾の残酷なシーン・・・だが実は本人が望んで手足を
切ったという究極の芸術家の話。
この姿は「家畜人ヤプー」へのオマージュ、SM小説というのは実は本人が望んでいじめ
られているのだということが言いたかった。
内容的には中国中西部紹介の小説で、西河の追跡ルートは
洛陽→西安→重慶→成都→昆明→LASA→ケイマン諸島
〔ビジュアルキャッチ〕


右下はラストシーン、四肢を自ら切断した萩尾朋
中条きよしは謀略家、是永銀二
釈由美子はかつての李、そして、現中国名、荘美花
最後の最後俺は荘のもとにたどり着くが、記憶をなくている。
〔あらすじ〕
西河は日向時子(李静蕾)のルポルタージュを書いたシンガソングライター萩尾朋の追跡を
洛陽を皮切りに、中国内陸部の都市を追う。
しかし、何か、芝居がかった周りの雰囲気に疑問を感じながら・・・
重慶の黒社会のボスにぎゃんぶる勝負を挑み勝利するが、その裏には策謀家、是永銀二
の書いた巧妙な、筋書きがあった。
最後、LASA(チベット)で変わり果てた、萩尾、そして、記憶を失ったかつての李静蕾との
再会を果たす・・・

〔トリビア〕
ゆたキャスで取り上げるとおめでた、がよくあるパターン
私は北京のお嬢様という頭のおかしい役で登場したこの人もその1人



しかし、残念ながら亡くなられた人も、池内順子さん、田中好子さんまで
合掌
〔キャステイング〕

in 列車
 →洛陽:浜田マリ
 重慶→西安:南野陽子

at 洛陽
 王英傑:陳 道明(China)
 秀美 :加藤ローサ
 徐明々:杉田かおる 
 王悦:夏木マリ
 LIDNA:スザンヌ

 喫茶内中国人A:陳 小芸(China)
    中国人B:劉 園園(China)
at 西安
 豊大人:松尾貴史
 寧魯春:北島三郎
 寧虹 :石原さとみ 

at 重慶
 連漂涼:里田まり
 SPA支配人:深浦加奈子
 デイーラー徐:山本未来

 弊悪深:香取慎吾
 張君:玉木 宏
 周迅:周迅(China)

at 成都
 呂寸前:ミッツマングローブ
 猫大人:猫ひろし

at 昆明 
 昆省委書記:大村昆
(片桐佐里 at 研修中:山村紅葉)
 萩尾朋の父:藤竜也

in 飛机(昆明→チベット)
 万寿時子:泉ピン子
 篝火宝子:佐藤未来

at LASA
 運転手:ケイン小杉
 萩尾朋:#Hへのリンク こんなところクリックしちゃだめ!
 
at ケイマン諸島
 神尾礼子:夏川結衣

in Recollection scine
 S指令員in 洛陽:石井正則

 殺し屋 時計屋 神殿瑞穂:イムスジョン(Korea)
 殺し屋 蝋燭 篝火響子 :西尾マリ
 殺し屋 ぶすばあ 水島千鶴:しず(南海キャンデイーズ)
 辺景林 :梁朝偉(トニーレオン)(China)
 加賀智美:梶芽衣子

Special thanks for
  李静蕾(荘美花):釈由美子
  是永銀二:中条きよし
  No1assasin FRIDY :渡哲也
With 西河 豊

話は完結、記憶を無くして彷徨う、李のみ次の展開に引き継がれる・・・

片桐佐里シリーズ!世界と今後の展開
[製作動機]
○小説内キャッチ
舞鶴の人たちに仕事でお世話になった。
純朴なその土地柄に引かれた。そして、舞鶴東商店街の寂れぶりに危機感を感じた。本推理を通じ、舞鶴の観光資源の良さを紹介することにより、京都北部振興の一端を抑えれば、という動機です。殺人事件舞台ですが私が犯人なので・・・

○もう一回 モノローグ 前から、推理小説は書きたかった。
書けるかどうか大いに不安はあった。
まず、ラッキーヒットは、舞鶴の振興に結び付けようと思いついたこと。


片桐佐里については、当初片桐沙里でこういう小話に登場した。

犯人「いつから俺を犯人だと思っていた?」
沙里「あなたが生まれたときからよ!」

犯人「いつから俺を犯人だと思っていた?」
沙里「作家がこの話を思いついたときからよ!」

と、これは、この犯人の言葉がいわゆる推理小説のお決まりでそれも早く思いついた方が鮮やかというのを逆手に取ったJOKEである。

[当時ビジュアルキャッチ]
第1作目は片桐BSゆたの知恵比べ風!

そして、第2作は横溝風の、美しき残酷さ!

〔あらすじ〕
file 1 お宅CHAT殺人事件
西河(ゆたさん)はある動機でお宅を舞鶴で殺す。
完璧なトリックをもって・・・
しかし、最初から怪しいと睨んだ、舞鶴警察、片桐佐脱刑事(舞鶴のサリーちやんと呼ばれる。)は、最初から西河が怪しいと目をつけ、証拠を集める。しかし、そこには完璧な密室トリックとアリバイトリックが・・・・・

file2 片桐佐里のXYZ島
片桐佐里と中小企業診断士、西河は伝統産業の島といわれる、紙子島に渡る。そこで2人の見たものはご本家当主の惨殺死体だった。
死体はXYZの形をした柱に縛り付けられていた。
片桐佐里はそお意外な動機を名推理で解き明かし、真犯人を解明するす。
しかし、それは事件へのプロローグだった。その謎は構文社主宰の「芝居劇」
もうひとつのXYZ島に引き継がれた。そして、思わぬ犯人が・・・

〔片桐佐里の当初のキャラ設定〕
【片桐佐里紹介」 ここら辺がTV的
・謎を解くと右目の奥が痛くなり一瞬気を失う。
・舞鶴でサリーちやんと慕われる。
・猫探しを良く頼まれる。
・東舞鶴映画館で映画を見て隣のラーメン屋で一人で泣く。
猫探し、映画館で涙は初回のみで終わっている。
サリーちゃんも同様、2作目では消えている。
謎を解くと右目が痛いといのは、結構つぼにはまりケイゾク
〔今後の展開〕

2011年華麗に再登場!続編、file3

片桐佐里、ここに帰還す! 〜舞鶴猟奇殺人事件〜

東京警視庁配属で、プロフアイリング知識を会得してきた片桐佐里が、舞鶴警察に帰還し、凶悪犯罪者相手に 活躍する。またもゆたちゃんはトンチンカン!

そして、大ニュース、あの片桐佐里、キャステイングが変わるかも?

釈由美子→???さてそれは、超意外な、今日京都ゆかりの人です。

今後の展開

今後の予定は既に決定していて、
起 お宅CHAT殺人事件(出稿済み、第一リライト中)
承 片桐佐里のXYZ島(出稿済み)
転 片桐佐里の絶叫岬
結 さらば片桐佐里
という題であり、現在執筆は転の3作目
4作目も構想済みということで、3作目は先日コラムした大沢先生の推奨鉄則、読ませるためには主人公、あるいは主人公のかわいがっているものを徹底的に苛めよ、で、片桐佐里は生死の境目を彷徨う展開とした。(ああ〜言っちゃった)

結は、既にあるが片桐佐里は殺し・・・ません。



片桐佐里は1作ごとに成長します。そして、4作で成長しきって惜しまれつつ終わります。

プロフアリング SARRY Kとして、アメリカで捜査研修を受けるのだ、という将来性のある終わり方をします。(ああ〜また言っちゃった!)

(その他にも、1作〜4作目で、相互に絡む面白い仕掛けを設定します。ご期待ください。)


□お惚け、ボートレーサーシリーズ 浅草萌木シリーズ
〔製作動機〕

このシリーズは女子競艇レーサーの浅田千亜希さんをモデルに気まぐれで作ったもので、結構面白く、今後の広がりも期待できそうなシリーズ
当初は、出たとこ千鶴ちゃんにゲスト出演、競艇レーサーを隠して、円明寺団地に済み、ゆたちゃんとスキヤキを通して、とんちんかんなやりとりをするも、TV放映で優勝シーンが映り、とうとう、レーサーであることがばれる。


右は、「出たとこ千鶴ちゃん」に出てきた、噂の応援団旗、燃えろ円明寺団地として、団地会長に怒られたっけなあ〜と現実と物語が、ごっちゃになる俺・・・

頼むぜい!浅草さん!
〔あらすじ 本編〕

CO1 浜名湖まで追いかけろ!
浅草萌木を追いかけてでは、ゆたちゃんが、団地の大谷さんに浅草さんがSG笹川賞の決勝に乗ったと騙されて、浜名湖まで向かう。
しかし、それはスポーツ新聞を細工したもので、実際のレースで優勝したのは、岡崎恭紀選手であった。
プレゼンターとして、表彰式に向かうゆたちゃんの携帯に、なんと浅草萌木から電話が・・・

CO2 THE GAME
円明寺団地の一室で行われる、秘密の競馬一発勝負、浅草萌木がかけたジガメという馬には思わぬ、ドバイ王の秘密が・・・
事件は夏の競艇女子レーサー6人組がわざF休み(わざとフライングしてのOFF)に言ったドバイ旅行で起こった。
散々、王様の接待を受けた、6人組みはホテルに尽された、プールで、ビキニの水着で競艇レースを実践してくれ!と頼まれる!


CO3 涙のクラウンジュエル 最終章

浅草さんもついに結婚、相手はなんと西陣署の刑事
最後の応援と思い西河と大谷さんは平和島女王杯に、しかし、浅草さんが選手証を忘れるという事件が勃発する。西河は急遽機転を利かし東京の三里弁護士に電話する。
そして、涙の決勝戦で・・・
西河と大谷さんは表彰式で最後の応援をする。

シリーズ完結編

〔テイスト〕
テイストはずばり漫画! 漫画でこまの左から右に、汗をかきながらすっ飛んでいく女性。
そして、行ったけど、何かどじして、こまの中に汗かきながら戻って くるイメージ キャラはさざえさんでも何でもいいのだが・・・ なんとなくだが、うまくその雰囲気は醸し出せていると思う。

浅草萌木シリーズ
源画像
Sの物語
源画像 下


漫画イメージを初期設定とした、もうひとつの作は「Sの物語」 なぜか「おかっぱの女の子」が立っているイメージそれが、 出だしの競艇養成学校を校長に首にされるシーンのイメージに なり物語は動き出した。

〔キャステイング〕
CO1 浜名湖まで追いかけろ!

円明寺団地 西河豊
円明寺団地 大谷富士夫さん

レーサー 浅草萌木
レーサー 岡崎恭裕

CO2 THE GAME

辺景林
伏見君

〔キャステイング〕 STORY 愛称
京都 浅草萌木 あちゃっぴい 浅田千亜希(FROM BOATRACE)
愛媛 横城寿々 よこちゃん 宮城鈴菜(FROM P LEAGUE)
愛知 永井章江 あっきい 浅香秋絵(FROM YOSIMOTO)
大阪 高橋珠代 たま 島田珠代(FROM YOSIMOTO)
広島 寺山智恵美 おねえ 寺島しのぶ
岡山 山松重子 オモミ 氏家恵

キャラ設定


ドバイでの運転手 ジオーラモ
その妻 小森純

ムリサド国王
***

騎手 ホワイト
隠れた名血場 THE GAME(ジゲーム)

CO3 涙のクラウンジュエル

円明寺団地 西河豊
円明寺団地 大谷富士夫さん

レーサー 浅草萌木
アデイーレ法律事務所 三里弁護士

碇秀人 西陣警察署刑事
浅草萌木増筆について

浅草萌木、これの抜けは浅草さんがテクノロジーレーサーらしくしっかりと戦っている場面がないのだ。
そこで、「彼女たちの闘い」という編を設けて、ある年の女子リーグをかっこよく描こうと思った。しかも、浅草さんだけでなく、横ちゃんこと、横城寿々や、おねえこと寺山千恵美、たまこと、高橋珠代も柱として・・・

そして、25番目から短編もリライトして中篇の間に挟む。
芦屋の赤信号は赤かった。
唐津の荒法師VS関門の虎(女子の戦いVERに書き換え)
というプランニングをした。

CO1 スキヤキソング (私と浅草さんの出会い、すき焼き用具を貸してくれと頼まれる話、「出たとこ千鶴ちゃん」からこの部分取り出し)
CO2 彼女たちの戦い 2013年女子リーグ戦の記録(唐津の荒法師VS関門の虎をこの章に合体)
CO3 浜名湖まで突っ走れ!(西河が大谷さんに騙され、浅草さんがSGの決勝に乗ったと思い込む、そこに出ていたのはE岡崎選手、表彰式で俺がプレゼンターになるという現実とクロスした話。)この物語Fileが見つからない、STORYは覚えているので再入力も覚悟している。
CO4 THE GAME(中東に遊びに行って水着でレースさせられる恥物語に競馬ゲームの馬CHOICEを絡めた作品)
CO5 芦屋の赤信号は赤かった(短編 ユーモア作)
CO6 涙のクラウンジュエル 浅草さん涙の女王杯初の戴冠

と軽く一冊分行くのだが、どうもテイストが、真面目に競艇のレクイエム感を描きたい部分と、全編ユーモラスな章とが混在していてよろしくない。
取りあえずはCO2の彼女たちの戦いを書き上げてからもTOTALな、調整が必要になる。
思い切ってユーモアONLYの章をカットしてしまうことも考えている。

そして、一旦、涙の戴冠で終わったこの物語ではあるが、VERUPして、再開もいいなと思い始めている。
このCO2 彼女たちの戦いも12月執筆予定である。



真ん中の画像をよくご覧ください。浅田さんの浅は実は特殊な感じです。



■花澤葉子シリーズの世界と今後の展開
〔製作動機〕

これは、出たとこ千鶴ちゃんとは逆に、動機がええ加減だった割には、
うまく行った作品。
それは「街ーTOWN」を描こうというものであった。
したがって花澤葉子は主役であって、主役ではない。主役は街である。
その街のコンテンツは商工会活動で深く私の中にある。
街とは、考えているほど表層的なものでなく、「ぶいぶい言わしてる地元の
有力建設業者(STORYではノウエル建設、井澤蝶子社長)が意外に苦労人
であったり、町長すら事情を抱えていたりする。
ただ、このコンセプトにはもとがある。それは大阪の劇団、世界一団、
「ウオーリー木下」のトリックスターシリーズである。
展開はほぼ同じ、話の中では、街の裁判官や、探偵が一番いいかげんな
役柄の設定であった。12話まで予定があったが、劇団員の変更などで、
いまだ、5話くらいから進んでいない。

*)劇団名も「Sunday」に改称


〔当初のキャッチとトリビア〕


内容は意外にシビアな推理小説、上は第2話の消えた外国人登録票の
舞台の本村家、完全密室なのだが、犯人の潜んでいたのは???


