都市景観における時間の価値とエレメントデザイン(株)コトブキ タウンスケープ事業推進本部商品企画部室長 佐藤肇 |
ストリートファニチュアなど都市景観を構成するエレメントを時間軸によって、俗にいうエージング効果を意識したデザインをするケースは少ない、あるいは「ない」といっても言い過ぎではないでしょう。メンテナンスフリーを前提としてあまり維持管理にコストをかけられない公共空間においては、耐久性 堅牢性、老朽化しない素材が求められるケースがほとんどです。そもそも買い替え需要を意識した一般消費財と違い、時間の経過と共に陳腐化するデザイン手法やトレンドを意識するケースもあまりありません。
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植物のように長期を経て価値を増大していけるエレメントのデザインって……。残念ながら古いとか希少性による市場価値など「○○鑑定団」のような骨董の世界にしかなさそうです……。
佐藤肇(さとう はじめ) 1958年東京都生まれ。1982年(株)コトブキ入社。以来、ストリートファニチュア・サイン・遊具のデザイン、設計部門において日本各地における様々なオーダーデザインにかかわる。現在、同社開発部門でストリートファニチュア・サイン・高齢者向け健康器具の開発に従事。 |