環境共生型都市デザインの世界
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都市の緑化ということ

 都市の緑化も望ましいことと思われているのですが、 そうかといって、 銀座が緑ばかりの場所になってよいのかが問題です。 コルビジェはパリを全部壊して5%か10%くらいの建ぺい率のニュータウンをつくれと言いましたが、 そんなところで人間は幸せになれるのか、 まして歴史的環境まで壊して良いのかというと、 私は疑問に思います。 仮にそういったニュータウンが地球環境と共生する道であったとしても、 環境共生は、 人間が培ってきた文化を尊重し、 人間が精神文化的な存在であるということも考えながらやらなければならないのです。

●各小学校区1ビオ・トープ
 ビオトープを市街地につくるべきかどうかという議論があります。 都市に無理矢理自然を持ち込むことの是非、 あるいは生態系の保全から見ればかなり怪しげなところもある日本のビオトープへの批判もあるようです。 しかし私は、 他の生物と触れ合える空間は、 次の世代の人間の教育の場としても大事ではないかと思っています。

 私がよくつきあう京都のまちなかの人には、 虫を見るとぞっとする人がいます。 とにかく虫と一緒に暮らせない。 猫や犬はいいが、 他の生物とはほとんど一緒に暮らせない人たちです。 これはまちなか育ちでそういうものと切り離されて育ったことに問題があるのではないかと思います。 だから、 人間は感性として自然と一緒に暮らすのだということを教育する必要があるのではないか、 そういう意味から、 各小学校区に必ず1ビオトープということもあり得るのではないかと思います。

●アメニティと環境共生の両立
 これからは環境共生に応える環境デザインが、 結果として如何に人間と折り合いを付けアメニティの高い環境をつくれるかが課題です。 人間は自然から少し離れた精神文化を培ってきたものですから、 自然や環境の論理だけではアメニティは生まれません。 そういう意味で如何にアメニティと環境共生とを両立させるかが、 第3分科会に期待される課題であり都市環境デザインの課題です。 今日は、 今まで試みられた努力と成果が紹介され、 それをもとに有意義な討論があるものと思っております。

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