〔テイスト〕
テイストは、見たことあるような、ないような、のヂュアル感、これは2000年
TOPに出ている、「京ブランド」で提言した手法であるが当時は、革新的過ぎて
取り入れられなかった。しかし、今考えるに、安部晴明のWORLDなどは、
本当の京都の歴史のようで、そうでない、すれ違い感があり、それが面白さ
になっている。

〔あらすじ〕
STORY 歴代花澤葉子 頼まれるお仕事 事件のつぼ
第1話 消えたホームズ君 花澤葉子は新米行政書士、西河先生に頼まれた、初のお仕事はなんと、なんと、未亡人の迷子の犬探し。
根明かの花澤は西河先生とチームを組み、円明寺団地をフイールドワークで犬探しを始める。
最期には、やまちゃんと麻美ちゃん山ちゃんの活躍で、拾われていた、ホームズ君を見つけだす。
なんとホームズ君は・・・

麻生久美子
犬探し 犬を誘うものは
匂いそしてMUSIC
第2話 花澤葉子の消えた外国人登録票
花澤葉子の次のお仕事は建設業許認可。花澤は、本村家を建設業許認可で訪れるが、金庫から外国人登録票が消失する。
花澤は密室事件を名推理するが、なんと犯人は完璧なアリバイのある家族のーーーーだった。


戸田エリカ
建設業許認可 密室トリック
第3話 消えたワイングラス
福岡天神から大山崎町に越してきた万寿夢華はこの地でスナック開業を目指す。
大山崎商工会上げての支援体制であったが、ある日、書きかけの風俗営業申請書類と母の形見であるワンングラスが
忽然と消えてしまう。
支援体制に入っていた花澤と西河は犯人探しの仕事を頼まれてしまう。
容疑者は3人、浮浪者のなぞの男と地元の地権者、重野さんとなんと、実は万寿夢華の父親の町長の、真坂透!
捜査の過程で、前者2人は容疑者から外れるが、残った真坂さんも京都→大阪への完璧のアリバイがあった。
西河が推理に苦戦する中、花澤だけが事件の真相を見通していた。助っ人として、開業した水森礼子、街のスーパーウーマン、三原さんが活躍する。


遠野凪子
風俗営業法 アリバイトリック
第4話 町はバブルで大騒ぎ
JR山崎駅の観光ブース設置で観光開発を図ろうとする西河たち商工会員の前に、とてつもない大型観光プランが舞い込む。
それは、東洋環境開発の淀川河川敷をバーベキューエリアにしてボート場まで作ってしまおうという計画。
泉総裁は、商工会まで乗り込み町民を篭絡しようとする。
一方花澤は円明寺鏡田の大北さんの農地転用の仕事を引き受けるが、その地はその東洋環境の開発に絡む地だった。
悩む花澤だったが、またも金庫の中からその土地の不動産権利証が消える。
そこには、隠しカメラを利用した巧妙で意外なトリックが!




農地転用 二重密室


〔登場人物とキャステイング〕



ここまで進んだ花澤女優リレー



そして、新作第6話の主役は、期待の女優、佐藤かよ!



鍵を握る向日町署
鳥谷刑事です!
〔今後の展開〕

割れたモニュメントに
こうご期待!!
この話は、新米行政書士が、力強く、行き抜き成長していくという、ストーリーである。
いわゆるTOWNもの、街のいろいろなキャラが出てきて華を添える。
原案は、既に解散した、劇団世界一団のTOWNもののオマージュ(題名は忘れた。)なのだが、内容はあまりにていないと思う。

とことで、大山崎町は、円明寺という京都、大阪へのベットタウン地域と旧村エリアに分かれるのだが
大山崎町の商工会や政治の状況も話の中で紹介する。

第1話はベットタウン部分を第2話は旧村部分、第3話は交通の要衝の部分を描いたつもりである。

話は9話まで、なぜか、向町警察署のパテイオ鳥谷という、鳥の目をした刑事が、だんだんと影を及ぼし、色はダークに染まって
行きます。


花澤葉子の今後

これについては、何度も書いているように町が主役である。
最近、サントリーの宣伝で地名も売れつつある。

消えるシリーズ×3、大騒ぎシリーズ×3、賭けるシリーズ賭ける3と9セットとしようかと思っていたが3×4の12もいいなと思い始めている。

連作のところどころに、トータルであることを隠して最終回でそれをひとつのSTORYとして、紹介しようかと予定しているのだが、あまりに過激な落ちなので(花澤葉子は実はーーーーだった。という感じ)どうしようか迷っている。

このお話はトータルで、円環をなすというイメージを持っているので、内容、登場人物など、バランスよく配したい。

円環とはなんぞや!と言われてもイメージだけで答えられない。

そして、ミステリー調で書く場合は、警察に捜査させない軽微な事件であるいいかげんさを十分に生かしたい。

また、今後の作は数少ない観光地を紹介し、まさに、観光大使の役割も担わせたい。


■MRシリーズの紹介と今後の展開

〔執筆動機〕

この物語作成動機は、先に行政書士、花澤葉子シリーズが始まったので、「では、社会保険労務」の仕事の紹介もという安易ないただけない動機。
当初は、左ビジュアルにあるとおり姿を隠して、漫画チックなものにしようと思っていた。
ポイントは3つ
・髪の毛がぺっちゃりはりついている。
・表情が万華鏡のように変わる。
・すっとんで行って、すっとんで帰ってくる。
とこの辺である。
これではいかんとしっかりとした、キャステング、吹石一恵を抜擢。
しかし、現状でも、あまり、これといったテイストが決まらず、来ている作品。
CO2 資格立志編では社労士に合格した、水森が京都府庁内で胴上げされ、白いパンツが見えたというのだから・・・テイストレベルが低い。

STORY展開の助けには、出だしに東京、江戸川の知る人ぞ、知る、社会保険労務士の雄、河野順一氏にも名前を変えて登場していただいた。(経営コンビにニリライト篇ではここは浮き立っているような気がして割愛)
〔あらすじ〕
CO1 人事考課編 西河は会議所相談窓口で知り合った、船村ビルメンテナス社長の船村五郎から「労務管理」の仕事の依頼を受ける。
そこには、中小企業にありがちな、モラールが沈みきった従業員の姿があった。
そこで、今回、仕事の窓口となるのは、水森礼子と言う、根アカの総務係りの女性・・・西河はかつての師、東京の河野氏のアドバイスも受け、ばっさりと人事制度を変えていくのであった。
当初、2009年発表時には、人事の評価項目だけであったが2010年、リライトで、各種の労務管理ツールをWEB上で発表した。
またリライトバンでは中小企業にありがちな、やる気派とやるきなし派の社内の派閥抗争も描き、やる気なし派の田中健次郎は会社を追われる。



水森礼子はなぜか、「工作員 李静蕾の人生」で、竹川薬品の新秘書として現われ、李と千鶴ちゃん、高木組長の壮絶な対決場面に出くわし、おしっこをちびるという失態をする。

特別編「謎のエリートサラリーマン」
あらすじ 船村ビルメンテサービスのMRこと水森礼子は、新人社員の人事評価が 短期間で以上に伸びた理由がわからず、かつてコンサルを受けた西河に相談する。 そこで、西河が推理したことは??


CO2 資格立志編 
水森礼子はある日、社会保険事務所で、一般市民側に立って、奮戦する社会保険労務士の活躍をみる。
(場面は万寿さんという老女の年金の最低請求の件で、窓口で官庁の担当者と対決する谷口社労士を見る水森礼子)
それを契機に水森は社会保険労務士の資格を目指すことを決意する。
先輩の西河や、行政書士の花澤葉子のアドバイスを受け、1年間必死の努力をした水森礼子は見事、合格の栄冠を勝ち取るのであった。

なお、資格の学校D校での模擬テストで絶対追いつけない秀才派として、ロザン宇治原とオアシズ光浦が登場
これが紹介したテンプレート
〔今後の展開〕


MRの今後

これは、最初はいいかげん動機、最近になり、重要性を感じてきた作品である。




と、このようなテンプレートをどんどん載せる。

この人事評価と言う分野、実は経営管理の中でも理論の進展が最も遅れている分野である。

一言で言えば、楠田丘先生の理論樹立から全く進んでいない。

これは、変えようのない黄金の理論だどろうか?いや、人事評価そのものをしていない会社で、好業績の会社もある。

また、人事評価理論を社長が完璧に学んでうまくうまく行くのだろうか?答えはNoである。

それは、従業員のその裏をつくテクニックが進化しているからである。
何も「上に政策あれば、下に対策あり」は中国の専売品ではないのである。

要するに運用が大切であり、その運用手法どんどん吸収していかなければならないのにその種の本が出てこないという現状なのである。

この人事ミステリーというジャンルを確立してどんどん出版して言った場合、どれほど固定客が出来るのか?ものすごく興味がある。
企業の人事担当者が読む思われるだろうが、実態は、大企業のサラリーマンは人事評価される側、労務管理される側として有用な情報となる。

このMRは、STORY展開の激しい他作品と比して、じっくりとした読ませる展開としたい。それには人事労務管理と人事評価の興味をそそる事例の収集が必要だ。
次のテーマとして、このMRで社会保険労務士の仕事を紹介するのと、花澤葉子の方で行政書士の仕事を物語化するのは、両資格にとって認知と言う意味からは大いに意義があることだろう。

これが、私のその仕事をさせてもらってきた恩返しである。

面白いのは、もし私がその資格維持を放棄したとしても、このように物語の中で、紹介する分には、違法ではない。
これは、西河も物語の中で社労士、行政書士の資格を持っているという話です。
では、物語の中で、その資格を使い違法行為をしたら・・・これも違法ではない。
物語の中だからだ、これをお宅CHATでは活用した。

これぞ、資格の有効活用だろう。

といっても今すぐ放棄するという意味ではない。
そして、経費の削減という意味ではない。

それは次のSTAGEにいくために刺青を入れるということである。

この行為できる人はそういない。
新しいことにチャレンジといいながら実質は過去と同じことをしているうちに、時間は経ち、人生は終わる・・・というのがほとんどの人の人生である。

そうならないように精一杯リスクを背負いたい。
その方が力が出て実はうまくいくのだ・・・・

ああ〜それから、今回全作品の営業用フライヤーを作りましたが、吹石さんの美しいMRがビジュアル大賞です。



〔想定キャスト〕

水森礼子・・・社会保険労務士・・・吹石一恵
西河豊・・・中小企業診断士・・・西河豊
花澤葉子・・・行政書士・・・遠野凪子
谷口誠・・・社会保険労務士・・・西村和彦

船村ビルメンテナンスサービス
船村五郎社長 ・・・安部譲治
田中健次郎・・・ココリコ 遠藤
天草龍馬 伊藤淳史
池田洋二 柳沢慎吾

CO3 実業編

一応、MRシリーズはCO3をもち完結予定である。船村社長の気配りで、水森は会社から独立させてもらい、船村ビルメンテンアンスサービスとは総務事務の外注の契約としてもらう。
さあ〜いよいよ開業となるが何をしていいか?言い換えるとどういう風に営業したらいいのか分からない。
そこで、診断士の西河や、行政書士の花澤、先輩社労士の谷口に助言を仰ぐが、各先生に共通した言葉は
「水森流にやりたいようにやれ!」だった。そんな水森に思わぬ敵が、船村ビルメンテを退職に退職に追い込まれた田中健次郎が、筋違いの恨みを抱いて立ちはだかる。また、谷口社労士(ソフトボール部にも入部させる)へ抱く、水森の恋心の行方やいかん!
ということで、西河流、開業論CO3実業編をこうご期待!
CO2で田中健次郎と言うリストラ者を出したのは、この根に持って復讐劇をやりたかったのだ。
13日の金曜日のジェイソンにしても、ゴスプレの西園寺レイカにしても、細腕繁盛記の加世にしても、いっぺん殺されて、またはい上げって来る恐怖と言うのがひとつの面白さなのだ、そういう、難しい役をココリコの遠藤君は演じられると思うし、その予定で最初から配役したのだ・・・



物語の人物相関図
ふう〜疲れた!まだまだ、万寿堂の万寿時子さんとか、漏れてます、旅行より帰ってきて考えます、膨らむようにこれもって行こう!


