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「建てないこと」も仕事にする−事務所設立

 38才の時に、 現在のPPI計画・設計研究所をつくりました。 初めから建築設計と都市計画をやろうと思い、 一人ずつのスタッフを抱え、 僕を含めて3人でスタートしました。

 事務所設立当初から、 「建築を建てないこと」も仕事にしようと考えていました。 やはり「都市」や「都市デザイン」を標榜するからには、 ディシジョンの仕事ですから、 「建てなくてもいい、 あるいは建てない方がいい」という判断もいえる事務所にしようと思いました。

 「建てなくてもいい」プロジェクトも収入にしていきたいと思っていましたが、 そこが上手くいっているかどうかは少し怪しい気もします。 実態としては「こうしてくれないか」とクライアントにいわれた中で方向を決定していることが多いので、 その枠を越えることがこれからの僕自身のテーマでもあります。

 私は、 1970年代にハンス・ホラインが言った「全ては建築である」という言葉に大きな影響を受けました。 それを真似すると、 「全ては都市環境デザインである」と言えるかもしれません。

 例えば、 今日は造幣局の通り抜けをやっています。 ウォーターフロントのところで夜桜を見て焼き鳥でも食べながら、 うろうろしている人々の様子を見る方が、 このセミナーを聴くよりはいいかもしれません。 「夜桜を見る」「焼き鳥を食べる」というようなアクティビティ自体も都市環境デザインの勉強のソースであると考えると、 全ては都市環境デザインと言えるかもしれません。 しかし、 仕事としては都市環境デザインの全て(あらゆること)にかかわることは意外と大変です。

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