「日本を、取り戻す」とは




3年前に「一度やらしてみては」と選んだのが民主党政権だったが、

国民はただ失望しただけに終わった。

ところが、一度やらしてみるにしても、何をやらせるのかも実はよくわからず、

たいしてそんなものなかったことがわかった3年間でもあった。

特に大震災の発生により統治すらできないことが露呈し、

政治の本来の役割とは国民に安定をもたらすものであり、

民主党政権による混乱でそれがわかっただけとなった。


政治というものは何かスカッとするサプライズを求めるものではなく、

安定した世の中をつくりだし、あとは国民それぞれが頑張れるようにするだけでいい。


常々述べていることだが、政治が世の中を良くすることなど幻想である。

古今東西そんなものはない。

人間が不完全である以上、政治も不完全である。

政治によって世の中をどんどん悪くすることはできるが、良くすることはできない。

不完全な人間が集まって、世の中をつくれば不完全で不安定な世の中となる。

政治とはそもそも不安定な世の中を安定させることが最大の仕事となるのだ。

マスメディアでは、今回の自民党大勝劇は、

自民党への支持ではないとしきりにいわれているが、

国民がやっとそういうことに薄々気づき始めたということでもあるだろう。

自民党に期待するのではなく、不安定な世の中は勘弁してもらいたいだけなのだ。

そのことをよく表したのが今回の総選挙でもあった。


人間がつくる不安定な世の中を、安定させる役割を果たすのが歴史・伝統でもある。

警察や軍隊が充実することで治安が良くなるのであれば、

それらを装備している世界の国々は治安が良いはずだ。

日本の治安の良さがが突出しており、高い秩序が保たれているということは、

その土台となる歴史・伝統に基づく国柄がしっかりしているからだ。


本日から始まる安倍政権が掲げる「日本を、取り戻す」とは、

世界で最も長く続く歴史・伝統を取り戻すことによって、

確固たる日本の安定を築くということである。

昨日の暮らしを、今日も明日も同じように続けることのできる世の中を、

取り戻すということだ。







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