■ぼつになった作品群


思いついたものをなんでも書いているわけではない。中には、取りやめたものもある。
ほとんどは、これ面白くないわな!という直感である。
当初のキャッチマークというのがあるが、これ結構重要で、この凝縮イメージから広げていくのです。

題名 キャッチ
マーク
こんな話になる予定でした。 保留・中止となった経緯
ラ天使のターンアラウンド なし 3人の人生を失敗した女性・・・
それぞれ、1人は札幌でクラブ開業を、1人は鳴門テでラーメン屋、1人は鹿児島で障害者施設を設立し、さつまいも製造を創業しようと志す。3人の人生は微妙に絡みだす。
実は、べにとかげが中小企業診断の資格を取ってアドバイスするという珍妙なる計画も持っていた。
自分の持っているコンサルのコンテンツを説明しようと思った。これは指導鉄則というより多くの創業者を見ていての成功する人とそうでない人の経験則であった。
ターンアラウンドとは当時流行っていた、企業再生の用語。
執筆寸前にまで行ったが、こんなもの(創業物語)面白いのか?エンターテイメント性が少ないように感じて、断念した。創業して、いかに儲けていくかのコンテンツは別手法で表現したい。
ダニエル・チャイルドの金融闘争史 ナチス収容所、ホロコーストにほおりこまれるその隙にダニエルチャイルドは脱走した。
そしてヨーロッパアメリカを転々とする過程で、不動の金融システムを作り上げる。その末裔が日本の殿上家とお話でつながることとなる。
そして、ダニエル家は代々、世界の闇の一端を担う一大勢力となる。
金融の歴史(ユダヤより)を探りその本質を抉り出します。金融とは、信用経済とは商品相場とは、ヘッジフアンドとはをお話の中で勉強できます。
投資本をいやほど読んだ時期があり、また、自分でも投資に成功したり失敗したりの経験を繰り返したので、何か小説に出来ないかを考えた。
これを断念した大きな理由は、外国人が多く登場する小説は読者も人名が覚えられないだろうとの理由。
せめても、ということで、べにとかげにDの経典(D’s Teach)として、登場する。その経典に書かれている驚愕の投資鉄則とは???
釣り女性 の話 東京の汚い海辺でホームレス堀之内一子は100円の網で釣りを始めた。
そして、それは徐々に、商売の体をなすようになる。山師、田植え師、銀行家、投資家が絡み経済圏をなし始める。
しかし、彼女両脇にはコンピュータ漁法の釣り師と、近代設備釣り師がライバルとした現れる。自給自足→交換経済→貨幣経済→信用経済の進化の基準とその是非、商売の根本とは?と問うお話・・・
この話は前半部分は小説?(寓話?)として、取り纏めWEBで発表したはずである。
商売の考え方?成り立ちとしては面白い話で某出版社の編集長にそのまま送った。(もう一編「喫茶M」とともに)
あいにくこの話の掲載はならなかったが、私にえらく興味を持っていただいて、その後、3回の雑誌特集を組んでいただいた。
そういう意味で編集者という職業はコンテンツ力を見抜く力は持っていると改めて実感した。
業火 京都大山崎の宗教団体、豊樹林の教祖、小山赤根の娘、小山広根は、神の啓示を受け、お金の昇華の方法を事業者に説きだした。
そのムーブメントは次第に大きくなり、一大祭事となっていく。
これは単に、お金を燃やすだけの話、どぶに捨てると言い換えてもいい。
ただ、どぶでは宗教になりえない。
現実問題、自営業というのはそういう感覚であり、これが理解できない限り、サラリーマンからの転身はありえない。
この話の要約版は、25番目の競艇場で発表した。(フアイルがどこかに行ってしまい今捜索中)
執筆より実践ということで自分の人生においてどんどん燃やしたい。その燃える風景の切なさが次の商売へのエネルギーを生むのである。
革命前夜 重森浩子は中東アラブに潜んでいた。アラブの革命兵士が次々彼女の意思に参画していった。
そのころ、日本では、長池房子が、学生たちを組織し、次なる時代に備えていた。
中国ではロシアの工作員、セ、リバラが次の時代の変遷に牙を研いでいた。3人はべにとかげを軸としてつながりを持ち、世界革命に目覚めていった。
あれだけのシンパを集めた重信房子の物語、今の、取材力、筆力では執筆不可能と断念。
いずれは書きたい。いつかのお楽しみという位置付けに自分の中ではなっている。
死刑囚 一家惨殺殺人をした男は、死刑執行判決に笑っていた。しかし、独房での刑執行までの、時間が男に人生とは何か?死とは何か?幸福とは何か?を考えさせた。
男は何かに目覚めるが、それと同時に死が怖くなり、亡霊に悩まされる。
そして、刑執行の日がついにやってきた。その時男の心は???
これも同上の理由で今すぐの執筆は断念。しかし、死刑囚関係の本は多く買い込み取材した。
自分の部屋を刑務所風にして、閉じこもろうか?という計画もあった。
13階段 重森浩子(仮)と死刑囚の刑執行の日がやってきた。それぞれの人生がクロスする。死刑執行官とのやり取りは???
それぞれ、どのように13階段を上がったのか?
処刑を寓話化して描くために13階段方式とした。
これは、上記2編の結果編。
死刑の方法は、13階段を昇って行くという風景にしたかった。
映画さそりの名場面、細川俊之に梶芽衣子が階段を昇らされたように・・・
重森浩子は自分のように悪いやつがいるので死刑賛成、死刑囚の男は自分がその立場になってみて、初めてその残酷さを理解して死刑反対、ともに、寸前の刑務官との会話で全貌が明らかになるという構成にしたかった。
もちろん死刑が言いか悪いかは私が決め付けることなく、読者判断
総合的に上記3冊はWEBで読むような話ではないわな、と執筆はやめた。
未来 小説シリーズ最終章 未定 あの辺景林が帰ってくる。善なる預言者、博徒者として、・・・その時日本はダニエルリカロに牛耳られ崩壊寸前であった。
辺景林とダニエルリカロの最終対決が迫る。
その地は韓国、さいしゅう島・・・日本、韓国、中国人スター軍団、パシイフイックイレブンが絡み合い結末は意外な方向に・・・・
最後、世紀のブラックジャック、そのカードはダニエルの一派によって、偽造されていたが辺はその裏をとる逆転目に思い至る。
衆目の注目の中、最後のカードは・・・
小池真理子総理が、全なる思いで全人類をかけた行動に出る。
同時刻、拉致被害から、開放され祖国に戻った加賀智美さんが、小池総理に、外務大臣に任命され、最後の魂の浄化の、行為に出でる。この3つ場面が韓国、さいしゅう島でクロスする。
人類の未来は???
これは、最終章、自分の作り出したキャラでお祭りをするというのが主旨である。
トリビアを言うと、お話の中のダニエルリカロというのはべにとかげをいったん死んだことにして、こういう形で蘇らそうと思った。
辺景林(善)VSダニエルリカロ(悪)の対決は相打ち。
辺は最後、「日本の将来?そんなもん中国人の俺が知るか?日本人が決めることだ。」と言わせようと思った。
もっと、無茶な案は救出された、加賀智美さんが、ジェット機で北シンギ共和国の山に突っ込み、モールス信号で「我が故郷に山河あり・・・」と拉致されている人々に知らせるといった計画もあった。
形は変われど、同趣旨でいつかは書く。


ゆたみにょんを楽しむ、HOW TO BOOK!を作った。

これがその、ガイドブックである。
これは50万出されても譲れないな・・・

でも、これは実は頭の中にはあった、整理されていなかっただけのこと・・・

ゆたみよんBOOK!




戯曲 気まぐれ風子(ふうこ)の煙草部屋 原作 ゆたちゃん
【製作動機】 この戯曲の製作動機は、年末、お芝居を見に行かない人のために、面白いお芝居を無料で、見てもらおうと言う試みです。
このお芝居は劇団四季のような、グレードのお芝居でなく、近畿で言うならば、梅田のHEP HALL程度の箱で、行われる小演劇というレベルの芝居です。(その割には俳優、女優人が豪華ですが、ゆたちゃんの原作ならば出たいと言うので仕方ありません。
では、演劇にまつわる、各グッズとともに、お楽しみください。

ということで今年12月は「石原正一ショー」見にいけませんでした!その恨みを込めて自分で書いてやるう〜
【フライヤー】 演劇の開催の、予告パンフレットです。演劇界ではなぜか、フライヤーと昔から言います。
どの劇団もカラーで作ります。


お芝居を見に行くと、他の劇団、他の劇場、そして、その劇団・劇場のフライヤーを厚さ3cmほど、渡されます。
よほどメジャーな劇団でない限り、このフライヤーに出会えるのは、この時だけです。(一般には流通しないと言うこと。)
お芝居観劇に来た人は、開演まで通常これをパラパラ見ます。
そして、次に行きたいめぼしいものと、捨てるフライヤーを決断します。
おかげで、ヘップフアイブビルのゴミ箱はこればかりです。
したがって、各劇団フライヤーにはかなり力を入れていて、はっとさせるものを作りたがります。
これに、文科省の補助金が使われているケースもありますが、最近は仕分けで金額減っていると思います。
そう、こんなもん劇団の金で作るべきです。
【今回のお芝居案内書】

「今回のお芝居の説明パンフ内」の脚本家(演出家≒多くは主催者)の言葉

釣った魚には餌はやらねえ〜とばかり、この説明書はぴらぴらの紙になり、白黒で挨拶文と、芝居の登場人物(キャスト)が書かれています。(人気役者を抱える劇団は、主要俳優の他での今後の客演予定)
脚本家の言葉 

なかなか、筆が進まず、ぼ〜と外を見ていると、落ち葉がはらりと落ちていました。
紅葉でした。もうそんな季節なのですね。(これが上演されるのは冬ですが・・・・)
紅葉の美しい日本に生まれたしあわせを感じる反面、もう幾たびこの紅葉が見られるのだろうか?と年齢をとっていく我が身を思ってしまいます。
私の遅筆で今回も劇団員には迷惑をかけてしまいました。
この話は若くして不幸にも無くなった私の知り合いの思い出から書いています。
もう20年以上も前の話ですが・・・
ああ〜紅葉が全部散らないうちに、書き終わらねば
   (9.23、神戸の自宅にて・・・)

では、今日はようこそ起こしいただきました。最期までお楽しみください。

【登場人物】

ここは、役名をカタカナ(あるいはひらがな)にしている劇団が多いようです。
役名の漢字の字面で余分な先入観を先に与えたくないという配慮でしょう〜

フウコ : 蒼井 優
ユミ  : かすみ りさ
カツヤマ: 勝村政信
ムトウ : 六角精児
ムラマツ: 宮崎美子

【舞台】
これは小演劇では一場面です。
一場面では展開が無く、面白くない。いや、逆です。一場面だからこそ、脚本家が工夫を凝らし、観客の創造を掻き立てるような筋運びをするのです。照明さん、効果(音)さん、音楽担当さん、小道具さんも、自分の腕で、舞台を映えさせてやろうとやる気を出しますし・・

今回はこれです!

3Dで作ろうと思いましたが挫折しました。

ではスタートです。
あ!その前にこれを
いわない勇気のある劇団は無いと言うほど、有名な言葉です。
携帯はお切りください。(演劇観劇ではマナーモードもルール違反)

【開演前BGM】 観客をリラックスさせるため、何かBGMが鳴っているはずです。REBECCAのフレンズなんかが、あれは適度に観客を和ませ、揺らしておくのにいいみたいですよ!




