国語は祖国



美しい日本の唱歌を残そうという動きもあるが、

唱歌なんていうのは明治以降に外国から入ってきた文化をアレンジしたもの。

でも日本の唱歌は美しい日本語を残す意味で意義がある。

伝統ではないもので、伝統を残す。

伝統を考えるというのは奥深いものだ。


「兎追ひし彼の山」

最近の学校では「追ひし」を「美味し」と間違えるから歌わないようになったとか。

反対だろう。

「追ひし」という美しい文語調を子供たちに伝えていかなくてはならないのではないか。


なぜ国語は大切なのか。

日本人の奥ゆかしさは言葉がつくるところもある。

奥ゆかしさが言葉をつくり、言葉がまた奥ゆかしさをつくる。

イエス・ノーだけで答える国民性と、遠回しに断る国民性は違う。

自分を下げることで相手を立てる謙譲語というのは外国人には理解できない。

母国語とは、文字通り祖国なのだ。






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