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次の物語では、 年輩の男性を想定しました。 このおじいさんはリタイアしているかしていないかくらいの年齢で、 生活に若干時間に余裕がある方です。 今日は地蔵盆なので、 お仕事はお休みです。 朝、 屋上に上がっていきます。 屋上には大きな菜園が設けてあって、 屋上で土いじりをします。 屋上に菜園があることで、 毎日極めて新鮮な野菜を得ることができます。
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地蔵盆のお祭りの日ですから、 オモテの普段、 車が通るような場所でも、 ちょっとした出店のようなものが出て、 お祭りをしているという風景です。 このように道具を使って、 そういうお祭りの雰囲気を出すということは、 たぶん百年後も受け継がれていることだろうと思います。 まち全体としてお祭りの雰囲気をつくっていくことは、 百年後でも残していきたいと思いました。
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おじさんも地蔵盆に遊びにきました。 手前は集会所になっていて、 土間があります。 先ほどの少女の時に出た空間とほぼ同じなんですが、 土間と奥の空間がつながっていて、 ドアを開け放っています。 室内と室外が一体となったような空間が広がっています。 このなかで、 室内にいながら外のお祭りの空気を感じれるわけです。
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地蔵盆が終わって、 どこか涼みに行こうかとなった時、 やはり堀川が一番涼しい空間です。 水が流れていて、 木がたくさんあるところですから、 都市の中では一番のクールスポットとなっています。 暖かい時季にはその場所に仮設的に床を設けて、 ぼんぼりなどを出して、 二条城をバックした趣きのある場所でお酒を飲みながら、 まったりとした時間を過ごすということを考えました。
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これも屋上を利用しています。 集合住宅などの屋上に露天風呂をつくって、 そこでゆっくりと今日のことを振り返る場所です。
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京都は都市であり、 多くの生活やライフスタイルがあるなかで、 意見を一致させるのはなかなか難しいものです。 しかし、 見ていただいた画像のように、 感覚的なものはお互いに共有できるのではないのでしょうか。 そういう共有できる部分を積み重ねていけば、 百年後には都市の形が実際に大きく変わっていくのではないかと思って、 このような絵をご覧いただきました。
シナリオ・イメージ作成 石田知紀、 中村伸之、 久光敢 シナリオ協力 池田倫子、 鳥賀陽百合、 前原修二、 三宅誠、 若林孝行 城巽学区の皆さんとのワークショップから様々なインスピレーションをいただきました。 |