SSUNIT(戯曲シリーズ)の今後
*)SSとは即席の略です。

明日月末は、今後の執筆とWEB掲載のスケジュール発表なので、実質的には今日が最後のゆたみにょん第3期のラストワードである。
年末とお盆休みに読んでもらうのを恒例にしようと思っているSSUNITです。


SSUNIT 過去作品



これはお芝居の面白さってこんなだよ、というのを伝えたいと言うのと自分の戯曲つくりの練習と言う意味合いなのだが、前者についてはどれだけ伝わっているかは不明である。

一作目は、主に会話劇で、微妙な会話により人間関係やその人の背後を想像してもらう。
二作目は舞台装置を特殊にして、それが話のどこで生きてくるかを見てもらう楽しさ。
三作目は、どたばた劇だが勘違い、すれ違いの面白さを感じて欲しかった。
いずれも、従来よりあるお芝居形式です。

これは、今後も気楽にやっていきます。基本、3日連続掲載です。


今後の展開

今回のテーマは、浪花節、これも関西流お芝居の1テーマなのである。

2012年、年末は、草野球のラストシーンから、試合後ののほほんとした会話劇。

かたや真剣に草野球をやっている真面目なチーム、かたや元プロ野球選手で身を持ち崩した男たち。
元プロ野球側が勝ち、草野球チームの選手が試合後、野球の極意を聞きに行くが、元プロ野球選手は野球以外のことばかりを話し出すと言う他愛もないもの。





■おはなしつくり「ゆたWORK SHOP」

例えば、こんなイメージを先に作り、熟すまで待ちます。
こういうキャッチを先に作ると、何をしていても実は頭の中で考えているのです。



以下、その部分ごとの説明とSTORYつくりのノウハウです。

@上のケースステデイのようにまず、書く
動機がある。なくてもいいが、ないと最後まで完遂しない場合が多い。

A
テイストを決める。これは言葉にしずらいが、「さわやか」(天然野球少女 葵)でも「東映映画」(工作員 李静蕾の人生)など
なんでもいい。文字羅列が自分のイメージしているテイスト(感覚と言ってもいい)に変わっていく味を一度覚えるとやめられなくなる。
これを文中(文学中毒)と言う。スチーブンキング風とか感覚を真似るのは倒錯ではない。宮部みゆきさんなども公言してやっている。
その場合はーーーさんへのオマージュという。

B
キャッチコピーや題を決める。
映画のCMや、番組の番宣を参考にしてみよう。















ビジネス小説 T 超C級稟議を上げろ!

〔製作動機〕
これは、もともとC級ビジネスという面白いビジネススキームがあり、その普及を図るために小説化したもの。
経営コンビニ連載。

〔STORY〕
中堅機械商社 船村紹介の万年係長、新崎は、年下の貴志川にまで組織で追い抜かれ、やる気を失くしてしまう。
ある日、昇格論文を書くために本屋で西河の表題と同名の本を買い込んでしまう。
そこから神崎の船村照会の運命が大きく軋みだす。


映像化主演 豊原功輔



ビジネス小説 U 経営シミュレは穴蔵で

〔製作動機〕
これも、ビジネスゲームとして、紹介したいもの(BG21)があり、小説化したもの。
背景として福本伸行の小説やライアーゲームがTV化、映画化されるのを見て、ゲーム部分をビジネスゲーム化することによりもう少し年齢の上の層を吸収できるのではないか?と思った次第。経営コンビニ連載。

〔STORY〕
借金で首の回らなくなったP町の神崎、宝寺、日向、社長に地下経営ゲームの招待状が届く。
主催者は街の黒幕、是善!
ギャンブルづけだった神崎は特異のギャンブル感でゲームを勝ち進むが・・・

映像化主演 加藤晴彦




〔ビジネスSTORYの今後〕
相当ネームバリューを上げてから市場に出そうと思う。
というのは総合出版系でなく、ビジネス系出版から出したいからだ。

このビジネス系出版社の既成概念へのとらわれは深い。

昨年、「超C級稟議を上げろ」を東京行った際にビジネス系出版に持って行ったのだが、理解不能だった見たいで、いまだ何の返答もない。
そこが、そういうSTORYものを出していないかというと、「不動産会社のマネージャーに女子高校生がなったら」というモシドラもろ真似の本を出している。

ビジネス出版系の、当たった他社の二番煎じの傾向はひどい。恥ずかしくないのだろうか?と思うのだが・・・

そこで、市場での可能性だが、NHKの実験的番組「サラリーマンNEO」がそこそこ人気みたいなので市場余地はあると思っている。
ただし、かなり精神的余裕のある人だ。

自作については、プレリリースした。「URI AGEAGE経の真実」がペンデイングとなっていたがここで正式にボツにする。
内容はこうだった。




売れないホステス村正文子が、謎の老人と出会い、ある宗教集団を覗く。そこには、経営の経典があり、売り上げを伸ばしたい人が、信者となっていた。
というもの。ここで教祖様には沢田亜矢子を考えていた。
沢田亜矢子はトリックに出演して、仲間ゆきえ扮する、手品師、や〜まだの前で、スリットスリットと唱え、視界を割るというのを好演していた。

しかし、この話、どうも経典の内容が浮かばない。
・きれいな汗をかく ・前向きに生きるとかにしようかと思ったが、面白さ不足でボツ

お水の世界も最近トンといっていないので、こんな状態で書いても、コアな部分がない。
上野樹里と沢田亜矢子が使いたかっただけという結果に終わる。

当面は、ビジネスの世界の取材における有効な事例についてはMRに振っていこうと思う。

ビジネス小説単体でのSTORYは面白いコンセプトが生まれるまでお預けにします。





第1回 大山崎町商工会理事会 2012.8.1


「その他の連絡事項ですが・・・」
と西山静剣事務局長が言った。
ここは大山崎町ふるさと会館、現在、商工会の理事会をやっている。
決議すべき事項の
・地域限定の商品券取り扱いの件ー承認
・商工会ホームページリニューアルの件ー承認
・会員新規入会の件ー承認
は済んで後は、諸連絡事項を残すのみとなった。
ちなみに、大山崎町商工会の理事会は、会員の多い順に、サービス部会、商業部会、建設部会、工業部会の4部と特別組織となる観光部会から数名ずつ委嘱された理事14名が出席する会議である。
「お聞き及びになっている方もおられると思いますが「例の」観光開発の件で、東洋環境開発の泉社長が理事会で概要を説明したいとおっしゃってるそうです。」
建設部会の土川さんが手を上げた。
「そんなん、観光部会で受けといたらいいのと違うの〜」
チェ!またあいつか?
俺は、今年度より商工会の副会長になったとともに観光部会の部長も兼任で就任していたのだった。
「私もそう思います。」とノウエル建設の井沢蝶子社長が冷静に言った。
あの二人事前に打ち合わせしていたなと思わせる絶妙の呼吸だった。
会社ランクは方や土川がサッシ業、ノウエル建設が総合建設業と井沢社長の方が上だった。
「まあ〜そうしてくれるか?」と今年、米屋の多田さんから会長を引き継いだ伊達会長が俺達に振った。
振って沸いたような超大企業からの開発の申し出に大山崎町商工会は2分されていた。

〜以下次号〜

*)毎回この長さで行きます。
*)今回、ノウエル建設社長のCASTは荻野芽慶子さんから遊井亮子さんに変更しました。
*)この話は現実とは違います。大山崎町商工会に観光部会は今のところありません。



第2回 大山崎町商工会理事会 2012.8.1


読者の皆様は三川合流と言う言葉をご存知でしょうか?
それは、西は大山崎町(京都)、島本町(大阪)、東は、八幡市橋本(京都)、樟葉市(大阪)の間にある川の合流する場所でで京都市からの宇治川、桂川、南方からの木津川の3つの川が合流するポイントなのです。
実は、この合流ポイント、宇治川と桂川の合流場所は時代を経るに連れて自然災害などで南に南にずれていているのです。そのずれは近代に入っても続き、今の合流ポイントに今のところ落ち着いています。
そして、ここに国土交通省の驚くべき計画があったのです。(*)
この一帯は合流するために景勝のいいところで、古くから公園などもあります。
そこで、国土交通省は、環境開発して、一大エリアとして、バーべキューなども出来る設備を整えるというプランを持っていたのです。
関係するのは先ほど紹介した、京都と大阪の4市町、何度もお役人が説明に来ていました。

しかし、4つの市町が絡む計画などそう簡単に進みません。(多くの自治体が絡むので国土交通省管轄にになったのですが・・)
そこで、手を上げたのが全国的に有名な東洋環境開発の三代目若手社長、泉恭彦氏だったのです。
東洋環境開発は公園、バーベキュー会場だけでなく、JLCの協力を得て、ボート遊戯場もプランに入れました。

それに乗ったのが、建設需要が発生するのではないかと考えたノウエル建設の井沢社長を筆頭とする建設部会の部会員で、サッシ業の土川は井沢社長の手先だった。

反対派が、我々観光部会の面々で、観光開発はもっと地道に歴史資産や駅周りを中心にしていくべきではないか?というグループである。
伊達会長は建設部会員でありながら我々の地道派というねじれた関係になっていた。

俺は伊達会長に言われた泉社長の説明会の受け入れ体制をそのまま手下の花澤葉子に「じゃあ〜花澤手配を頼む」とそのまま振った。

花澤は断れるはずもない、実は、地元の大地主の大北さんの農地転用の仕事を紹介したばかりなのだ。
しかし、これがまた、東洋環境の観光開発の思惑に手を貸してしまうというねじれ構造に繋がるのだが・・・

いずれにしても、花澤葉子は、ちょっと不服そうな目で俺を見つめていた。

以下次号

*)このプランは実際にあります。
しかし、国土交通省の説明会場でこの時期になんでこんな?プランを?と感じた人は多かったと思います。多分、国土交通省のあるセクションの人たちの存在に関わる計画なのでしょう?



第3回 大山崎町円明寺団地 R棟401号 2012.8.1

花澤は理事会より円明寺団地のR棟401号に戻り、明日の仕事の準備に掛かった。

話は地主の大北さんから、牛乳を配達している中西さんに伝わり、中西さんから西河先生に伝わり、もともとそういう仕事やる気のない西河先生から花澤に伝わった。
大北、中西、西河は町でも変わり者と言われていて、そういうもの同志は波長が合うようだ。

農地転用・・・どの侍業の範疇かは曖昧である。権利に争いがある場合は弁護士、当期に関係する部分は司法書士、その他、部分的に建築士、土地家屋調査士が出来る仕事もあるし、それ以外の届け出にかかる部分が行政書士になる。

では、農地申請のメインとなる届け出はというと農地転用の申請書であり、それは、行政官庁でなく、農地委員会と言う審議機関に提出する。そして、農業委員会は意見を付して都道府県知事に出す。(市町村に委託されるケースあり。)

用意すべき書類は、
・申請にかかる土地の登記事項証明書
・申請する土地の地番の図面
・転用候補地の地図
・転用候補地に建設しようとする場合は建物の面積、位置などの図面
・転用事業をする場合には資力と信用があることを示す資料
・耕作者がいる場合には同意書

となる。資力と信用と言うのが難解だがこういうのがあるから行政書士の仕事となる。

農地は3a(アール)でたいした大きさではない。
大北さんは鏡田一帯に土地と賃貸物件を数多く所有しており、農業は趣味でやっているようなものだった。
耕作するものも麦、芋、野菜など、やってはやめてを繰り返している。

問題はその場所だった。
これが、今回の観光開発の話と大きく絡んでいた。

花澤葉子は自分で撮ってきたその周辺の写真とグーグル地図をプリントアウトして机に並べた。



〔農業一口スタデイ〕今日はこれだけ・・・



第4回 大山崎町円明寺団地R棟401号 2012.8.1

大北さんの畑は図のA地(三角地)に当たり、辺鄙な場所の、変形地である。(すぐ隣の緑の堤は国土交通省保有の堤防である。)







その3a(アール)の農地のうち、2aを倉庫にするという計画だった。

しかし、その倉庫の目的は不明確であり、巷では、いったん農地転用して、東洋環境開発に売却するのではないか?という噂だった。

下図の通り、ここから川の風景を見ながら2つの公園(淀川河川公園、桂川河川公園)に歩いていけるのだが、問題は、駅からのアプローチの悪さだった。まず、何の目印もないので、知る人ぞ知るということになる。

そこで、まずは入り口にあたり場所に何か目立つ施設を建てたいのではないか?というのが世間の推測だった。

Bのところには、歩道橋があるが、それをAの地点まで伸ばして、誘導性を高める計画ではないか?とも言われていた。

(上地図信号のところ)

その証拠に171号線より駅側にも、東洋環境の土地買収の噂があった。そこまで、完遂できると阪急大山崎駅からAポイントまで歩道橋で繋げることが出来き大いに誘導性が増す。

その降り口からの風景は写真の通りであり、川の景観はいいが何もない草っパラである。


しかし、ここに一大バーベキューランドを作ればゼロから大きな需要を作ることが出来る。
そして、川のところで、ボート場の施設を作るのでは?と噂されていた。



それだけに、大北氏の畑は駅からの位置としては重要な場所なのだが、問題は大北氏のその偏屈な人柄であり、何事にもへこたれない花澤も明日の訪問に備えて憂鬱な気分が起こりだしていた。


*)A土地のとろこは、全く架空の話です。実際は宅地です。

第5回 大山崎町鏡田 大北邸 2012.8.2

奥さんが3つのコーヒーをテーブルに置き終わると「用が済んだら出て行ってくれ」と言わんばかりに「もうええから」と大北氏は言った。
ここは、大北さんの家、例の三角のうちの東側の地続きの場所だった。
紹介者の西河先生も同行し、花澤が初対面の挨拶をして、今回の必要書類を説明した。
テーブルの上にはこの宅地と農地の不動産登記権利済み証があった。
「じゃあ〜これはいらんのですね」
「ええ〜登記所で証明書を貰ってきます。」
「では、金庫に仕舞っときます」と立ち上がり、金庫の前に立ち、がちゃがちゃと回転錠を回して、金庫を開け、一番下の棚に書類を置いた・・・ようだった。
「この金庫80万もしましてなあ〜」と初めて笑顔になった。
聞いてもいないのに「防犯?ええ〜気〜つけとります」とチラッと神棚の方を見た。
神棚?神に祈る?



