安倍政権で皇統を守る成果を




血筋には単系と非単系しかない。

父方だけ、あるいは母方だけで受け継ぐのが単系であり、

皇室に母方だけという血筋はないので、

結果的に単系の血筋とは男系を意味する。

つまり、皇統には「男系」と「非男系」しかない。

昨今言われている女系とは正確な表現ではなく、非男系のことである。

一般国民はだいたい非男系。


男女男女、男男女、女女女、など、あらゆる組み合わせがあった中で、

父子一系だけが唯一継承することができたので、皇統は現代まで残っている。

男系継承を続けた理由は何かと聞いてくる人もいるが、

それ以前に男系以外に続けることはできなかったという

前提を押さえておかなくてはならない。


歴史的に政治権力を握った人物は、

天皇の権威を得てさらにその権力を磐石にしようとした。

その方法が自分の娘を天皇に嫁がせ、次の天皇の外祖父となることだ。

ところが、もし娘ではなく、権力者の息子が皇女の婿となり、

その間に生まれた子を天皇にした場合どうなるか。

いずれは自分の家系と天皇の血筋と変わらないことになって、

それだったら自分が天皇になれると考えただろう。


また、娘を天皇に嫁がせて権威を高めていたのが藤原氏だが、

皇室に婿を入れて藤原氏の男系子孫、

すなわち初代神武天皇の非男系子孫が天皇になっていた場合、

源氏や平氏は神武天皇の男系子孫にあたるので、

自分たちの方が正統であるとして、遠慮なく皇室を打倒しただろう。

血筋によって君臣の別を徹底したことで皇室の権威は保ち続けることができた。


このように、皇統を二千年も続けるには男系しか方法はなかった。

だったら今後、千年、二千年と皇室を将来に引き継いでいくのなら、

どうすべきかは自ずとわかるはず。

百年程度の目先の方法と勘違いしてはならない。

千年単位である。

千年後の世の中など誰も予想はできないのだから、

頼るべきところは二千年の実績しかない。


ところで、女性宮家であっても夫が男系の血筋である場合、

問題ないのではないかと考えでしまいがちだが、これは大きな間違いである。

父子一系で皇位継承権を受け継ぐ原則を崩して、

母方から皇位継承権を受け継いだ場合、どうなるか。

旧皇族男性であっても父に皇位継承権を認めず、

女性宮家である母方から皇位継承権を子が受け継いだ場合、

いずれ女系の実績として取り上げられ、女系天皇への道を開くことになるだろう。


どんなに素晴らしい首相談話を出そうが、安保法制を成立させようが、

憲法９条を改正しようが、皇統が断絶すれば日本国は終わりである。

現時点では結論を出さないが、安倍政権の最終評価は

皇統を守る功績を残したか否かに尽きると思う。

その他はプラスαの評価に過ぎない。


皇統を守る功績とは何か。

最善策は旧宮家の復活である。

それが無理というのであれば、

旧皇族方の皇籍復帰など具体的な話は後回しにして、

皇室典範で枠組みだけを先に決めておくことである。

皇室典範第９条「天皇及び皇族は、養子をすることができない。」という規定に、

ただし書きを一文を加える。


＝但し、昭和２２年に皇籍を離脱した旧宮家から男子の養子（猶子）を取る場合は

この限りでない。＝


安倍内閣は国会で安定多数を維持しているのだから、

これをやろうと思えばすぐにでもできる。


それよりもっとすぐにできることがある。

現行憲法第２条にある皇位の世襲とは、男系による継承であることを意味する、

という総理大臣談話を発表することである。

もちろん閣議決定を経て。


日本国憲法【第２条】

皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範 の定める

ところにより、これを継承する。


それについての内閣総理大臣談話

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現在の日本国は太古の時代から続く歴史と伝統を背景にした国家であり、

日本国憲法は明治に制定された大日本帝国憲法を改正して継承したものである。

したがって、日本国憲法にある天皇とは古来の歴史を根拠とするところであり、

同２条にある皇位の世襲とは、これまで歴代天皇が継承してきた方法を意味する。
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共産主義者は除いて、これに真っ向から反対できる人はいるだろうか。

日本国憲法は大日本帝国憲法を改正して継承したものというところあたりは、

左翼メディアが批判したくなるだろうが、

帝国議会での審議を経て改正手続きを踏んだのは歴史的事実であるから、

どうすることもできない。

誰も反対ができない。

誰もが反対できない談話は、出さなければ損である。

法律改正も要らない。

すぐにでもできることである。

これをやれば皇室典範についての方向性は定まる。

憲法遵守義務のある公務員による女系天皇への画策を金輪際封じることができる。


これを実現して、安倍内閣が本格保守政権である証を是非見せていただきたい。





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