環境共生型都市デザインの世界
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CO2発生量に占める運輸部門の割合

 都市デザインのありよう、 特に土地利用の配分は交通発生量を左右します。 この交通がCO2発生量に占める割合が非常に大きくなっていて注目されています。

 5年ほど前のデータですが、 CO2の国内総排出量がおよそ3億トン、 その内の20%を運輸部門が占めていて、 その運輸部門のうちの約90%を自動車が占めています。 そのため環境問題に取り組んでいる人たちからは、 交通のあり方、 特に自動車の利用の仕方が大きな問題として取り上げられています。

 自動車を減らして鉄道へ移行すればいいのですが、 鉄道の貨物輸送は、 コンテナヤードを無くしたこともあり、 また世界の先進国の貨物鉄道はすでに100%使われていることもあり、 簡単には増やせません。 ヨーロッパでは新しい鉄道の路線をひいているところもありますが、 日本ではどうでしょうか。

 また環境問題に取り組んでいる人たちは、 JRのコンテナヤード跡地を都市開発に使うことを問題視しています。 コンテナヤードを売らないで、 もう一度鉄道用に使う、 さらに売った場所も鉄道用に買い戻すべきだと言われています。 鉄道跡地と言えば大規模開発の種地と今まで考えてきたわけですが、 今後はそうも言っておられなくなりそうです。

 自転車・歩行者の交通を増やすことも課題になっています。 またLRT(ライト・レール・トランジット)の導入に道筋をつけることも、 都市計画家に期待されている課題です。

 このようにエネルギー消費の少ない交通手段への移行を図る都市デザインが、 課題になっていると思います。

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