「ところで〜」と西河先生が聞いた。
「こんなところにこんな大きな倉庫建てて・・」と言いかけると「あんたには関係ねえ!ただの倉庫だ!」
大北氏は資産家なので資金には問題はない。

西河先生は常々。花澤にどうしても聞かねばならないことは早めにずばり聞け、とアドバイスしていた。
実際、花澤は西河先生のそういう場面を良く見てきた。
しかし、今回は少しずれていた。
それは今回の仕事には関係なく、2人の商工会の観光部会としての質問だったからだ。

2人は、大北邸を出て、土手に上がり、東洋環境の開発の噂のあるクサッパラを見下ろした。
「どっちがいいんだろうなあ〜大企業中心のレジャーランド構想と商工会中心の地道な町つくりと・・・」
「私にも分かりません、でも、まず、この仕事をしっかりと仕上げます!」
「よし、それでこそ花澤葉子だ!」と西河先生は花澤を見た。

以下次号〜町が動揺し始めます。




第7回 大山崎商工会 観光部会定例会 2012.8.3 夜



ふるさと会館会議室、観光部会開始前
俺(西河)は、早めにつき、自分の仕事をパソコンでしていた。
週間ポステイングに入稿する軽いSTORY「行政書士 舞茸良子(マイタケヨシコ)の事件簿」のお話の入力を・・・
花澤葉子と西山静剣事務局長は、事務室で今日の資料をコピーしていた。
俺は、早めにきた観光部会の会員さんが目の前で、雑談しているのにも聞き耳を立てていた。

工業部会の田中礼子さん(株)ワックスタイルの社長の奥さん)と商業部会の福村義男(金物屋 福村)さんだ。
「あのなあ〜礼ちゃん、あの東洋環境の話、本当らしいで〜なんや、ボート場には、競艇のスター選手呼んでボートに同乗してくれるらしいで〜」
「どうやらそうらしいね〜いえね、私の、私のって言っても主人のだけど、工場に、東洋テクノって技術開発系の会社の営業マンが来て、技術協力してくれないかって、この会社が東洋環境の関連なの、なんか大きなプラン出してきて主人舞い上がっちゃって、こういうのも最近流行の地元迷惑料の出し方なのかしら・・・私も開発賛成はならんとあかんのかな〜女性部の方でもノウエルの井沢さんにとくとくと言われているし〜」
「ええなあ〜そっちは、実はな、東洋環境の開発の話が実現したら、イナイチ(171号線)沿いのイオンの物流センターが、それこそEAONショッピングセンターに変えるっちう話もあるんやて・・・そうなったら、円明寺側の商売人全滅やわ」

あっちとか、こっちとかいっているのは、大山崎町は道路体系で
円明寺と下植野と旧大山崎の3つに完全に分断されていて、下植野と円明寺の住人は実は長岡のイズミヤで買い物をするといイズミヤ商圏なのだ。
福村さんは円明寺内のミニセンター「エンダンマーケ」内テナントの金物やである。
大山崎にいると、よくこんな業種でいまだにやっているなあ〜という古い業種に出会う。
円明寺住人は週のほとんどをイズミヤで、たまに、エンダンマーケで買い物をする。

逆に、田中さんの潟純bクスタイルは、今回の開発に絡む旧大山崎側の事業所である。
何か、技術系の会社らしいが奥さんの話を何回聞いてもその事業内容は分からない。

そこに入ってきたのが、町会議員兼「エンダンマーケ」の八百屋「照正」の商業部会員の前田君だ。
前田「君」というだけあってまだ、32歳!(32歳というと大山崎商人の中では完全に若い!)
前田君もエンダンマーケの中だけに商売は苦しいみたいなんだが、3年前になぜか、急に町会に立候補して見事トップ当選!
なぜ前田君が!トップ当選と住民は思ったが前田君は愛想がいい上に「男前」なのだ。
今は、八百屋で作った借金を議員報酬で返済しているというのが町の噂である。

「ああ〜前田ちゃん、議会で、東洋環境絡みの話、でてへんの〜」
「いや、出ていないけど、俺は、反対やな、福村さんも大手に出てこられたらくうてけへん、って話をしてたんと違うの?聞こえていたで」
「前田ちゃ〜ん、あんた男前やし、商工会でお世話になっているし、選挙で入れたけど、もっと、町全体のこと考えなあかんの違うの?もう入れへんよ〜」
「そういわんと〜これ、美味しいよ〜」と前田澄夫は委員の前にリンゴを配りだした。

自分の仕事をしていた俺、田中の奥さん、金物屋の福村さんがきしくも声をそろえて、
「また次の選挙入れるわな〜」と言った。

田舎の商工会の会話とはこんなものである。
しかし、これをレベルが低いと言ってはならない、この不況下誰も廃業せずなんとかやっているのだから、と言っている内に資料が出来て観光部会の開始の時間が来たようです、では、記述の視点がまた花澤に戻ります・・・



第8回 大山崎商工会 観光部会定例会 2012.8.3 夜



7人のメンバーが集まり観光部会は始まった。
そのメンバーは、西山事務局長、西河部会長
サービス部会 花澤葉子(行政書士)、舞北文子(スナック)
商業部会 福村義男(金物や)前田澄夫(八百屋
工業部会 田中礼子(精密機械製造)
建設部会 土川浩二(建築業サッシ)
以上の選抜メンバーであったが、観光はどちらかというとサービス業、商業に関することなのでその2つの部を2名にしている。

議題は、「JRキオスク跡地」有効活用だった。
キオスクは不景気で売上が落ち、人件費と逆転しだしたことより売上の低いところは続々と店舗を閉めている。
その跡地活用が、JRにとって非常に頭の痛い話であった。そこで、商工会に有効活用の打診があり、地域の観光案内や名産品の販売を企画が急務になっているのだ。
もちろん物販部分は売れればJRにマージンが入ることとなる。
しかし、ご存知だろうか?JRは構内に10社程度の関連会社が入り込み、複雑な権利構成を成しており、様々な制約があるのだ。

ほとんど意見は出なかった。企画参加したい人でPTを組んでやれば?という意見が大勢だった。

メンバーの頭の中はこの会議の後半から入ってくる「お客さん」の方に頭が行っていた。それは30分後。

キオスク跡地の件での意見が出尽くしたところで、土川さんが言う。
「ところで、泉社長が来るんでしょ?商工会はどういうスタンスで受け入れるのよ、賛成か?反対か?」
「今日のところはフリーハンドです、もともと、この件に関しては、商工会が賛成反対いえる立場にないんです。
諮問機関でもないし・・・」と西河先生の歯切れは悪い。
「町が賑わえばそれで委員と違うかな?」(土川)
「私もそう思うわ〜」(舞北)
飲食系も観光客の流れが期待できる。
「まとめると、メリットとしては地元の雇用と集客が期待できますが、デメリットととしてはごみの問題と人の流れが変わってしまうという問題があると思います。」(花澤)
「そうそう、わたしらの円明寺方面の商売人には一銭も落ちませんわ」(福村)
「東洋ほどの大企業だったら、地元商業への対策費もいやほど持っているで!」(土川)
「いずれにしても、長い目で考えないといけないのではないでしょうか?」(西河)

ここで、西山事務局長を呼びに足山支援員が入ってきて耳打ちした。
「泉社長が来られたようです。」と言うと時をおかず、東洋環境開発の泉社長が会議室に入ってきた。

「やあ〜皆さん、こんにちわ」という明るい声で挨拶した。泉恭彦は40歳、創業家の直系だった。
髪をオールバックにしていかにもやり手の雰囲気をかもし出していた。しかし、大企業社長としてはいかにも若い、若すぎる・・・
「皆さん、実は私、晩飯まだでして、こういう時のために東洋サービスのケータリングカーを胎動させてまして・・・
皆さんも一緒に、軽食しながらお話しましょう〜」と言い、秘書の目配せすると、ケータリングのオードブルのお皿が続々と会議室に入ってきた。

えび、蟹、キャビア、フオアグラ、フカヒレスープ

この期に及んでこんなもの食べたら、メタボになるのではと心配する会員は一人もいなかった。
そして、こんなことが懐柔になるとも思っていなかった。

こんな贅沢品を食べる経験が稀なのだから・・・



第9回 大山崎商工会 観光部会定例会 2012.8.3 夜




豪華なオードブルを前に泉氏の観光開発プロジェクトの説明が始まった。
「・・・ということで、大山崎町を一大観光ゾーンの入り口にいたします。
これは、地域の観光開発だけでなく、税収の増加や地域雇用の確保につながります。
そして、商業ゾーンを作る場合は必ず地元商業者優先で声をおかけします。」
といいことばかりだ。

商工会は、この開発に賛成派と反対派に分かれているが、その反対派のラインは、伊達会長ー西河部長ー花澤会員のラインである。
会長は建設部会でありながら町のことを真剣に考え、反対の立場に立っているのを知っていて、その考えに賛同をした西河と花澤がラインを組んだのだ。
しかし、先生業は観光開発にあまり影響を受けないと言うところに弱みがあると言えばある。

しかし、西河先生は、そしらぬ顔で、東洋サービス提供のオードブルの蟹や海老を食べていた。

花澤はお世話になっている伊達会長の顔を思い浮かべながら、フオアグラを・・・食べた。

駅前観光開発(阪急、JR山崎駅から歴史資産へのルート)の計画図を思い浮かべながらキャビアを・・・食べた。

お、美味しい
美味しいものはどうしようもない。

その花澤に泉氏が挨拶に来た。

「花澤さん、泉です、よろしくお願いします。ここに来る前に地域の地権者の皆様にも挨拶に言ってきました。
大北氏の件はよろしくお願いします。」

「え!は、はい」

普通ならそういう話は隠すのではと思いながらも泉氏の名刺を受け取る。

会議室全体が泉氏の手のひらの上・・・皆、和やかに食べて談笑している。

これでいいのか?商工会?と思いながらも箸が止まらなかった。

***

会議は終わり泉氏は大阪のホテルに帰っていった。

西河先生と花澤は残って反省会をした。

「泉社長にはあんな感じでよかったかな?」

「って先生、珍味に舌鼓していただけじゃないですか?私もだけど」

と、そこに花澤の携帯のメール音がなった。
こんな時間にと思いながら画面を見ると

「今日はありがとうざいました。機会があれば、2人で食事しましょう。
泉恭彦」

とあった。


第10回 大山崎町円明寺鏡田  大北邸 2012.8.4




大北邸につくと今までの、ケースとは違う展開があった。
事件が起こったことは同じなのだが、今回は刑事が着ていた。
知っている顔の鳥谷刑事もいた。
***

大北より携帯に電話が掛かってきたのは午前11時頃だった。大北の切羽詰った声に一瞬、また、何か消えたのか?ひょっとして、あれ?っと思うより先に、
「花澤さん、き消えました。この前お見せしたここの土地の不動産権利書が・・・」
やっぱり・・・
確かあの書類を大北は金庫に入れたのではなかったか?と思いながらすぐにかけつける約束をした。

***

向日町警察署の刑事による事情聴取は終わったようだ。
事件発覚が朝9時、警察への連絡が9時半、刑事の事情聴取が始まったのが10時、1時間はやっていたわけだ。

「また会いましたね、花澤先生、実は最近よく大山崎に来ているんです、意味不明の小さな事件が起こってまして・・・」と鳥谷刑事は言ったが、同行しているもう一人の狐顔の刑事に気を使ったのか?それ以上は、口をつぐんで「じゃ」と大北邸を出て行った。

「朝、起きて、この部屋の鍵をあけて、金庫をあけたらなかったんです。
ええ〜昨日の夜まであったんです。ええ〜一回出しました。
午後5時頃来た泉恭彦さんに金庫から出して見せたんです。
ええ〜それからすぐ金庫にしまってダイヤル錠をかけたんです。それから、部屋の鍵をかけて寝室に行って、朝起きて開いたらなかったんです。」と蒼い顔で言ったが、「絶対誰も入っていません、実は証拠があるんです、あの神棚、この金庫に向かって、隠しカメラが仕込んであるんです。」






