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セッションから

あかりの今昔

松下電工株式会社 豊留孝治

 

 

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 太陽が誕生して46億年の歳月が経っている。 太陽の光が生命を生み出し、 その生命体には光のモードが刷り込まれている。 私たちは光から受ける多くの肉体的、 心理的影響をベースにもっているのである。 人類が火という道具を使うようになって数十万年、 そして電気は約100年。 この視点で見ると、 火と電気で生まれたツール、 あかりや照明は、 一つのファッションでしかないのではないかと思う。 つまり光のモードを求めて人類は新しい道具でもって実現しようとしているように思う。 今後、 さらに人々が火や電気以外のエネルギーで光を手に入れたら、 また新しいファッションが生まれるだろう。 しかし、 現在の人類は火の文化が長い。 そのため、 新しい電気の照明は当分のあいだ試行錯誤が繰り返される事になる、 この試行錯誤から生まれたファッションが光のモードにふれた時、 人々に認知され生き残るのではないかと思う。


地域のファッションを生み出し
モードにつなげる

 
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 わずか100年程度の照明は、 まちの照明としてようやく問題が見えはじめてきている。 様々な人々が関わる街の照明にどんな問題があるのかその課題をあげてみた。 その中にファッションとモードにつながる課題があった。

 人々がこの課題に取り組む事により、 地域特有の環境や文化に根ざしたファッションを生み出し、 さらにそれを活かしながらモードへつないでいく、 そのきっかけづくりが今求められているのだと思う。

 次ページには地域のファッションを生み出しモードにつなげるための具体的なアプローチを提言する。 照明によるまちづくりプロセスに基づいて共有のツールをみんなで考え創り使っていく、 使っていくうちに道具が改善され地域のモード化していく事を期待している。

 

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豊留孝治 とよどめ こうじ
1957年生まれ、 鹿児島県立工業高等学校卒、 松下電工株式会社入社。 現職:照明分社 中央照明エンジニアリング綜合部総合プランニンググループ担当課長。 入社後、 住宅建材や住宅照明器具の商品デザインを担当。 1980年以降は、 市場と直結する第一線でホテルやオフィス、 商業施設、 住宅など全般にわたるオリジナル商品デザインとプランニングを担当。 1985年ごろから屋外環境デザインの空間や物語性にひかれ、 まちづくりに関わる様々なプロジェクトに参画している。

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