インチキ女系天皇論の典型



録画していた1月15日放送のそこまで言って委員会

「天皇・皇室を考える」を観ていたら、

高森明勅氏が相変わらず

第43代元明天皇(母)から第44代元正天皇(娘)への皇位継承は

母から娘に皇位が受け継がれているので女系継承だと言っていた。

皇室の研究者でありながら

皇位継承と天皇の血筋は別だという基本知識も知らないのか、

それともわざとこのようなインチキ論法をやっているのか。


元明天皇(母)から元正天皇(娘)への皇位継承が女系継承なら、

第42代文武天皇(息子)から第43代元明天皇(母)への皇位継承はどうなるのか。

息子から母への継承なので、逆男系継承?

元明天皇は天智天皇の皇女、元正天皇は草壁皇子(天武天皇の皇子)の娘。

天皇の血筋(皇位継承資格)はすべて父から子へと受け継がれている。

父から子に受け継がれる皇位継承資格者の中で皇位は移っていくものであり、

その皇位継承の順番と男系・女系といった血筋の話はまったく別のことである。


皇位は兄弟や従兄弟、場合によっては子から親に継承されることもあれば、

十親等も離れた人に継承されることもある。

過去における皇位継承の約半分は親子以外で継承されている。

現在で考えると、天皇陛下から皇太子殿下への皇位継承は

父から子への継承だが、

皇太子殿下から秋篠宮殿下への皇位継承は兄から弟となる。

父から子へは男系継承だが、兄から弟は横への継承となるので

兄弟での皇位継承はあくまで「皇位」の移動であり、

血筋の継承ではない。

皇位を継承した順番と皇族の血筋が別であることは子供でもわかる話だ。


皇位は縦横無尽に移動するが、

皇族としての血筋は父から子へと受け継がれる。

それだけのこと。

子供でもわかるような話を、

女系天皇推進派の高森氏はテレビで真顔で語っている。

この人は「新しい歴史教科書をつくる会」で教科書作成に携わっていた人だが、

こんなインチキ論法の人が教科書を作っていいのだろうかと思っていた。

反日自虐史観のプロパガンダ手法と何も変わらない。

ミイラ取りがミイラになるような話だ。


私は様々な意見があってもいいと思っており、

議論として女系天皇論を主張することは構わないと思っている。

いろいろな意見の人が主張をぶつけて、議論を発展させていけば良い。

しかし、インチキ論法は単なるプロパガンダであって、

許されるべきものではないと考えている。






もどる