じゃあ、解決はすぐじゃん!と思った花澤だったがこのビデオが更なる謎を提供するのでした。




第11回 大山崎町円明寺鏡田  大北邸 2012.8.4



花澤が大北氏から説明を受けたその日のざっとした流れはこうだった。
夕方5時に泉氏の訪問を受け、この応接室の鍵を開けた。
この土地の形状の話をしながら、いったん金庫から権利証を出した。
そして、泉氏の面前でその権利証を金庫の中にしまう。
大北氏が辞するとともにこの部屋の鍵を締める。
そして、朝まで施錠状態で、朝、部屋開場後、すぐ、金庫を開けたしためたところ紛失が発覚という流れである。
今日の朝以降は警察も来て、この部屋内は人が出入りしている。

時間の経過などは花澤メモの以下の表を見た方が分かりやすいだろう。



そして、隠しカメラのビデオを早送りで見せてもらう。

時間を追って、大北氏の言った通りの風景が展開される。
ビデオは無音なので、会話内容は全く分からない。画面の色もついているのか?いないのか?分からない?状態である。
また、9時に部屋の鍵を締めてからの夜の時間帯は全く暗室状態で画面は真っ暗なままである。
しかし、人の進入した気配はないし、この真っ暗な状態では金庫の位置や、金庫ダイヤル錠のナンバーが見えないだろう。

本日の朝、大北氏が金庫を開けて紛失を察知してからはかなりあわてた風景が展開されている。
金庫前のマットをひっくり返して、その下にないか?まで確かめている。
しかし、確かに大北氏が、金庫からは一切何も出していない。

「あ!止めて!」と花澤が言ったのは一箇所だけだった。
それは、大北氏と泉氏がソフアに向かい合って、話し合っている場面だった。
テーブルの大北氏よりの位置に権利証が載っているのが見える。

そこに、奥さん(多恵子さん)がお盆にコーヒーを載せて入ってくる。5:32だ。
奥さんが、コーヒーをテーブルに置く動作をしている状態のときは金庫側が奥さんに遮られて一瞬見えなくなる。(下図参照)



そこは花澤は了解していた。
その後だ、その状態で一瞬奥さんと、泉氏が驚いたというような、感じで眼を見合わせる一瞬があったのだ。

何が?あったのか?

「これはね〜多分、私が妻に例の調子でコーヒー出し終わったらすぐ出て行きなさい、と叱ったのところです。
まあ〜話しの内容が聞かれたくなかったのと、角度的にこのビデオのビデオのじゃまになるのが分かってましたから。
妻は体裁が悪いので泉さんの顔色を、泉さんもびっくりして、妻の顔色を一瞬見たんじゃないですか?」と言った。

当然、奥さんがフレームアウトすると権利証は元のままの位置にある。
そして、確かに、金庫の中に、大北氏が書類を仕舞ったシーンも映っている。
この前と同じ、腰をかがめて金庫の一番下・・

念のために、金庫の中を見せてもらう。
金庫の中は3段になっていた。書類を置いたのは一番下の段。



「大北さんこの缶なんですか?」
大北は缶を取り出す。
かえるのマークが入っている。
「花澤さん、中身はこれです。500円玉貯金箱です。500円を大切にしないと、お金は貯まりません。」
500円玉?まあ〜いいか?と思い、
花澤は推理を始める前に、今後の仕事のことを説明した。

「大北さん、この前も言ったように、農地転用は土地の不動産登記簿謄本を上げますので権利証は必要ありません。しかし、その後売買する場合には必要となります。もし、どうにも出てこない場合には事前通知制度というのがありまして、登記所に申し込めば、トン人確認の意味でこの場所に真正なる所有者ですか?というお尋ね書が来ます。それに応答するすれば、権利証を持っているのと同じ効力となります。」と説明した。

すると、大北氏は困った顔で「いや〜花澤さん、もし、発見されない場合は、縁起が悪いので農地転用はやめにしようか?って今思い始めたんです。」

花澤の頭の中を様々な疑念や思惑がぐるぐるとめぐった。
この大北氏の態度の変化は?何?

完璧な二重密室状態から金庫内の書類は消えるはずがない?どこに行った。

そして、何より?ビデオの違和感?この前、西河先生と来た時に金庫を見た時と?画像が一箇所だけ違うと感じたのだ。

さて!花澤が感じた「この前と違う箇所とは?」
風雲急を告げる展開!次号を待て!


第12回 大山崎町円明寺団地1棟403号 2012.8.5



俺は目覚めてすぐに、パソコンをつけ、インターネットの松井証券のSiteを開いた。



東洋環境開発は今日も暴騰している。

暴騰しているということは、証券市場が開いているということであり、俺はそれ以後に目を覚ましたということである。

深夜のオリンピック観戦でどうしても夜が遅くなり、朝も遅くなる。
〜しかし、陸上100m競争で、中国の「金珍説」が金メダルを取るとは〜

いや、株式の話、東洋環境開発だけでない。

東洋サービス、東洋設備、東洋ホテルも連動するように暴騰している。

東洋環境開発に特に優れた何かがあるわけではない。

バブル期に起こったデイベロッパーの手法そのままにやっている。

当町に起こったような騒ぎを日本の各地で起こしている。

特に過疎地は、観光事業はしたいのに、資金はない、人材はない、プランはないのないないずくしなので、プランを実行していくのは赤子の手をひねるより簡単なことだった。

金融機関はそのようなバブルっぽいプランにはいまや資金を出さない。

それは、株式市場の直接調達だった。

泉恭彦は会社の技術ではなく、自分を株式市場で売った。

マスコミに盛んに露出して、芸能人との浮名を流した。

今期、成績の悪いプロ野球、横浜DeNaの買収にも名乗りを上げている。

弁が立つことをいいことにニュース番組などにも登場していた。

そう、これとて新たな手法ではない。堀江貴文のやった手法だ。

しかし、ホリエモンとは一点だけ違いがあった。

泉恭彦は、創業家の三代目御曹司であり、毛並みが元からいいのだ。

しかし、この町もますがままにさせておくしかないのか?

だが・・・東洋グループ全ての株を上げていくなどやりすぎだ。

こんなやり方にしても長続きするはずがない。

ちょっと、仕掛けるか?

花澤に携帯で、いや、その前に・・・インターネットで、「コアな人たち」に書き込みで呼びかけた・・・



第13回 大山崎町円明寺団地1棟403号 2012.8.5



俺はまず、2chに、東洋環境開発の最近の快進撃と泉社長の言動はやり過ぎではないか?というCHATを立てた。
CHAT名は「東洋環境開発って」である。ここで奇をてらうのはあまりよくない、誰でも入ってこられる題名つくりが第一義だ。

そのバブルっぽい事業内容をやんわりと非難した。

そして、競艇関係のCHATで作ったヘビーな仲間4人にメールした。

ヒトミちゃん:東京所在、実は男、プログラマー
肉万太郎:東京所在、大企業サラリーマン
ネット住み込み女:愛知所在、多分女性、フリーター
阿佐ヶ谷子猫:東京所在?、男性、多分何かの職人

それと、前回の浅草萌木選手登録票携帯忘れ事件で知り合った東京のアデイーネ法律事務所の三里弁護士だ。
HNは横山やすし!彼女が最強メンバーだ。
メンバーにはわが町が東洋の無茶苦茶なプランでピンチと言う主旨を伝えた。

さあ〜戦闘開始だ。9時半にCHATを立てて、10時には
「東洋環境開発って」(15)と書き込み件数が伸びた。

CHATは、更新されるほど上に出てきて、見る人もその書き込み度を見て参戦してくる。
「ゲーマー」の参加者達は、HNも変えて複数書き込んでくれているようだ。

俺は、そろそろ「あいつら」が入ってくるぞ!と思った。

おお〜11時に書き込み件数が
「東洋環境開発って」(29)
とかなり勢いが付いてきた。

ピンポーンとチャイムがなり、携帯で呼び出していた花澤葉子が来た。

まず、俺が今やっていることを説明した。
そこのろには、「東洋環境開発って」(35)と件数も伸びていた。

最新の書き込みを見る。
概ね、東洋環境開発批判の賛同の書き込みだったが、中に、

35 へんねし:2012.8.5 AM11:5
「このゆたちゃん(西河のHN)ってこんなことでCHAT立てて馬鹿じゃないの?暇!暇!暇!」

いよいよ、きおったな!CHATあらし!

「これは、お役人じゃないな?」
「お役人?」と怪訝な顔をする。

「政府のある「部屋」に、10人ほど、こういう書き込みが盛り上がるのに水をさす書き込み人がいるんだ。
こういうのは反論するより、レベルの低い書き込みまたは個人中傷をして、しらけ差させてしまうんだ。
中国には倍の20人いる。中国も「消す」ばかりじゃないんだ。まあ〜政府のお役人がパソコンの前に張り付いてそんなことしていると思うと滑稽だがな・・・」

俺は、この35番の書き込みは単純なので一般人だろう〜と判断した。

CHATの話題が一段落すると花澤が大北邸で起こった事件を説明した。
大北氏もこの事件解決をしてくれたなら報酬を出すといったらしい。

俺は「隠しカメラ、コーヒーを出す奥さん、奥さんを怒る大北さん、蛙のマークの貯金箱・・・」とつぶやき、今回の謎はほぼ解けたと思った。

「おい、花澤!この前、訪れた時と一箇所違うというのは、−−−じゃないか?」

「・・・そうかも」

「じゃあ〜後は動機だな?それも想像付くが・・・花澤今答えを言ってもいいが、お前の成長にならん、これを今日一日で読め!」
と森博嗣の名作「全てはFになる」を本棚から取り出し渡した。

そして、「お前に頼みがある、この前の会議後、泉氏から食事のお誘いがあっただろ、あれに乗ってくれ、そして・・・」

と誰もいないのに花澤の耳元で丸秘作戦を囁いた。

思わせぶりなこの展開、次回を待て!


第14回 大山崎町大山崎 喫茶アンブレラ 2012.8.6



喫茶アンブレラのTV画面はロンドンオリピックの柔道金メダリストの松本薫が取材に答えていた。

「この眼は本当に見たんだろうな〜見えるときがあるんだよ・・・見ちゃいけないものが・・・」とつぶやくとアンブレラのママの松本さんがぷっと笑った。


俺は朝起きて、松井証券Siteで東洋環境開発の株価(横ばい)を確認し、2chで東洋批判の書き込みが100件を超えたのを見て、「中国進出サポートセミナー」4回目講義のレジュメ作成に入ったがどうにも煮詰まって場所を変えようとここに来たのだ。

喫茶アンブレラのご主人松本さんは2年前に急逝された。奥さんも当時より年金需給世代だったので、店を閉めるか迷われたが、こられる地域のお客さんと自分の生きがいのため事業継続を決意された。
それ以来、商工会の会員も客として顔を出すようになり、奥さんも時に商工会会合に出席するようになった。
ONE FOR ALL、ALL FOR ONEと言うと言い過ぎかもしれないが、地域の商工会はいまや年配の事業者の心意気で持っている面がある。

俺は、いろいろと宿題やら、仕事を押し付けた花澤が心配になり、(本心は暇なので)携帯をかけ呼び出した。
20分後、花澤がカブでやってきた。
「先生!面白かったので「全てがFになる」徹夜で読みました。」
「何が言いたかったかも、」と俺が言い終わる前に
「分かりました、後は動機だけですね!」

「トリックは分かったのか!」(分からない人だけこれを読んでください。#密室へのリンク
「分かりません!」

俺はよしもと新喜劇風にテーブルについていた肘をがくんとやった。
その力でアンブレラのテーブルが微妙に揺れ、お冷が少しこぼれた。

「はい、今、分かりました!」と花澤が言った。

10分後、俺と花澤は喫茶アンブレラを出た。
「じゃ、行こうか!」
俺は車を右に、花澤はバイクを左に出そうとする。

「おい!大北さんのことろに行くんじゃないのか?」
「西河先生何言っているんですか?昨日、泉社長に食事奢ってもらえと言ったじゃ無いですか!これから正装して梅田の新阪急オリエンタルホテルに行くんですよ!」
「ああ〜そうだったな、じゃあ〜夜更かしするなよ〜」と俺は言った。

お色気が期待できそうな展開で以下次号!

速報的に!次回、花澤VOL5 「町内裁判で大騒ぎ!仮」の新花澤モデルは・・・
最近お気に入りの多部美華子に決定す!










