行動する保守

 

 

「天皇を知らない保守言論人」というテーマのゴー宣道場があったそうです。

私はいつも不思議でならないのですが、

小林よしのり氏は、どうしていつも、他人のことをとやかく言いながら、

その比較として自分たちを正当化しようとするのでしょうか。

ことあるごとに「自称保守」などと言って、他の運動を批判しておられます。

 

しかし、本来の日本男児というものは、他人のことについて、

あれこれガタガタいわず、自分が正しいと信じた道を粛々と進むものではなかったでしょうか。

社会人として一般社会で活動している人ならよくわかると思いますが、

自社の商品を売り込むときに、競合他社の商品の悪口ばかりを言っている人間は絶対に信用されません。

その人の人間性を見透かされてしまうのです。

これが日本人の文化であると思います。

 

小林よしのり氏が『戦争論』で描いた尊敬されるべき日本人の中には、

少なくとも他人の活動のことを、ぐだぐだイチャモンをつけているような人間はいなかったはずです。

自分のやっていることに信念があるのなら、

他人のことを、とやかく言う前に、己の進むべき道をまっすぐ歩いたらいいのです。

 

 
----------小林よしのり----------

わしが、“行動する保守”の人たちに向かって、

「わしはそんなデモ行進なんてするより、年とったら近所の公園の草むしりでもするよ」

と言ったら、案の定、

「俺たちの活動を草むしりなんかと一緒にするな」という反応が返ってきたんです。

これ、引っかけなんですよ。

全くおかしな反応で、自分の属する共同体の公園の草むしりをすることが、

そんなにしょうもない行為ですか?

まず共同体から自分たちで作っていかなければいけないんですよ。

それがないと、躾もできないし、修身がなく、「美学」も生まれない。

公園の草むしりは軽視されるようなことで、

天下国家を論じてデモ行進することは崇高だというのは思い上がりです。

 (『ゴー宣道場』49頁)

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この意見はまったくの見当違いだと思っています。

 

まず自分の個人的なことを述べさせていただくと、

私は元来、デモにも参加しないし、草むしりもやらない。

その是非は別の機会に論じなくてはなりませんが、

デモも草むしりもやらない人が、デモに参加していることが多いという現状を

まず忘れてはならないと思います。

 

つまり、デモ行進と言っても、一括りにはできないところがあって、

日常的に政治運動をしている人もいれば、

普段はやらない人が、危機感を感じて

「自分ができることで何か行動をしなくては」と立ち上がる場合もあります。

 

私は「頑張れ日本!全国行動委員会」のデモに参加している人は、

中国が尖閣諸島の侵略を企んでいなかったり、日本政府が反日政権でなければ、

日曜日は家で子供と遊んでいるような人が、ほとんどではないかと思っています。

 

運動をしている人で「俺たちの活動を草むしりなんかと一緒にするな」

と言った人が本当にいるのか、作り話ではないかと疑わしい気もしますが、

いずれにしても、危機感から立ち上がった人のほとんどは、

そのような発言などせずに、ただ静かに

「何を言ってるの、この人??」と冷ややかな眼を向けたことでしょう。

 

おそらく敵軍が侵略してこようかというときに、

「おれは戦わずに草むしりをしている」と言っているに等しく聞こえたのではないでしょうか。

別段、草むしりをする人を責めることはないと思いますが、

戦おうとしている人に対して、「おれはそんなことより草むしりをする」ということを

“引っかけ”だと称して、述べるような人間にだけはならないでおこうと思うでしょう。

もし、草むしりするときがあれば、黙って、草むしりに徹します。

 

と、ここまでは前振りで、今月23日には大阪で

「菅民主党内閣打倒!!守れ!主権と領土 救国政権樹立 拉致被害者奪還 関西統一大行動」

が行われます。

菅政権が一日でも長く続くことの危機感と、

尖閣に限らずわが南方の諸島が非常に危うい状態にあるという焦りがあります。

「チャンネル桜」には大変お世話になっておりますので、

その御恩の一部をお返しする意味も込めて、非力ながら加勢したいと思います。

チャンネル桜は、民主党政権打倒、NHKの反日報道糾弾、

反中国共産党だけを熱心にやっているように思われがちですが、

保守主義の哲学に基づき皇統を保守することの重要性を訴えた私の著書に、

尋常ではなく関心を示していただき、市井の人間に対して異例の支援をしていただきました。

「行動する保守」であっても、基軸を持つことの重要性を認識されているということで、

私は全幅の信頼を持つに至りました。

また、他人の運動にイチャモンをつける姿を見たことがないし、

己の信じた道を、ただ突き進む姿勢には、日本人として好感が持てます。

 

昨年に行われた「中国大使館包囲デモ」は、

少なからず「これ以上やったらこんなものでは済まないぞ」

というメッセージを中国共産党政府に届けたことは間違いないでしょう。

このデモは、軍事的効果として一個師団以上に相当するはずです。

関西在住の人は是非ご参加していただければと思います。

 

私は当日、一参加者として、あたりをウロウロしていると思いますので、

見かけた人は是非気軽にお声かけください。




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