意味のない人生に意味が生まれるとき
人生に意味はない。
生まれてから死ぬまでの間、ただ生きているだけ。
人間から宗教と歴史をとったらそうなる。
自分探しの自分など永久に見つからない。
見つかったと思っているなら、
それは人生に意味のないことを忘れる手段を得たに過ぎない。
何かに夢中になれる人は、
その間だけ人生に意味がないことを忘れることができるというだけのこと。
なぜならそれを失ったときに絶望が待ち受ける。
食べていくことで必死のときは人生の意味など考える余裕はないが、
三食が満たされたときに人間は人生の意味を考える。
そこで意味のないことに気づいて自殺する者も出てくる。
食べることに困らない日本や、
生涯安泰な高福祉国家で自殺者が多いのはそういうこと。
生活が保証されているだけでは人は生きられない。
人生に意味を見出すことができるとすれば、
次世代につなぐこと(歴史)か、宗教だけ。
一神教の国では神の教えの下に生きる意味を見出す。
日本のように歴史・伝統がベースにある国では
自分が死んでも次につながると思うから人生に意味が生まれる。
特攻隊員がそう。
未来の日本人に託すということで、華々しく散っていくことができた。
時間軸という縦糸を次の世代に紡いでいくことで、人の人生に意味が生まれる。
そういう意味では日本ほど人生に意味が持てる国はないだろう。
神話からつらなる世界最古の歴史を持ち、
歴史が途絶えることなく過去・現在・未来と続く。
意味のない人生が、世界で一番意味のある人生となる国、
それが日本である。
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