京都は再生するか〜百年後の水と緑をデザインする
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三年越しのプロジェクト

 

中村

 私はコーディネーターの中村です。 よろしくお願いいたします。

 このセミナーは、 2000年8月の「ニュータウンを越えて」という第1回目のセミナー、 そして2001年9月の「緑としての建築」という第2回目のセミナーを引き継ぐものです。 したがって、 3年越しの研究プロジェクトです。

 この研究プロジェクトは、 上野先生を中心として進めているわけですが、 まず第1回目の「ニュータウンを越えて」では、 上野先生が今まで携わってこられたニュータウンの仕事の紹介と、 21世紀の新しい都市づくりに対する展望を話されたわけです。 その中で一つのテーマとなっておりましたのが、 「都市環境を部分から改変していく」ということでした。

 これは、 これまでのニュータウンなどで行なわれた「全体からの都市づくり」に対して、 21世紀はもう少し小さいところから自発的な色々な環境整備が起こってきて、 まちが出来上がっていくのではないかという意味です。 その一つの展開として建築を基盤とする緑化という概念が提起されたわけです。

 そのテーマを前面展開したのが、 2001年の「緑としての建築」というセミナーです。 その名前のごとく、 一つひとつの建物を都市の緑という視点から再定義していく手法について、 色々スタディを行いました。 その時にモデルとしたのが、 京都市中京区に今はもう建ちあがっている「アーバネックス中京」です。 (ここから京都との縁が生まれたわけです)

 前回のひとつの建物を中心に見ていく視点から、 今回はまち全体を見ていこうと視野を広げ、 街区レベルでの緑化や、 水の再生、 風の道、 そして生活のスタイルをどう未来に継承していくかを考えました。

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