一人推理談義  「密室もの」

今まではスナック文子で、花澤と私が推理談義をして、それが読者用ヒントになっていたのですが、思い切って今回スタイルを変えました。

今回もVOL2「消えた外国人登録票」と同じく密室についての考察です。

密室で殺人が行われるというのはロジック上おかしい訳ですからどこかに仕掛けがあるはずなんです。

私の分類で行くと
(a)館にトリックもの
これはVOL2で解説したもので、
・山村美沙の「花の棺」などの柔らかもの
・島田荘二の「斜め屋敷の犯罪」などの特殊建築ものがあります。
切れ味があればこれは面白いです。

(b)次に錯覚で密室が構成されたもの
これも、うまく勘違いが誘導されていれば、評価されます。
・デイクスンカー「皇帝の鍵タバコ入れ」
・綾辻行人「時計館の殺人」(推理作家協会賞受賞)

(c)それで、これが今回のテーマなのですが「被害者が協力もの」というタイプがあります。
被害者が自分の意思で内側から鍵を締めれば密室は構成されるのです。
しかし、これには大きな問題点があります。
「被害者が死の間際に密室構成に協力するか?」と言うのもので、誰でも、^死の寸前はそんなことが吹っ飛ぶくらいの一大事の状況なので少し弱い訳です。

しかし、密室は密室で殺人でなく、今回のような・・・ということなんです。





(ここからは森博嗣の「全てがFになる」のネタバレが含まれます。)





事例の森博嗣の「全てがFになる」もこの変形で、二重密室の中で、幼児が死ぬというお話で、犯人は一重目の密室にいた母親の科学者、真賀田方四季でした。
という結構ありふれたストーリーなのですが、不可解さを全て動機に集約していて、その動機を最後まで明かさないのです。
そこが「理系の推理小説は動機などどうでもいいのだ」と言わんばかりに割り切っていて、その割り切りが妙に新鮮で、印象に残ってしまったのです。


第15回 大阪北区茶屋町 ホテル阪急インターナショナル25F マルメゾン



茶屋町の阪急ホテルの25FのBAR「マルメゾン」はフレンチのシェフによる創作料理の店であり、窓際の席は(予約必要)大阪の夜が一望である。
雰囲気も値段もある種庶民的な店であるが、センスのある人は相手に気使いさせたくないためあまり格式ばった店は選ばない。

花澤は泉氏を前に、優雅な気分で、デザートのマンゴープリンとフルーツカクテルを飲みながら夜景を見ていた。
河川べりの開発プランの進捗状況の聞くべきことは聞いた。

「ところで、花澤さんは開発に対して賛成派ですか?反対派ですか?」
一瞬ドキッとしたが、
「一応反対派に近い中立派ですが、開発絡みで仕事が入ってきたら私はします。仕事で贅沢言っていられる状況ではありませんから・・・」
「商工会で反対派の筆頭は誰ですか?」
「それは・・・よくわかりません、大山崎町は賛成派のふりをしていて実は反対派?その逆の人もいますから」
「アハハ、賢い答え方だ、しかし、それが、正解かもしれないな?小さな町でありがちなことだ」
それを切りに二人はレストラン「マルメゾン」を出た。

2F、ホテルロビー
泉恭彦は「花澤さん、まだ9時だ、これから北新地にタクシーで行きますか?それとも・・・最上階のSWEETは1カ月抑えてあります。」
と言って、花澤の肩に手を回した。
お金、仕事、優雅な生活、プライド、小さな町・・・10個くらいのWORDが頭をよぎった。
花澤は泉の手を払いのけず、優しく両手で包み込み、前に手繰り寄せるようにして言った。
「松本薫の一本背負い!」
泉恭彦が前につんのめる。
「泉社長さん、これは、今の環境に対するセンチメンタリズムではなく、思うことがあるんです。やはり、あの川べりのくさっぱらの風景残しておいたほうがいいんじゃないかと、豊臣秀吉と明智光秀が戦った山崎の合戦はあの川を対峙して、始まったんです。東洋環境開発の開発しようとしているのは、明智方の方です。だから、兵どもが夢の後の風景を開発しちゃうと何が悪いことが起こるんじゃないかと?じゃあ〜ご馳走様でした。」と阪急梅田駅に向かって歩き出した。
唖然とする泉恭彦は自分の顔にフオーカスがあたっているカメラがあることに気づいていなかった。
***

大阪梅田のNシステム屋、柊信吾は、デジカネで連写しまくって
「甘い、甘いなあ〜泉君、上場社長とは考えられんわ・・・10万、2社、かける20万!ゆたちゃんサンクス!」とつぶやき軽やかに中津方向に走り去った。

こんなこといいのか?で以下次号、いよいよ謎解きに!



第16回 大山崎町鏡田 大北邸 2012.8.13

*)今回大雨により、表題の地域もかなり浸水しました。



大北邸の応接室で俺は初めて、花澤は2回目のビデオ観戦が終わった。
「大北さんありがとうございました。ほぼ分かりました。そこで、事件の解明の前にお聞きしたいことが何点かあるのですが?」

***
2人が喫茶アンブレラで会った日、そして、阪急インターナショナルのマルメゾンで、花澤が泉社長と会食した日より、事情があって大北氏訪問は一週間ずれた。
花澤には大北氏より謎は解けたのか?という督促の電話があったらしい。

***

「どうぞ、なんなりと聞いてください」
「では・・・大北さん、前の打ち合わせの時、そして、今も大北さんは応接室の奥に座っておられますね。しかし。、泉氏が訪問された時だけ、奥に客である泉さんを座らせています。心理的に見て、座席で個人が落ち着く場所は決まっていて、変えたくないと言う心理が働きます。これはなぜですか?」
「・・・特に泉さんが来たときには意識していませんでした。」


(このレイアウトと見ながらお読みください。)


「そうですか?次の質問なんですが、このビデオに映っている金庫前のマットと今そこにあるマットは少し違う気がするんです。
色は同じ白ですが、ビデオの中のマットはもっとふわっとしている気がします。」

「・・・」

「お答えになりませんか?いいです。では、この前、不動産権利証が消えた時、土地の転用はやめにしようか?と言っておられましたが今のお気持ちはどうですか?」
「ええ〜花澤さん、それなんですが、転用をやめると言う方に心は動いていますが・・・揺れています。農業なんて・・・だめですから・・・

「では、最後です、ビデオの中で、泉氏と対面しておられる時に、奥さんがコーヒーを出されるシーンがありますが、大北さんは突然、大きな声で、奥さんに要が済んだら早く出て行くように言われていますが、なぜあんなに大きな声を出されたんですか?」
「それは、・・・言葉どおりの意味なんですが、もう一点、ビデオを見ていただいてお分かりになったと思うんですが、ちょうど妻の立っていた位置は、隠しカメラが金庫を映しているのを遮ってしまう位置なんです、だから・・・」

「わかりました、大北さん、不動産権利証を消したのは・・・
あなたですね!
と花澤はとうとう、「犯人」を指名した。

クライアントでもある大北氏に向かって指を差したりはしなかった。

さて、問題解決をほぼ、網羅しているこの4つの質問、あなたの推理は?




第17回  大山崎町鏡田 大北邸 2012.8.13



「わかりました、大北さん、不動産権利証を消したのは・・・あなたですね!」


(このレイアウトと見ながらお読みください。)



大北氏は驚きぐっとこらえ
「花澤さん、説明してください。私は被害者ですよ、困るなあ〜無茶を言ってもらっちゃあ〜」
「はい、説明します。今回の謎は簡単でした。消去法で、奥さんも泉社長も金庫に近いていません。
後は、大北さんがいかなるトリックを使ったかロジックで詰めていくだけでした。」
「・・・」
「密室の分類に加害者と被害者が協力し合って密室を構成するというのがあります。
さしずめ、このケースの場合、金庫を開け閉めした大北さんが加害者で、金庫内の書類が被害者です。」
「それは、ただの書類だ、人じゃない!」
「そうです、ただの紙です。こんなものどうなってもいい。」
「それは・・・言い過ぎです。私にとっては虎の子の大事な資産を証明するものだ!」
「ええ〜そうです、。だから消えたのは偽ものの書類です。あなたは泉社長の訪問を受けて、金庫から権利証を出し、それで、権利関係を説明している。だから最初は本物の権利証だった。」
「そうだろ」
「それが、すりかわったんです!このビデオは金庫の他に大事なものを映しています。それは、もちろんこのテーブルの上の権利証です。
でも、一瞬、その書類が隠れています。奥さんがコーヒーを出した時です。
金庫も隠れています。奥さんが画面を遮る位置に立ったとき大北さんは大きな声で、叱るような声を出しています。
これは後でビデオを見る人の注意をうまく誘導しています。うまいトリックですね、本当に隠したいのはテーブル上の書類だった。
いや、言い換えましょう!書類を偽ものとすりかえる手元だったのです!」

「・・・」


第18回 大山崎町鏡田 大北邸 2012.8.13



「そうなると、大北さんが奥さんに大きな声を出して、叱った意味が逆に分からなくなります。」
「そうだろ〜」
「画面を見ると大北さんが、大きな声を出した効果が2つあります。それは、奥さんがコーヒーを出し終わったら、長居せずに部屋を出て行くこと、もうひとつ重要な変化があります。それは、泉社長がその声に驚いて「奥さん」の方を見たのです。奥さんもその瞬間、泉社長の方を見て視線が合ってます。」
「・・・」
「大北さんの大声は実は泉社長の視線をぶらすことが目的だったんです!
その瞬間、大北さんは書類をテーブルの下の偽ものとすりかえた。大北さんがこの日だけ手前の方に座ったのは、奥に座ると奥さんがその位置に立っていても微妙に手元がビデオに映ってしまうんです。」


「・・・ここまでは当たっているとしても、書類が金庫に仕舞われ消えた疑問は残る!」
「それもこれから説明します。
大北さん、この金庫、中に少し異質なものがあります。それは蛙のマークの貯金箱の缶です。
そして、その日だけ、置かれたふかふかマット、これで後の帳尻がつきます!」
ここに至って大北氏はぐっと下を向いた。
「花澤、一節だけしゃべっていいか?コンサルタントは聞いているだけというのが苦手でな。」
「どうぞ、推理の過程に関係ない部分を・・・」

「では!コホン、私は今の推理小説は演繹法に頼りすぎていると思っています。
どういうことかというと、作家の論理構成だけで全て済むという考えです。現実は、日々様々な技術が研究開発され犯罪手法も警察の操作方法も進化しています。それらはあえて公開されません。
生体認証、交通規則違反点、グールグアース、Nシステム・・・

警察は我々が思っている以上に様々な手法で情報収集、情報蓄積しています。

犯罪手法も、例えば今、パソコン通信が日々進化していますので将来、メールの添付部物を開けるだけで殺すことが出来る「不快なもの」を送信出来る時代が来るのかもしれません。」

「もういいですか?西河先生、帰納的推理の解説ありがとうございました。」


「今、西河先生より、説明のあったとおり日本では、いや世界中で、面白いものが研究開発されています。
日本製紙パピリオ 株式会社、この会社は水に溶ける紙の開発をしています。
ここまで言えば分かりますね、水を入れてあったのは蛙マークの貯金箱です。
幸いなことにビデオでは金庫の奥までは暗くて映っていません。入っているのは硬貨なので特に問題はありません。
あなたは金庫に偽もの書類を入れた後、その缶を横に倒したんです。
倒した缶からは水がこぼれ、じくじくと書類を溶かし、金庫の扉の下の隙間から、時間をかけてふかふかの吸水性のマットの上にこぼれだしていったんです。」



「うっ」
「ビデオを見ても画像が粗く、その水がこぼれているのは分かりません。
紛失が発覚した瞬間、大北さんはパニックになったように、マットの下まで見ていますが、あれは、マットをビデオの画面外にほおりだすのが目的だったんです!金庫内の水・・・それは、缶を倒してから刑事が到着するまで約半日ありますので十分乾くでしょう。」
「花澤さん、ここまでの説明は分かりました。」
「はい動機ですね・・・


第18回 大山崎町鏡田 大北邸 2012.8.13



「はい動機ですね・・・ここからは大北さんの気持ちですので推測が入ります。
大北さんは泉社長に土地を売るようなことを言ってしまった。そこには、多分、接待攻撃か?金銭による買収工作があったのでしょう?

しかし、いざとなると気が引けてきた。

多分、転用の段になって地元の自然や風景に愛着があったことに気が付いた。
しかし、泉氏との約束もある。そこで、権利証を消してしまえば、泉氏へ、そして、地元の開発推進派の人への売らない言い訳とならないかと考えた。
すると確かに消えたと言う証人が要る。そこで、町の「名探偵」あるいは、「探し人」と言われる私を利用したのですね!

ですから、動機は地元のこの自然を愛する気持ちです。」

「分かりました。動機もそういうことにしておきましょう〜しかし・・」

「はい、全て状況証拠と言うんですね!先ほど、大北さんは自分で、犯人しか知らないことを口走ってしまいました・・・
というような展開は今回ありません。
それはなぜか?ここからはそれを言うために付いてきた西河先生から〜」

「じゃあ〜大北さん、私から説明します。今回は事情があって、

大北さん、民法に利益相反行為と言うのがあるのをご存知ですか?知ってますよね!」

「ああ〜一応〜」

「今回はそれに当たるんです、花澤にすれば、ここで、大北さんが犯人だと言うことを証明しても何の得にもならないんです!

