祭りとコミュニティ
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地域コミュニティと祭り

 

 最後に地域コミュニティと祭りの関係について、 簡単にまとめてみます。


悪い点

 まず、 悪い点としてあげられるのは、 (1)祭りの良さは経験した者でないと分からないということです。 「この苦しさが楽しい」「この重いのが快感だ」そういうものが随分あります。 「経験した者でないとわからん」と参加した人はみんな言います。

 次に(2)青年団から階梯的な参加を求められることです。 子供会のように最近出来た団体は関係ないのですが、 青年団との関わりになると、 長い間住んでないと参加できないシステムになっているようです。 したがって(3)氏子や戦前から住んでいる人が中心になるということになります。


良い点

 反対に良い点としてあげられることを述べますと、 杉本さんもおっしゃっているように、 まず(1)様々な世代の人々が参加する場面があるということです。 実際の参加者である青年、 中年、 老人層だけでなく、 婦人層も何らかの形で巻き込む形になっています。

 そしてその中で(2)人間関係や社会規範を学ぶ場になっていますし、 (3)参加することによって我が町意識、 ふるさと意識が強くなります。

 そのほか、 (4)参加しない人にとっても、 地域社会を意識する機会となっています。 また、 祭りは(5)町内会など地域コミュニティと直結しています。 ただこれは、 長年祭りに関わった人でないと敷居が高いという点もあります。

 また最初に、 幾つかの地域がひとつの神社の神輿を担ぐ例があると紹介しましたが、 これは(5)地域がまとまれば、 祭りに参加する方法があるということです。 しかし、 あるニュータウンの例では、 ニュータウン側が旧集落に参加を申し入れても旧集落側が祭りの主導権を奪われたくないばかりに断ったという話しもあります。 もちろん、 新規参加を歓迎する地域もあり、 初めてだんじりをつくった町を祭りの仲間に入れるなどの例は随分あります。

 以上で私の報告を終わります。 祭りがこれからのまちづくりに役立つのかどうかは皆さんで考えていってほしいと思います。

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