震災 → 一方的都市計画決定 (図1)→ 都計審附帯意見[住民合意の上で事業推進のこと]
住民の合意形成の場 まちづくり協議会設立(図2)
住民の合意形成の手助け コンサルタント派遣
(2)環境デザイン調整会議、 ワーキンググループ会議と住民参加の関係(図7〜10)
SessionC1 参加型デザインの実践(レポート&トーク)
六甲道南地区震災復興再開発
住民参加によって何が変わったか・その評価
(神戸市都市計画局アーバンデザイン室長 前・六甲道南再開発事務所長) 倉橋正己
(環境開発研究所常務取締役・六甲道南再開発環境デザインW.G総括担当) 有光友興0。 はじめに
本事業における住民参加は事業全般に関っているが、 本対談では都市環境デザイン(計画)に関る内容に絞る。 又、 本事業は途上であり、 住民・施行者・専門家(コンサルタント・設計者)間の協議は続けられており、 その障害となる(水をさす)話しは行わない。 評価は現時点のものとする。
1。 従来の公共施行再開発での住民の関り方 −都市環境デザインに関る部分で−
(1)神戸市垂水駅前地区 駅前広場について住民団体と代替案協議
(2)大阪市阿倍野地区 町会別協議(方式)後、 約束書提示、 合意書締結
2。 六甲道南地区再開発での住民参加方式
図1 都市計画決定の内容(1995年3月)
図2 まちづくり協議会組織
図3 まちづくり協議会における公園の規模・配置の検討(代替案)1995年9月
(1)この手法(住民の意志決定に基き法手続きを行う)の是非
(2)コンサルタントが中立の(市の代弁者でない)立場を住民に認識させる手法(図3)
3。 都市環境デザインに関る住民の意向(協議会での論点)
図4 都市計画変更決定(1997年2月)
図5 各協議会によるまちづくり提案(1997年3月)
図6 事業計画決定時パース(1998年8月)
南面住戸を増やしたい → 公園東西幅縮小(街区東西幅拡大)
4。 住民参加による都市環境デザインの評価
(1)住民の意志決定(投票)に委ねたリスク
−住民が2500m²の公園、 低・中層棟の街並みを選択した場合−
(2)住民の意向により公園囲み型配置が出来なかったこと(6街区)
−南面重視(東西軸住棟固守)と商住混在排除のため−
(3)住民のまちづくり提案(96.12 図5)まで、 協議会設立(95.7)から17ヶ月要したこと
−避難住民と倒壊をまぬがれ現地居住する住民との意識格差−
(4) プロセスを含めてまちづくり提案結果からみた当地区住民参加の意味(図6)
−都市環境デザインへの重要性認識(理解)度合は−
5。 当地区住民は、 まちづくりへの参加に意欲的で且つ持続力がある
まちづくり提案後も主として連合協議会で下記テーマに取り組んでいることについて
(1)当地区の都市環境デザインに及ぼしている功績
図7 基本計画会議
図8 「環境デザイン基準」の策定
図9 環境デザインキーワード
図10 ●継承したい六甲らしさ/○新しく創造する六甲道らしさ
6。 当事業で感じた住民参加の限界 −課題−
(1)事業手法が決り、 都市計画決定された状態からの住民参加
前に 目次へ 次へ
(2)広域対象の都市施設整備と住民の地域エゴ(排他性)
(3)権利者メリット(住宅床価額の割引)と都市環境デザインの取引(条件交渉)
(4)公園ワークショップおこし絵の幼稚さ−スケール感覚の乏しさ
このページへのご意見は前田裕資へ
(C) by 都市環境デザイン会議関西ブロック JUDI Kansai