JUDI関西 「海上都市のアイデンティティ」 浜田法男
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1 はじめに
大阪湾ベイエリアは、 産業機能の再編成に伴う大阪都心の新しい居住空間として、
- 居住機能を中心とした都心空洞化への対応と都市魅力の創出
- 住機能と産業機能の一体化による新たな産業活力の創出
- 社会的効率性の高い都市圏の形成
など、 魅力ある関西都市圏の都市形成上極めて重要な役割を担う地域としてその期待が高まってきている。また、 震災復興関連住宅の供給の場として、 住機能を核とした整備が急速に進みつつある。
本ワークショップは、 神戸に誕生した二つの先駆的海上都市『ポートアイランド』『六甲アイランド』を素材に、 海上都市に住む人々、 働く人々、 計画に携わる人々が集い『海上都市の目指すべき方向性、 アイデンティティ』について論議を交えたものである。
後述するように、 ディスカッションでは、 海上に位置する立地特性を活かした都市デザイン、 住み手からみた都市デザイン等について、 多くの議論が交わされ有意義なワークショップとなった。
当日の議論を省みるなかで、 海上都市、 さらにはベイエリア都市における基本的都市デザイン視点としては、 以下の4つの視点が重要であると考える。
- ベイエリアは、 都心に近接する立地条件を活かし、 郊外型のニュータウンでは得られない、 都市生活本来の醍醐味を表現した、 新しい都市魅力を創出し得ているか。
- 従前の高度成長期の日本経済を支えた臨海部土地利用形態(産業、 港湾的土地利用)の記憶を残しつつ新しい都市空間づくりの取組がなされているか。
- 世界都市関西を代表する都市景観、 都市の顔づくりを目指した都市デザインの試みがなされているか。
- 関西都市圏はその地形的特性から多様な居住環境をもつ居住地が多く存在しているが、 新しい選択肢として、 海上都市はその立地特性を活かした個性的な都市魅力、 居住魅力を創出出来えているか。
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