我々の仕事は顧客の相談に乗り、悩みを解決することであり、犯人を警察に差し出すことではないんです。

だから、ここで、止めておきます。たまには、浅見光彦のように・・・いや、失言

ここからが私が来た意味なんです。花澤は依頼があってから後、下調べを含めて何日か、この件で稼働しているんです。
それを斟酌していくばくかの報酬を与えてやって欲しいんです。

そして、もう一点、私たちは商工会で会員さん達と汗を流して地元の観光開発をやっている最中なんです。

だから、そういう努力が吹っ飛んでしまう大企業のプランには手を貸さないで欲しいんです。」

大北さんはがっくりと膝をつき、下を向いたまままでつぶやいた。

「あんたたちの気持ちも分かる・・・しかし、私の老後の生活資金のことも考えてくれ・・・こうな農地じゃ、どうにもならん」

「大北さん、この時代にあんなプラン、進めても最後まで行き着きませんよ!」

「なんで、そんなことがあんたに分かる!」

「この封書の中に、魔法をかけておきました。私たちはもう失礼しますので、ゆっくり見てください。

大北さん、この田舎らしい風景を台無しにするようなことはされないと信じております。」

という言葉を最後に俺達は大北邸を辞した。

帰り際の淀川の風景がきらきらと眩しかった。

***
大北栄治は肩を落として、水色の対中国進出研究所と印刷されたA4の封書から書類を取り出しテーブルに置いた。
2冊の雑誌が入っていた。

週間マンダリー(写真週刊誌)見出し、バブル紳士、大阪で深夜のご乱交
週間夕日(週刊誌)東洋環境開発の株価急騰にインサイダー取引の疑い

そして、週間マンダリーの方の見出しの記事を開け、
「あ!この女・・・」と叫んだ。



最終回 第19回 大山崎商工会 役員交流会 (料亭 三龍亭)2012.10.21

あれから2カ月が過ぎた。大山崎町商工会では年に2回ほど役員交流会を懇親、情報交換の意味で催している。
場所は料亭の三龍亭

9月にJR山崎駅の一角、KIOSK跡地の商工会観光ブースプランも完成して、JR西日本との契約も済んでいた。

その面積は東洋環境開発のプランとは桁が、10個くらい違うわずか1坪!

しかし、その東洋環境開発の観光プランもその間に完全に挫折していた。
いや、挫折どころか泉恭彦はかなり危険な立場に置かれていた。

まず、株価が8月中旬から一転急落した。
弱り目になったところで、よく起こる現象、経営室のスタッフ複数名がインサイダー取引で逮捕された。
理由は故意に新聞発表前に開発プランを株価操作のために流したと言うことだった。

俺は伊達会長と、乾杯をして、ここ数カ月の激務を慰労した。
自費で特別参加していた真鍋町長が、慰労の乾杯に来た。
「西河さん、JR駅前キオスク跡地のプランつくりご苦労様でした。これ(観光パンフの設置と地元産品の販売)で、地元の観光が盛り上がりますよ。」と町長は言った。
もちろん、この件は、町も知っていて一部委託金も出ている。
「盛り上がりますかねえ〜一坪効果で・・・」と俺は笑った。

西山静剣事務局長も笑った。

わずか、一坪のブース型店舗の設計開発を任されたノウエル建設、井澤社長もしかたなく笑った。

ノウエル建設だって地元業者、このわずか一坪のために社内プロジェクトチームを作ったそうだ。

その時、開始時間に遅れていた町のサッシ屋、土川さんが、息を切らせながら入ってきた。

「はあ〜今回も貰ってきたで、銀メダリスト太田選手のサイン!30枚、祭りかなんかで、配ってえ〜」
と言った。(*)


(*)以前にも書いたが古く蜷川政権時代、地域活性化のため一町一スポーツ運動がなされ、大山崎町はかなりマイナースポーツフエンシングを取った。その関係で大山崎体育館で年に1度全国大会が催され、地域としてもフエンシングの盛んな場所となった。
特に、乙訓フエンシングチーム、OFCでは、太田選手も練習していたこともある。
その関係で、太田選手は北京オリンピックの後、大山崎の祭りにサイン入りのグッズを寄付していただいた。
しかし、今回のお祭りにはどうやら無理のようである。というのは、北京オリンピック後、太田選手は有名になり、某プロダクションに所属したので、本人に意思があっても自由にそういうことができないのである。


エピローグ 大山崎町円明寺団地 2012.10.22

俺は、うい〜昨日の役員交流会で飲みすぎた、あれからスナック文子に行って・・・と昨日の行動を思い出していた。まあいいか?

ぶるるる〜花澤からだった。

「西河先生大変です。来てください!」

俺は酔った目を擦りながら、R棟までとぼとぼと歩いて行った。

「西河先生、これ見てください、事務所部屋を占領してしまいました!」

部屋全体にダンボール箱が積み上げられていた。

送り人は大北栄治。

「こここれ・・・」
「全部野菜なんです!トマト3箱、白菜4箱、たまねぎ4箱、しいたけ5箱、私こんなに食べられませえん〜」

「あはは、大北さんもお金で渡すって気が引けたんだろう?
いいじゃないか?大北さんの農業がんばりますってメッセージだよ!」

「でも、今回はお金もらえなかったあ〜」

「よし花澤!大興さん(運送業者)からトラック借りて、どっかに野菜売りに行こう、おい花澤!お前いかにもうちの畑で精魂込めて作ってきました風に農婦に化けろ!」

「うえ〜ん、そんなんやだ=」

・・・と大事件ばかり起こっているようで、実は何事もなく過ぎていくわが町ですが次回は本当にものすごいことが怒ってしまったのです・・・






次回、花澤葉子の事件簿、VOL4 町内裁判で大騒ぎ、2012年、年末スタートこうご期待!




さらばか 製作ノート 9 最終回 11.19UP

形骸化させないために・・・

今回のネタは第4作とは関係ないかもしれないが、(いやあるな!)まとめておきたいことがある。

それは、作品群を形骸化させないための方法である。これも研究し尽くしたものだ。

●作り出した主人公を勇気を持って殺す。

これは、永遠のサザエさんにしないための手法であり。

いくら楽しいキャラを作り出しても、「正義は最後には勝つ」というネタばれ構造からは、抜けられない。

所詮、ミステリーたるものどの作品にもこの罠はついて回るのだが、開始当初は、読者もどのようにしてこの正義は勝つのかなと、興味を持って真剣に読める。

一度、キャラに火がついたらそのどのようにの部分も変えることは出来ない。読者が期待するからだ。

何も、殺すは本当に殺すだけがやり方ではない。

●リアルな原体験を失わない。

人は記憶の底に必ず、経験よりベースとなるリアルな原体験を持っている。

それは、必ず初期に出す本の中に込められている。

その後は作家専業になると、机の上で考えることとなる。ネット取材も多いだろう。

いや、出て行っての取材はしているかもしれない。

しかし、それは人生で培う原体験には及ばない。私も、
・失敗してまさに泣いている経営者
・本当の貧乏に悩む人々
・バブルで奢る人
などなど、それは多くの現場を覗かせてもらった。

99%の作家はこれを知らぬうちに活用している。99%というのは本当の天才作家はそういう体験なしにも作品が作れるかもしれないからだ。ただ、これは凡人の私にとっては未知のゾーンである。

そこで、今後も細々とにか?派手にか?コンサル活動をしていきたい。
そういう考えはある意味非効率かもしれない。

しかし、リアルを失わないと言う意味からは大いに意義はある。

もやもやと考えていた「さらば片桐佐里」の基本STORYの部分ですが(あるところでもやもや停車していたのですが)あることをしてみたら、バシッと全体イメージが出来上がった。

それは、↓の出演者のうち、「この人がこのキャステイングの中では異質、引っ掻き回し役」と書いた、岸谷五郎のところを消したらうまく行った。要するに一名、多かったのだ。


さらばか 製作ノート 7

取材

取材も通常の仕事と同じで、計画があり実行がありまとめがある。
取材の計画とは何を調べるかの項目だしである。
そこで、、欲張ってもそう回れない。
ただ、行くだけで感じる空気はかなり参考になる。

人が取材対象だった場合どうするか?それは真摯に頼むかしない。
これがほとんど断られることはない。
当然依頼文も作る。

これをみっちりやっていそうなのが、BIG9では、内田康夫氏です。

西村京太郎氏は、ネット取材も利用してそう。

副次効果もある。原稿用紙を持っていけば、執筆は旅先効果で進むのだ。

実際、旅行は、旅行療法といって、鬱病に効くと精神科医が言っていた。

ただしこれには矛盾がある。旅行など行きたくないと思うのが鬱病だから・・・


今回取材ノート

五老スカイタワー
27号線から上るとこと5分、多施設あり。
海抜325m、建物は25m
眺めよし、タワー展望台は密閉空間
ガラス分厚く、外へは、一階下の写真館のガラスを割るしかない。(写真館名称は、澄海スカイ)
そのガラス窓は1m平米

併設の喫茶はムードよし、何かの場面には使える。
名称はTEARA

舞鶴警察署→引揚記念館は20分程度で記述したとおり

ネットカフエ記述は東舞鶴→西舞鶴に表記変更、東舞鶴はネットカフフエがありえない雰囲気

ふるるフアーム、親海公園、自然文化園までは引揚記念館からまだ、15分

舞鶴署は東に、東庁舎を持っている。(以前は西舞鶴署と東舞鶴署)





さわばか 製作ノート 6

シリーズの全体の絡み表です。

読者オンリーの立場だった頃は、前作との絡みをうまく出していく作家をすごいなあ〜という目で見ていた。
特に、全体でヂュアル構造になっている場合など・・・

かの吉村達也さんはこの最後の最後の巻を出す前に亡くなってしまいました。

しかし、やりだした今は、なんだ、こんなのものか?という感じで逆にそれを抑えるように抑制している。

内田康夫氏のように、−−刑事(   殺人事件参照)くらいが遊び心でいいのかもとも思うが、やはりレベル高い人用にお遊びで入れたい。





明日はこれも大事、取材に関することです。



「さらばか」製作ノート5 

今回は前回の変形なのだが、伏線の散らばせ方の補助簿である。
日本では通常、伏線は貼るというが、中国では埋めるというらしい。

これは、日本側に軍配を上げるな、埋めちゃっちゃ、分からない(笑)

埋めるというイメージも分かるがね。
例により表内はネタばれになるので書いて登録して消して表示した。

今回で、製作ノートは終わる予定でしたが明日、もう一回、特別表、VOL1〜VOL4までのSTORY相互関連表を作ろうと思います。また、取材に関する事項も取りまとめます。

やはり補助簿は重要だな、特に、絶叫岬の製作途上で公開した事件発生前後の全員の行動表、絶叫岬では、かなり自分の考えていたことの矛盾を発見した。







さらば片桐佐里製作ノート4(明日VOL5で終わります!)

町はバブルで大騒ぎ(花澤もの)→町バブについで、2回目の短縮愛称

さらば片桐佐里→さらばか といたします。

前回、人物相関図が出来たので、今回はもうSTORYのフレームワークつくりに入っていく。

詳細はフレームワーク作ってからうめる。

以下のように、舞台と進行はなる。



西河のセミナーや談義は

香川県同友会 中国情報尖閣列島問題の真実

小松島青年団 片桐佐里の話をしてくれと頼まれ、「ホラー片桐佐里」を即興で話す。

京都駅 K大学ミステリー研 推理小説に対する持論を展開して論争になる。

という展開を考えています。



さらば片桐佐里製作ノート VOL3

ほとんどの場合、ラストが落ちるかどうか?いや、カタルシスがあるかどうかで始める。

それは出来た。ある意味、最終回にありがちなパターンだが、片桐佐里を死なさないならそういう形しかない。

次にテイストだが、VOL3を舞鶴一の馬鹿兄弟というお馬鹿、ナンセンステイストで行くので、一転、その逆を言ってやろうと思った。
そこで、原子力、政治、公安、工作員などの闊歩する話、とは言っても、私の場合はあまり暗い話にはならない。

それから今回はロジックでびしりと決めるのはどうだろう?

男が、「この話の中に一人(二人)裏切り者がいる」とダイイングメッセージ

しかし、登場人物は公安、工作員と元から怪しい人達。

そこで、テンプレートやフローチャートを片桐の頭の中の画像として出しながらも、結果、意外な犯人と言うのが理想なのだが、そこは今策定中です。

その事件の終わりとフイナーレをうまく結び付ねばなりませんのでね!




さらば片桐佐里製作ノート VOL2

暇なときはキャッチと言うか語呂合わせを考えている方なので、この「さらば片桐佐里」を」「さらーー」と短縮できないか考えている。
さて、今回のスキームだが、画像にすると、こうなります。(一作目より)





今日はこれだけです。






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