行ってみたい大阪・船場
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6 船場再生のネットワーク

 

 提案の最初として、 船場再生のネットワークについて説明します。

 なぜネットワークなのかというと、 一つの空間はいろいろなアイデアや人の繋がりの中でつくりあげられると考えるからです。 そういうネットワークがあれば、 一つのアクションが他のアクションを連鎖的に引き起こしていくと思います。

 面的広がりと同時に、 時間的広がりも重要です。 時間的広がり、 すなわち「継続」が加われば、 一つの空間づくりがまちづくりへ、 そして船場の再生に繋がるのではないかと思います。


(1) 空間づくりのイメージ

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図27 空間づくりのイメージ
 図27は空間づくりのイメージ図です。

 土地ないし建物のオーナーがいて、 それに対してディベロッパー、 スポンサーの方がいます。 いろんなアイデアを人との繋がりの中で持ち寄って空間をつくるのですが、 その側面的支援として公共からの助成や規制緩和があってほしいと思います。 これが空間づくりの一つであり、 これが重層的に集まってまちができていくと考えます。


(2) 既存ネットワークの例

 いろんな方々が船場を何とかしたいと考えています。 経済界では、 ベンチャー関係を育成しようという団体もあります。 このような堅い団体ばかりではなく、 大阪は繊維のまちなのでファッションとかアート、 グルメ、 パフォーマンスなどいろんな柔らかい組織があっていいと思います。


(3) 既成市街地における
商業・業務地区の活性化組織

 このように、 いろんな組織が集まって既成市街地を活性化していくのですが、 先ほども触れたアメリカのBIDという組織が参考になります。

 BIDは、 一定地区内の企業が会費を払って、 清掃や警備といった公共サービスの補完を行ったり、 地区再生のための整備の提言や具体的な計画についての提言を行っているものです。 たとえばシリコンアレイを中心とするダウンタウン・ニューヨーク振興組合が挙げられます。

 日本では、 全く同じ組織形態ではありませんが、 神戸の旧居留地には居留地協議会という組織があり、 イベントやまちづくりの提言を行っています。

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