そこで考えられたのが壁面に“陶板画”を飾ること。 当初の案では、 泰西名画の複製にするとのことだった。 たとえ名画であっても所詮は複製(しかも写真)である。 大阪の玄関口にはふさわしくない。 そこで、 大阪在住の若手の作家の作品発表の場とすることを提案した。 そうすれば、 大阪市はパトロンとして文化振興に寄与することになる。 結局そうなったが、 残念なのは、 絵はオリジナルなのだが、 直筆ではなく、 写真製版によること。 どうしても本物らしくないところが見えてしまう。
ガラスドームは、 当初案に比べて大分小さくなってしまい、 また、 構造的な要請から、 軽やかなものにすることができなくなったが、 サンクンガーデンと相まって、 都会的な風景をつくり出すのに貢献していると思う。
道がつくる“都会”の風景
大阪駅前ダイヤモンド地区大阪産業大学 榊原和彦
大阪駅前ダイヤモンド地区の地表街路の状況も、 長堀通と似通っている。 歩道の車道側の端部に、 ディアモール大阪の吸排気塔、 地下への階段がずらりと立ち並ぶ。 デザイン次第で、 壁面ばかりが目立つ、 裏通りと変わらない風景になってしまう。
このページへのご意見はJUDIへ
(C) by 都市環境デザイン会議関西ブロック JUDI Kansai
学芸出版社ホームページへ