「緑立つ道」(第二京阪道路)は、 京都−大阪間を結ぶ全長26.4kmの、 建設中の新設道路である。
21世紀の、 高速道路を有する全くの新設道路として、 地域に受け入れられる新しい道の風景づくりが課題であった。
「緑立つ」という季語からつくられた道の名称は、 風景づくりのテーマとして、 関係者や市民の共有イメージ形成に有効であった。
一つの大問題は、 高架区間では、 地表の副道、 第2層の一般国道、 第3層の高速道の3層から成り、 高速道は6車線という大規模構造になること。 これと折り合いをつけながら限られた道路空間内で風景づくりをしなければならない。
そこで、 高架構造物のデザインにおいて、 上部工・下部工の一体性ある意匠、 華美を排した土木構造物らしい質実さ、 構造的・経済的合理性などを追求した。
新しい・道路の・風景−「緑立つ道」
大阪産業大学 榊原和彦
「風景インフラ」の一つの意味は、 「Landscape Architecture=風景建築」の元の意味に倣えば「風景をつくるインフラ」であろう。 そういうインフラをつくることを目指してきたし、 その機会も得た。 この小冊子に私が投稿した5編は、 いずれもその事例である。
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