Building the 21st Century Home, The Sustainable Urban Neighbourhood著者:David Rudlin & Nicholas Falk, URBD(The Urban and Economic Development Group)監訳・抄 鳴海邦碩(大阪大学) |
ディベロッパーや企業の経済的なエネルギーと行政の公的関心を結びつける。 ボランティア・セクターは、 大都市の再生のような長期間の開発を管理するには適していない。
(1)Hulmeの開発
若い人々が再開発反対運動−成功
↓
包括的にまちづくり方針を再検討
*北イギリス住宅協会
*ギネス・トラスト住宅協会
*ベルウエイ都市再開発会社
*アメック
(2)地元政治家の認識
(3)筆者等の問題意識
1. 街路網のもつ浸透性(ないし透過性)の重要性
2. 大通り
都市の正面玄関である。 それは周囲のコミュニティの中心でもある。3. 副次的ストリート
大通りの賑いから離れて成功した専門店や喫茶店などの利用によって特徴づけられる。 しかし、 より小さい町や衰えつつある市街地では、 これを支えることが難しい。
(4)Hulmeのデザインガイドの10のコア原理
−これが53のガイドラインに発展
(1)街路:交通網としてだけでなく、 社交性やコミュニティ、 自然を楽しむことを促進させる道路の開発する。
(2)統合化:道路のパターンを統合させ、 利用価値を高めることを促進する。
(3)密度:道路を活気づけ公共交通を支え、 店やサービス施設を支えることができるよう、 居住者やアクテイビティの密度を設定する。
(4)浸透性:容易に移動できるような周辺との強いリンクを持った地区を開発する。
(5)ルートと交通:車速を抑えることによって、 車主体にならない施設を整備する。
(6)ランドマーク、 見通し、 焦点:パブリック・アートと共に建築物を利用し、 興味や面白さ、 特徴を創造する。
(7)空間の定義づけ:適切につり合った建築物で決まる、 よくつり合った魅力ある公共の領域を創造する。
(8)ヒエラルキー:その地域を反映した街路の階層が認識できる範囲内で建築物や空間利用を構成する。
(9)アイデンティティ:場所のセンスを強く創造する、 空間や建築物のデザインの多様性を推奨する。
(10)持続性:効率的なエネルギー利用、 リサイクル、 公共交通、 そして将来の変化に対応できるような都市の生態を推奨することによって、 環境的、 社会的、 経済的に持続性をもった開発を促進する。
規制の枠内で、 あるいはコストの基準内での実現は無理。
犯罪が増加するだろう。
交通事故が増加するだろう。
投資回収率が減少するだろう。
(5)ガイドラインの有効性
(6)再生への手段
筆者等が示す都市再生のための7ヵ条
1。 共通ビジョンの考案
色々な立場から考えることによって、 共通のビジョンをもつことができる。 外部の専門家の参加、 考える手がかり、 融通性のある姿勢。2。 変化のための起動力の確立
既存の型を破る。 ギャンブルみたいなものかもしれない。 他の事例に学ぶ、 外部の者の意見を聞く。3。 プロジェクトのバランスの促進
物理的なマスタープランではなく、 デザインガイド。 初期のプログラムの誘い水。4。 変革を起こすガッツを持つこと
バイオリンの演奏を学ぶための唯一の方法はまず弾いてみること。 現場に学ぶ。 プランナー、 技術者よりもアーバニスト。5。 十分な収益を生み出すこと
全ての投資家に適切な支払いを。 様々な公的資金を集める。 PFIはまだ充分な融通性がない。6。 一致協力した行動の組織化
物的資源より人間的資源。 適切な資金提供を受けたネットワークで取り組む。7。 結果のモニタリング
自身の「誇大宣伝」に頼っている計画を避けるために、 的確なモニタリングと広い視野の評価が必要。 効果は一番、 投資家や地元の人の態度の変化に現われる。
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