古代が息づく国、日本

 

二千年以上、一系で続く皇統は、世界史的には奇跡。

普通の常識ではあり得ないことが続いたのであれば、

今後も現代人の普通の発想で解決しようとしても無理です。

女性宮家は現代人の浅知恵。

今後二千年継承したいのであれば、

とるべき道を二千年続いた実績から発見する必要があります。

 

数百年先はドラえもんのような近未来の世界になっているかもしれない。

この先、どんな世の中になっているかわからない状況で、

皇統について目先の合理的判断を行えば、

皇室は当面は続いたとしても、千年レベルではなくなってしまう可能性は高い。

 

一度、古代の人たちの目線でものごとを見てみませんか。

古代の日本人からすれば、現代社会はドラえもんの世界以上のものです。

飛行機が飛んでいて、電車があって、そこら中に自動車が走っていて、

テレビやパソコンがあるというのは、

超SFの世界であり、まったく異次元のような世界となります。

しかし、まったくの別世界ではありますが、宮中で天皇が祭祀を行っている。

古代の人たちが、もし現代社会を見ることができるとすれば、

どのように見えるのでしょうか。

信じられないような未来社会で、天皇は古代からの祭祀を受け継いで

淡々と五穀豊穣、国民の安寧を祈っておられる。

未来社会であっても、国民は天皇を大切に思っている。

 

ほとんどすべてが変わっていくなかで、変わらないものがある。

そこが重要なのではないでしょうか。

多くが変わっていくなかで、それに合わせるように合理的に変わっていけば、

何もかもが変わって、別のものになっていきます。

 

私のすぐ家の近くにある上賀茂神社は、世界文化遺産に登録されていますが、

それには若干の違和感があります。

世界文化遺産などというのは欧米の概念だと思います。

わが家は上賀茂神社の氏子です。

単なる遺産ではなく、現在進行形で使用させていただいているのであり、

神社は古代と現代がつながっています。

滅びた古代ギリシャのパルテノン神殿などと一緒にされては困るのです。

伊勢の神宮はまさに古代を体現した存在の象徴となります。

日本には今もなお古代が息づいているのです。

 

これからも日本は色々なことがどんどん変わっていくことなります。

目先の合理的な判断は、必ず変化のなかに埋没し、

変化と共に同化して消えてしまうのではないでしょうか。

だからこそ、常に変わらない存在こそが、

むしろ遥か未来にも古代が息づいた国、

日本をつなげていくことにつながると考えることができるのです。

 

二千年続いたということは、同じことを行えば、

今後二千年続くと考えることもできます。

遠い昔に思いを馳せることは、遠い未来に思いを馳せることに等しいということです。

 

やはり、繰り返しになりますが、普通の常識ではあり得ないことが続いたのであれば、

今後も現代人の普通の発想で解決しようとしても無理です。

女性宮家、女系天皇論は、現代人による目先のことだけしか見ていない

近視眼的な浅知恵となります。

現代人の浅はかな理性よりも、

絶対にぶれず、時間に耐え抜いてきた二千年の歴史・伝統から、

これからの方法を発見しようではありませんか。




もどる