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土木デザインキーワード35a/人の中の土木
見られるもの1
(C) by 田端 修
〈見られるもの〉としての意識とデザインの開発
近世以前の都市環境では、 土木構造物は自然型インフラの中に身を隠し、 人々の目にはさほど〈見えなかった〉のである。
近代以降、 土木構造物は、 西欧諸科学に支えられ、 我が国特有の自然条件に対応し、 「大規模、 長大な人工」として立ち現れ、 いやおうなく〈見える〉ものになってしまった。
- 近代土木のつくる単調な風景
新淀川は明治18年の大洪水を踏まえ、 明治29年から42年にかけてオランダ人技師デレケの指導のもとに改修、 開削された。
この結果、 従来の蛇行した流れが思い切った直線的なルートに変化した。 淀川堤防の緑の乏しい単調な風景はその時以来のものだ。
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