このワークショップとしては
長い時間と努力を重ねてやっと協議会で決めた計画に対して後知恵でのケチを付けにくいこと、 3時間という制約された時間内で十分に計画の条件を導き出すことは困難、 ということから計画そのものではなく、 計画づくりの方法論についての是非、 協議会方式以外の代替えとなる方法論について、 議論を深めることをねらいにします。
SessionC2 参加型デザインの実験(ワークショップ)
3。 再開発
(地域計画建築研究所) 堀口浩司
このワークショップのねらい
都市計画決定後に、 協議会での議論を踏まえて(1)公園の規模・形状、 (2)建物配置や形態を変更した。 その計画づくりの課程において、 参加型の方法が取られたわけであるが、 その方法論としての課題についてJUDIのメンバーによって新しい提案ができるかどうか実験してみようというものである。
(1)計画案そのものをJUDIメンバーでつくって提案する
の2つの観点があるが、 ここでは(2)を採用する。
(2)計画作成のプロセスとその課題を巡って、 参加型の方法を提案する。
ディベート型ワークショップ
参加者(JUDI会員)が複数の立場を兼任(多重人格化)し、 権利者・行政・計画者・コンサルタントなどそれぞれ立場を変えて発言をする。 参加者がそれぞれ権利者になったり行政マンになったりして、 自由な発言を頂き、 その発言をまとめてゆくといった実験です。 実験ですから、 必ず成功するかどうかは判りません。 参加者の皆さんとのやりとりの中で新しい考え方が生まれれば幸いです。
1。 都市環境デザインに関る協議会での論点
・公園の規模 1ha(近隣公園)か2500m²(街区公園)か
・公園の形状 都市計画決定案(サイコロ型)の見直し
→(羽子板型)へ
南面住戸を増やしたい
→公園東西幅縮小(街区東西幅拡大)
・建物の高さ 低・中層願望 → 容積率と床価額の関係
→ 高層・超高層容認へ
・建物の方位 南面重視・南北軸住棟不採択
→公園囲み型配置出来ず
・1棟の規模 50戸程度 → 超高層棟以外は概ね実現
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2。 当事業で感じた住民参加の限界 −課題−
(1)事業手法が決り、 都市計画決定された状態からの住民参加
(2)広域対象の都市施設整備と住民の地域エゴ(排他性)
(3)権利者メリット(住宅床価額の大幅割引)と都市環境デザインの取引(条件交渉)
(4)公園ワークショップおこし絵の幼稚さ−スケール感覚の乏しさ
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