かたちと関係の風景デザイン

　中座の火災で法善寺横町も延焼し、 角座や文楽座など、 次々と演芸場が姿を消し、 パチンコやゲームセンターにとって変わり、 ラーメン屋やタコ焼き屋に人々は列をなす。

　道頓堀川では「劇場」をテーマに川を狭めて、 水辺の再生事業が進められている。

　西の四ツ橋筋に隣接して、 道頓堀川沿いに別の顔を持った湊町リバープレイスの大階段やボードウォークのドライなウォーターフロントが出現した。

　赤い灯、 青い灯、 道頓堀は…と唄われた風情とは無縁の都市風景である。

　〈都市の森とウォーターフロントの創出〉から始まったランドスケープデザインも想いとは裏腹に、 ウエットな水辺の景観が、 多様な空間利用に視点をおいたアーバニティの高い風景に生まれ変った。

　いずれにしても道頓堀は歴史的情緒性とは無関係に新たな風情へと変貌していく。

　これでいいのかなぁ？！。