かたちと関係の風景デザイン
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風土と時間をつなぐ

大阪大学 小浦久子

 

 

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 芦屋川右岸の平田町界隈には、 道路に松が残っている。 芦屋川の河川改修で宅地化されたが、 かつては松林が広がる河岸地だった。 その風土を残しながら、 モダンな洋館や和館が建てられた。 風化花崗岩を積んだ石垣と庭の緑が続く。 ひとつひとつの住まいが建ち並ぶことによって生み出される風景がある。

 しかし、 現在の建て替えは、 その場所に蓄積された時間を拒否し、 特に土地で商売をする分譲型開発では、 石垣も樹木も消し去ってしまう。 経済効率が全てに優先される開発を前に、 風景を持続させることに、 あまりにも無力を感じる毎日。

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